見出し画像

目指すべきデザイナー像がはっきりしない、欲しい人材が曖昧!本質的に現場で求められるデザイナーのスキルまとめてみた|5職種

こんにちは、プラスニド・デザインCEOの坂尾です。

今回のnoteでは、これからデザイナーを目指したい方はもちろんですが、デザイナー採用に困ってる企業の"両者"に向けて5つの「デザイナーの役割り」についてまとめてみました。

目的

画像2

ここ数年でデザイナーが担う責任範囲が広がり、融解し、「どこからどこまでがデザイナーの仕事として捉えればいいのか?」また、「どこからどこまで任せるべきか?」ということが分かりずらい!というところに頭を抱えている方々は少なくありません。

そこで、代表的な5つのデザイナーの職能を理解してみることで、整理されることが結構あるのでは?と思い書かせて頂いてます。

この記事の構成

【〇〇デザイナーとは?】
例:操作感の設計に特化したデザイナー

【求められる能力】
コミュニケーション能力、設計能力

【合わせて身につけておきたいスキルセット】
例:UXリサーチ能力

【押さえておくべきポイント】
筆者の主観ですのでお手柔らかに。

【参考コンテンツ】
〇〇〇〇〇〇

というような内容で全5職種をまとめていきます。
※もちろん他にもたくさんデザイナーの職種は存在してますが、今回は5職種を個人的に選んで抜粋してます。


1.UIデザイナー

画像3

UIデザイナー コンピューターとユーザーとの接点であるUI(ユーザーインターフェイス)の設計を行うデザイナー。 Web制作の場合、WebデザイナーがUIのデザインも行うので一見違いがわかりにくいですが、Webデザイナーに比べるとUIの使い易さや操作感の設計に特化したデザイナーを指します。

【求められる能力】
・デザインソフトウェアを使いこなせる(sketch,XD,Figma,Photoshop等)
・情報構造設計能力
・デザイン仕様作成能力
・共感力・クリティカルシンキング
・プロトタイプ作成能力

【合わせて身につけておきたいスキルセット】
・コーディングスキル
・ユーザー調査・評価実施能力
・UXリサーチ能力
・開発コミュニケーション能力

【押さえておくべきポイント】
UIデザイナーはもちろんデザインソフトと向き合っている時間が長くなりますが、サービスに携わる以上大切にしておかなければならない思考は、とにかくサービス起案者とサービスを使うユーザーの想いを「汲み取る力」が重要です。

【参考記事】
Pittan
フロントエンドエンジニアから、デザイナーさんに意識してほしい10のこと


スズキアユミ(デザインメモ)
WEBデザイナーとUIデザイナーは違う職業なの?(求められるスキルや傾向など)


2.UXデザイナー

画像4

サービスが届けている、または届けるべき、ユーザー接点の体験に責任を負える人全般を指す。

【求められる能力】
・利用前・利用中・利用後・⻑く体験する期間を予測してサービス設計できる能力
・横断的なコミュニケーション能力
・プロジェクト調整・推進能力
・共感力・クリティカルシンキング
・ユーザーの本質を抽出できるインタビュースキル
・チーム運営能力
・決済者との折衝能力
・HCD(人間中心設計)やデザイン思考を自らチームに取り入れ、ユーザーニーズを抽出できる能力

【合わせて身につけておきたいスキルセット】
・コーディングスキル
・UXリサーチ能力
・プロジェクト企画能力
・開発コミュニケーション能力
・UIデザインスキル

【押さえておくべきポイント】
走り出しているサービスに「ゴールはない」ということにいち早く気づことがポイント!ダイソンの掃除機は5年間で5127台もプロトタイプを作成してきました

【参考記事】
KAJJ @ MESON CEO
UX改善による本質的グロースハックのプロセス


深津 貴之 (fladdict)
CXOってどんな仕事なの?


3.ブランドデザイナー(ブランディングデザイナー)

画像5

企業の哲学や姿勢を体現する表現の設計をするデザイナー。企業のアイデンティティ表現に特化したグラフィックデザイナーという点ではCIデザイナーに近いが、製品のデザインも一貫して手がける。

ブランドイメージ構築のために幅広い表現を担います。ブランド構築を効果的にするために、プロダクトデザイナーや建築家などをキャスティングする役割を担うこともある。

【求められる能力】
・経営者の目指している未来を代弁できる能力(1番大切だと思ってます)
・デザインスキル(表現スキル)
・意味を再創出する能力
・矛盾した状況や、慣れ親しんだ状況から抜け出すきっかけを生み出す能力。
・戦略を物語る姿勢で現実の只中で、語りながら相互作用的に知を生み出していく能力。
・ユーザーの代弁者であること
・主体的に独自の観点で目的や価値を見出していく能力。
・コミュニケーション戦略思考能力
・調査結果に基づいてユーザーの本質的要求などを把握するために、情報を構造化できる能力。
・独自の観点で見出した目的や価値を他者とも共有できる能力。

【合わせて身につけておきたいスキルセット】
・コーディングスキル
・UXリサーチ能力

【押さえておくべきポイント】
この仕事では経営者と向き合う時間が多くなります。そのため事業レベルでの理解や経営スキルも求められてくる中で大切なのは、「ストーリー」や「脚本」を書くという思考が非常に大切になってきます。

【参考記事】
Takamasa Matsumoto
heyインサイドストーリー 〜heyのCIデザインプロセス全記録〜


広野 萌
FOLIOリブランディングの裏側ー構想からリリースまでの8ヶ月の軌跡


4.サービスデザイナー

画像6

ユーザー体験のみならず、サービス提供側のオペレーションなども含めた、総合的にサービスの仕組み全体を考えるデザイナーです。個々のプロダクトチームの取り組みをまとめ、プロダクト全体に一貫性をもたらします。

主に「構造」「戦略」レベルを担当し、優れたサービス体験を提供するためのシステムをデザインする。サービスを提供する現場の人たちを結びつけるために調整役として尽力する。ファシリテーションと共創によりプロジェクトを実現し、チームメンバーの役割をまたいだソリューションを生みます。

デプロイ後は改善と実装へ焦点を移し、サービスを実行するメンバーをサポートする。細部のビジュアルやインタラクションをデザインすることは少なく、俯瞰的にサービスをデザインする役割です。

求められる能力】
・経営者の目指している未来を代弁できる能力(1番大切だと思ってます)
・プロジェクト企画能力
・チーム運営能力
・プロジェクト調整・推進能力
・デザイン導入設計能力
・戦略を物語る姿勢で現実の只中で、語りながら相互作用的に知を生み出していく能力。
・ユーザーの代弁者であること
・主体的に独自の観点で目的や価値を見出していく能力。
・コミュニケーション戦略思考能力
・調査結果に基づいてユーザーの本質的要求などを把握するために、情報を構造化できる能力。

【合わせて身につけておきたいスキルセット】
・デザインスキル(表現スキル)
・コーディングスキル
・UXリサーチ能力

【押さえておくべきポイント】
世の中で表現されるデザイナーとはかなり乖離がある。その理由はインターフェイスデザインの業務はほぼ無いに等しいためです。重要なのはサービスを前進させるための「潤滑油」的存在で在り続けること。

【参考記事】
Service Design Quest
サービスデザイン の仕事とは

Toshiya Sasaki
共創のためのデザインに取り組んだ2年間


5.ビジネスデザイナー

画像7

上記4つのデザイナーとは少し毛色が異なるデザイナーです。その理由はデザイン中心というより「ビジネス中心」で捉えていることです。

要は、サービスをビジネス(事業)として成り立たせるために、ビジネスモデル(儲けの仕組み)を設計することができるプロフェッショナル人材です。

ユーザーにとって価値がある製品やサービスでもお金にならない、つまりビジネスとして成立しないものが多々ある中で、それらをどのようにビジネスとして成立させるか、社会実装していくかを考え、実行していくことがビジネスデザイナーの役割です。

【求められる能力】
・プロセスをデザインする力
・プロフェッショナルを繋ぎ合わせる力
・社会の変容に対する根元的な好奇心
・ビジネス教養とクリエイティブ教養
・哲学 / 文学 / 行動経済学等を通じた人間理解
・ビジネスインサイト抽出能力
・企画1割、実行9割の思考

【合わせて身につけておきたいスキルセット】
・ビジネスコーチングをするスキル
・コーディングスキル
・UXリサーチ

【押さえておくべきポイント】
ビジネスデザイナーになるためには、ビジネスインサイト(儲けの仕組み)を構造化して産み出せる能力が求められます。そのため、売るためのマーケットデータのインプット量を多くすることが非常に重要だと考えてます。

【参考記事】
くにちゃん
「インパクト」の考え方をビジネスデザインに組込むLEAN IMPACTから


デザインビジネスマガジン"designing"
【#CXONight 】日本を代表するCXOが語る「CXOのリアル」——デザイナーだけでなく、経営陣として、事業者としての視点を


キクチ・シン
ビジネス・デザイナー論。〜Evil Design(悪意あるデザイン)と戦う〜


まとめ

このようにデザイナーと一口に言ってもかなりの専門領域があります。

また、今回は記述しなかったコンテクストデザイナー、テクニカルディレクター、UXライター、UXリサーチャーなど新しい職種も生まれてきています。  

自分自身が目指したいデザイナー像はイメージできたでしょうか?また、自社に必要なのはどのようなデザイナーか少しでもイメージ出来たという方が一人でも増えていたら嬉しいです。

例えば、デザインストラテジストと名乗っているから発注側としてはかなりビジネス解像度が高い戦略をアウトプットとして期待したのに、現場寄りでクリエイター的なアウトプットしか出て来なかったなどのミスマッチが起こることも多々ありますので、肩書きはあくまでも目安でしかないということを知っておくことも大切です。

発注側としては、自社が必要なアウトプットがどの領域のデザイナーの仕事かを整理することから始めてみるのはオススメです。

画像7


このような時代の中、事業には複数領域のデザイナーの仕事が必要になることが多くなってきています。それぞれの領域を依頼するデザイナーを複数候補をあげる必要もあるでしょう。複数のデザイン領域をできるデザイナーも稀にいますが、基本的にレア人材だという整理をしています。

実際に事業立ち上げの経験、事業運営の経験、デザイン組織立ち上げの経験といった貴重な現場経験を持っているデザイナーは経営目線から対話が可能なため需要が非常に多くかつ希少なため、こちらもレア人材(汗)

どんどんデザイナーの需要が上がってきているのは嬉しいことですが、一方で企業が求めているデザイナーをどう輩出し、社会課題を解決するためにデザインというアプローチを使っているという意識を広げていくか?が課題だと思ってますので、私自身も精進したいと思います。

※ここまで読んで頂いたのの恐縮ですが、最後に自社の宣伝です。

SEVEN DEXは上記5職種のデザイン能力はもちろんのこと、ブランディング、マーケティングを一気通貫で提供しているデザインカンパニーです。

私たちは、カタチにすることを目的としたデザインファームではなく、
デザインでビジネスを成長させることを目的としたデザインファームで、
マーケティングを兼ね備えたデザインファームでもあります。

市場を観察し、(ストラテジー)
ユーザーにとって価値のあるサービスをつくり、(UXデザイン)
サービスの価値を維持、向上し続け、(データアナリシス→UXデザイン)
届けるべき人に価値を分かりやすく伝える方法を考え、(ブランディング)
実行し、改善する。(UXデザイン)
そのための方法・手段、必要なモノを揃えることのすべてを考える。(人)
僕たちは1つのプロセスではなく、
クライアントの状況に応じて最適な手段を取ることが特徴です。

弊社が大事にしている『Clear』にする思考という記事をWantedlyで掲載していたので、ぜひ興味を持っていただけると幸いです。

サービスを一緒に成長させていくデザインパートナーをお探しの企業様も、
幅広い手段でクライアントの霧を一緒に晴らしたい方も募集しています!

少しでも興味を持って頂けましたら、気軽にご連絡いただけると幸いです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?