見出し画像

「ぬいぐるみ」よりは、マシになっているだろうか?

(写真は自治体の保護樹木になっている桜の大木:2022年3月撮影)

今は社会人の娘が小学生だった頃、良くぬいぐるみとおしゃべりをしていることがありました。

ぬいぐるみに向かってあれこれと話しかけているので、どうしてぬいぐるみに話しかけてるの?と尋ねました。

すると...

「だってあたしの話、お父さん聞いてくれないから」

グサッ!

音がしたかと思いました。

よし、聞くことについては、ぬいぐるみよりはマシになろう!

そう決意したのでした。

「聞く」ことの大切さは、強調しても強調しすぎることはないでしょう。

ビジネスでも顧客の声を聞くことが大切です。

「聞く」ことなしに、信頼関係を構築することもできないでしょう。

「聞く」という技能

聴覚の機能に障がいなどがなければ、「聞く」という技能についてことさらに学んだことのある人はいないでしょう。

コミュニケーションにおいて根幹となる技能です。

同じコミュニケーション技能でも、話すことについては、人前での発表の仕方など学習機会はあるのですが、カウンセラーなど一部の職業を除いては、「聞く」ということについて、改めて学ぶことは、ほとんどないでしょう。

それでも、近年はコーチングについての学びも一般的になって来ましたから、コーチングの研修などで「聞く」ことについて学ぶ機会を持った方もいるかもしれません。

コーチング研修などでは同じ「きく」でも「聴く」という漢字を使って研修が成されることが多いのではないでしょうか。

「聴く」ということは、十全な「耳・目・心」で「聴く」のです、といった説明がなされるのではないでしょうか。

私自身、コーチ養成を世界各国で行う時にも、クライアントに傾聴することについて取り扱います。

しかし、「聞く」ことについては、世界中どこでもみなさん苦労なさるように思います。

それは、「聞く」ことは技能であって、知識ではないからです。

知識なら研修を受けて学べば、「聞く」事ができるようになるはずです。

ところが「聞く」ことは技能ですから、実際に「聞く」ことをくり返し練習しなければ上達しないわけです。

すばらしいのは、「聞く」技能を練習する機会は出会う人の数だけ無料でやってくるということです。

ただ、この技能を習得するためにただ漫然と人の話を聞いていれば良いわけではありません。

それではどうすれば良いのでしょう。

「聞く」技能を鍛える

あえて「鍛える」という言葉をつかいました。

なぜなら、「聞く」ことにおいて上達しようと試みた人は分かると思いますが、スポーツジムやジョギングなど行って身体を鍛えるような面があるからです。

疲れます。時間もかかります。

ここでは2つだけメニューをご紹介します。

(1)しゃべらない

筋トレならスクワットやプランクのような万能エクササイズ!

非常にシンプル。自分が話しているなら「聞いていない」。「聞いている」ということは、自分が話していない。いや、口から言葉が発せられなくても、頭の中や心の中で「話し」ていても、聞いていないことになります。

相手が話し終わるまでしゃべらない。相手が終わってから3秒(心の中で数えて)黙ってから、何か言いたいのであれば言いましょう。

3秒位待たないと人によっては、自分が話していたのに、遮られたと思う人もいます。

(2)体験や思考を聞く

家族や友人との会話の中で話している人は、あなたの意見を知りたいと思って話してはいません。

自分の見聞きしたことや、自分がどんな思いや考えを持っているかをあなたに伝えたいと思って話しているのです。

同意しなくても良いのです。共感できなくても良いのです。

最後まで聞きましょう。どのようなことを見聞きしたり、体験したんだろうか?どんな気持ちや考えを伝えようとしているのだろうか?

そこに集中しましょう。

自分の意見や考えが心の中に頭の中に湧き上がってくるかも知れませんが、それを一旦脇に置いて「聞く」練習をしてみましょう。

「聞くこと」の益

人は誰でも自分の話しを聞いて欲しいのです。

誰もきいてくれないなら、「ぬいぐるみ」にでも聞いてもらいたい。

そう思うのは、私の娘だけではないでしょう。

聞いてもらうと人間関係は必ず良い方向に向かいます。

ビジネスならお客さまの声を聞くことは、マーケティングにおいても必要不可欠です。

何かのトラブルでもあれば、なおさらのこと。最後までクライアントの話を聞かなければなりませんよね。

職場でも上司、同僚、部下。コミュニケーションを良好にしようと思えば、まず自分が相手の話をよく聞くことだと思います。

一言、言いたい。はい、一言も二言も言いたくなりますよね。

でも、その言葉をごっくり飲み込んでみましょう。

アンガーマネジメントでは、激しい感情を爆発させるのを「6秒」待つと感情が収まってくるために、「6秒ルール」などといって激しい感情を「6秒」間抑えようという練習があります。

同じように「ひとこと」言いたくなった時に、6秒以上使って相手の話した内容を確認すると、言いたかった「ひとこと」を飲み込みやすくなります。

「なるほど〜ということですね」「そうですか〜なんですね」などと確認してみましょう。

練習をするならば「聞く」技能が鍛えられるだけではなく、必ず良い効果があります。

「聞く」技能を鍛えることを習慣化して「聞く」技能を鍛え上げたいとおもいます。




最後までお付き合い下さりありがとうございます。



「ひとづくり経営コンサルタント」髙澤健公式LINEはこちら↑


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?