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一聞き惚れした運命の人


スピッツの『運命の人』という曲が好きだ。

前にもこの曲について軽くnoteで書いたことがある。それとはまた別の記事で、この曲の歌詞をタイトルに冠したnoteを書いたこともある。

幼い頃から密かに考えている結婚式でかける曲の候補は何曲かあって、嵐の『Love so sweet』、『One Love』、そして、スピッツの『運命の人』。

それくらい、好き。


はじめて聴いたのは小学校か中学校の頃に TSUTAYA で『CYCLE HIT 1997-2005』を借りたときのことで、まさに一聞き惚れであった。

「運命の人」というテーマを扱いながらも軽快で爽やか。ある意味、バラードとして描かれがちな一般的なロマンティックさには欠けているようでいて、実はこの曲で描かれているような関係性こそが「ロマンティック」なのかもしれないということを、幼心に悟った、そんな曲。


しかし、よく聴いてみるとこの曲はマサムネ哲学全開で、謎いフレーズが多い。


バスの揺れ方で人生の意味が 解かった日曜日
でもさ君は運命の人だから 強く手を握るよ
ここにいるのは 優しいだけじゃなく 偉大な獣

愛はコンビニでも買えるけれど もう少し探そうよ
変な下着に夢がはじけて たたき合って笑うよ
余計な事は しすぎるほどいいよ 扉開けたら

走る 遥か この星の果てまで
悪あがきでも 呼吸しながら 君を乗せて行く
アイニージュー あえてただのユートピアも
汚れた靴で 通り過ぎるのさ
自力で見つけよう 神様


1番のサビまででこの次元である。

バスの揺れ方で人生の意味は…解らんやろ
「でもさ」ってなんで逆説?
「偉大な獣」ってなに?

愛はコンビニでは…買えんやろ
「変な下着に…」って平然と脱ぐな!
余計な事はしすぎ…ん方がええやろ

なんで汚れた靴でユートピアを通り過ぎるん?
「神様」ってなんなん?

と、歌詞だけ見ると関西人魂で全力でツッコミたくなる。


それくらい深いことを歌っているようでいて、メロディを聴けば不思議と何が言いたいか伝わってくる。それは浅くて軽くて雰囲気なのかもしれないけれど、でもそれでいいじゃないかと、そんなことを歌っているような気がさえする。


ちゃんと解釈したらこんな感じかな、と思う。

この世界には実にたくさんの、いろんな人がいる。バス、という狭い空間であっても、そこに乗っているほとんどが他人。他の誰と縁があってもおかしくなかった中で、君とは縁あって恋人として隣にいる。だから「君は運命の人だ」と信じて、その糸が切れぬよう、強く握っていよう。恋人や家族という関係性は世界で一番身近な他人で、それが故に一歩間違えたら簡単に傷つけることができてしまうものだから。

1から作らなくても完成した食事が24時間365日コンビニでも手に入るように、恋愛も今だけを楽しむ関係でいいのならばマッチングアプリで簡単に手に入る便利な世の中になったけれど、もう少し探そうよ。「思ってたのとちがう」ってことがあって、「なんで!」と叩きあったとしても、最後には「もう、仕方ないな」「バカだなあ」って笑い合えるような、そんな関係になれる人がいると思ってて。君とならなれると思うんだよ。

この世から消えるその日まで一緒に生き抜いていこうよ。君を支えると誓うよ。君が必要なんだ、だから。もしかしたら、お互い他にもっと気が合ってそんな泥臭いことしなくても生きていけるような人がいるのかもしれない。だけど、そんな人はスルーして君を選び続ける。神様のような運命の人は自力で選ぶんだ。


だけど、私的にこの曲のイメージは、彼と夜のコンビニにアイスなんかを買いに行く、イメージ。

ビビッとくるような「運命の人」を探すような恋も、ドキドキしてふわふわして楽しい恋もいいかもしれない。「合わない」と思ったら離れることも大切かもしれない。

だけど、ある程度「この人と生きる覚悟」を持って、簡単に手放したりせずに辛抱強く向き合ってみて愛を育てていくような恋愛がいいなぁと思う。

バランスや見極めは、むずかしいけどね。





私が一聞き惚れしたシングルver. ▽

半音下げのアルバムver. ▽






この note は レモンさん との共同マガジン「交換ノート」の企画記事です。
約1ヶ月間、週1で同じテーマについて考え、それぞれが感じることを記事にします。翠とレモンさんの思考のちがいを楽しんでもらえますと幸いです。

今回は、スピッツ『運命の人』を聴いて、感じることについてそれぞれ書きました。


レモンさんの『運命の人』はこちら▽

『交換ノート』マガジンはこちら▽







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