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家康に愛された静岡というまち


人生初の一人旅は、最終面接があった東京と、その帰りに立ち寄った静岡でした。

中でも静岡は、家族旅行で富士急へ行くためにレンタカーを借りるついでとして三嶋大社に立ち寄ったくらいで、ほぼ人生初。

記憶が色褪せないうちに、この旅の思い出を記録しておこうと思います。


以下、前置きと別人のテンションでお送りします、お気をつけください。


1日目の記録はこちら▽


過去の旅行記はこちら▽


*****


最終面接があろうと、この旅の目当ては『どうする家康』聖地巡礼だった。前日には面接対策ではなく、旅程表づくりに勤しんでいた(おい)。

そんなわけなので東海に行けるとなった当初、東京発で1日で駿河(静岡)・遠江(浜松)・三河(岡崎)を回ろうとしていた。アホとしか思えない。

流石に厳しいぞ(交通費的にも)、となり、今朝の時点では以下が予定されていた。

7:00 起床
8:00 東京駅
朝ごはん
9:00~9:30 東京発
駿河 @静岡
 静岡浅間神社&どうする家康館@静岡
 駿府城公園・駿府城
(静岡市歴史博物館)

岡崎 @愛知
 岡崎公園・岡崎城&どうする家康館@岡崎
14:15 岡崎発どうする家康ラッピング電車(愛知環状鉄道に乗る)
 大樹寺

私がダラダラ起床せず、道に迷わず、効率的に生きていたら叶ったはずの未来

全て終わった今、この行程表を見ての感想。

アホですか?自分。静岡、舐めすぎ。

というわけで、最終的な旅の様子を以下、お楽しみください。


※なお、写真初心者につき、様々な写真に"白飛び"が発生しております。明るく撮れたことに喜んでいましたが、晴れと曇りの間のような天気の空が白灰に見えるのはおかしいと思い、調べたところこの現象を知りました。初心者丸出しでお恥ずかしい限りでございます。



11:02 JR静岡駅着


「あ。スタバある。」

齢21歳、はじめて静岡市に足を踏み入れた女の感想です。他意はありません。

ちなみにその次の感想は「殿!!!!!」です。
大変申し訳ございません。

静岡駅には大量の殿、こと松本潤様の『どうする家康』ポスターと、どうする家康館@静岡浅間神社 の旗が立っておりました。大河と一緒に盛り上がろうという気概、素晴らしいです、最高です。(誰?)



静岡浅間神社を目掛けて歩き出す


至る所に殿がいたおかげで、目的地のためには北口から出ればいいとわかった私は、とりあえず私(@静岡駅)から見て一番奥(言い方)にある静岡浅間神社を目指すことにした。

見たところによれば、電車で22分、バスで22分、タクシーで22分(え?)、歩きで31分、と所要時間がどの方法でも変わらないという不思議なことが判明したので、せっかくだし、と歩きを選択。


駅出てすぐに殿(本物)がいた

したのはいいが、数百m歩いたところで、ふと背中にある重いものの存在を思い出してしまった。そう、静岡駅のコインロッカーに荷物を預けるはずが、静岡に降り立った感動で忘れてしまっていたのである

この旅で100回は自分の愚かさに呆れた。この時もそれなりに落胆したが、まあリュックだし、お土産入れられるし、イイヨネ☆、と切り替えた。のちに肩・背中・足・気力に影響を及ぼすとは知らずに。

瀬名川の瀬名ってあの瀬名(家康の正妻)じゃーん!


しかし、徒歩を選択したことは後悔していない。

静岡の街は歩くのが楽しい街だった。

一昔前の"商店街風"で、都会でも田舎でもない落ち着きを持った街並み、
静岡駅から少し歩くと見えてくる駿府城の城壁、
方向音痴が道を間違えてもすぐに修正可能なやさしい道、

全てが "散策向き" で、写真をパシャパシャ撮りながら、金沢に似てるなぁ城下町同士だからかなぁ、なんて思いながらゆったりと歩いた。

駿府城跡には洋風の県庁があり、その横には読売新聞の静岡支社があることには驚いた。え、この由緒正しい土地にそんなことしていいんですか?、みたいな。


Googleマップに提案された「これが浅間神社への最短ルートだ!駿府城ぐるぐるルーート!」は私にとってはかなり正解で、謎の読売新聞社をすぎて、静岡病院の角を曲がったところで、坤櫓|≪ひつじさるやぐら≫が見えたときには感動した。「これじゃん!駿府城!」って(ちがう)。

あと、静岡にはところどころ謎のモニュメントがあった

そして、途中何度か道を間違えながら、普通の住宅街や学校が立ち並ぶような細い道も通りつつ歩いて行くと、木が生い茂っている、どう見てもそれらしい一角が見えた。歩きながら「絶対これジャーン!」と思った。

ちなみにその途中にあった中学は『セーラー服100周年!』という、なかなかに重要度の低い垂れ幕が下がってておもしろかった。

一般家庭なのに、こんなものが。
歴史愛がすばらしいです、静岡。




12:00すぎ 静岡浅間神社に到着


狭い道明けに見えた、いかにもなやつ


単純で浮かれポンチな私は「目的地だ!着いた着いた!」と思うと、入口として適切かどうかを確認せずに、その土地・建物の中に入ってしまう癖がある。非常によろしくない。前日の面接でも、せっかく受付の方がいるというのに、彼女らがいる正面玄関ではなく、地下入口から入って戸惑ったばかりだというのに、何も反省していない。

ちなみに今回は、静岡浅間神社より先に社務所?どうする家康館らしき建物に飛びつき、おじいちゃん・おばあちゃん軍団が列を成して入って行くのに釣られて敷地内に入った。

拡大、拡大💜

やたらと松潤のポスターが貼ってある建物を横目に、お守りが売られている建物内に足を踏み入れたときに、「あれ?テレビで見たあの神社は?」と我に返り、その建物を後にした結果、正面からではなくどうする家康館と繋がっているサイド入り口から入った。自分でやったくせに感動が薄れて悲しくなって、一旦敷地を出て、正面から入り直した。↓

何はともあれ、松潤が訪れた静岡浅間神社を、私も訪れることができた。
テレビで見た赤い建物を、その左側、改修中を意味する灰色の垂れ幕も含め、しっかり胸に刻むことができた。10円玉を入れて、礼・礼・拍・拍・礼。入口を誤ったくせに、厚かましくお願い事もした。お願いごとは叶った。めめたしめめたし。

スタンプあったので押しました。

どうする家康館の真ん前?の景色


12:30 どうする家康 大河ドラマ館へ


神社からすこーし、目と足をスライドさせて、ついにどうする家康館へ。
この時を首をながーくして待っていた。それはきっと私だけではなく、松潤も同じ気持ちなはずだ(黙れ)。

入ってすぐ正面にはどデカいポスター、右手には松潤(と有村架純と野村萬斎(敬称略))の等身大パネルがあって、すでに興奮状態だったけど、とりあえず受付をする。(大人400円だよ!市民なら200円!ねえ!安すぎでしょ!)


「2階からご鑑賞ください〜」という案内に従って、お年寄りカップルの後ろに着いて、大河ドラマの音と映像にあふれた長いスロープの空間を歩く。眼福、耳福。

上がりきった先には、限りなくリアルな松潤の映像が…!(ARかな、ホログラムかな、それともただスクリーンに写してるだけかな、わからないけど)残念ながら撮影NGだったけど、挨拶コメントが終わるとスゥーッと消えて、本物の家康像(の映像)に変わった。(テンション爆上がり!


ウキウキしながら角を曲がると、左手には一問一答のクイズ、右手には展示が。展示の前半は出演者コメント、劇中小物、ドラマの設定秘話、などなど。こちらは撮影OK。

私があまりにも熱心に眺めて写真を撮っているから、係の人が声をかけてくれた。

「この衣装、実際に出演者の方が着用されたものなんです。なので、袖のところとか襟のところとか、汚れてたりするんですよ。」

それを聞いて、袖の汚れを写真に収めた。

松潤が着た衣装…!


展示でいちばんのお気に入りは『人物デザインの世界』というパネル。登場人物それぞれにテーマカラーがあるらしい。家康は家康ブルー(水色)なわけだけど、それは家康が親として慕っていた今川義元を紺と置いて、その系統色という一面もあるのだそう。ん〜、深い…!

奥の方には、静岡にある家康スポットだったり、浅間神社についてだったり。2階だけでも離れるのが惜しくなった展示だった。



1階に降りてすぐは、等身大パネルとの写真撮影から。頑張って自撮りしようとしたら、変な顔で悲しんでいたら、おじいちゃんおばあちゃんが係の人に頼み始めたからナイスぅ〜!と思って並んだ。

おじいちゃんおばあちゃんカップル、おじいちゃんは有村架純の隣へ、おばあちゃんは松潤の隣へ、行く確率が非常に高くて、係のお姉さんが「(パネル)3人とも入れますか?」と聞くと、「いや、義元はいらん」という割合が非常に高くて、義元さん、地元静岡なのに可哀想だった。

私?私はスリーショットで撮ってもらいましたよ、もちろん。ええ。2枚ね。

ま、そのあと係のお姉さんに「松潤好きなんですか?」と見破られて「はい!もうずっと好きで…(泣)」と答えたら「じゃあツーショもいっぱい撮りましょうね〜!」と、次の5枚は殿とのツーショでしたけど。なにか!文句でも!(うるさい)おかげさまで、奇跡的に前髪も綺麗な1000枚に1枚の写りの良さを発揮できました!ありがとう!お姉さん!

私の後ろに並んでいたおじいちゃん「お〜お〜良い笑顔やね〜あ〜良い笑顔!いっぱい撮ったらなね〜」とか言ってめっちゃニコニコ話しかけてくれた。そのおじいちゃんは有村架純とツーショ撮ってた。かわよ。


この等身大パネルの奥からは1階の撮影はNG。

出演者のサイン(松潤だけドデカいポスターにスペシャルメッセージ付のサイン)と、静岡を巡る松潤の生写真(!!!!!)と、ムービーコーナー。(松潤の生写真美しすぎて倒れるかと思った。)

ムービーコーナーは、10分インタビューに5分松潤のスペシャルメッセージの構成。

松潤の生写真からムービーコーナーへ移ろうとしたタイミングで、後ろからさっきと違うおじさまが登場。以下その模様をご覧ください↓

「んぉ?ここは写真撮っちゃあかんのかいな?」

(係のお姉さんに尋ねる。以後、1枚1枚確かめる。書いてあるのに。
その後、ムービーコーナーに到着。)

「ん?動画か?お?これテレビで見たことあるぞ?これテレビでやっとったやつやんな?」

(係のお姉さんがYESと答え、おそらく東海限定の特番の特別編集版であることが判明する

「そうやんな?やっぱそうやわ。ほなええか。帰ろ」

(えええ〜!帰るんですか!嘘でしょ!まあ静かになるからいいか!)

あるおじいちゃんと係のお姉さんの会話、私の胸の内


ちなみにムービーを見ている間は、私の目の前がやたらと座高の高いおじいちゃんで、見るために身体をひょこひょこさせねばならなかったので、ただでさえ疲労困憊の背中と腰がさらにやられました。松潤のお姿を拝めたのでええのですが。


その後、帰る時に出入口正面の特大パネルをパシャリ。

そのときに出口のところから撮ろうとしたら、係のお兄さんが「こっちの方が角度綺麗ですよ!」と入口の方を案内してくれた。神様か?ありがとうございますすぎた。

ここまでですでに静岡の人ってやさしいな、あたたかいな、とインプットされてます。


ちなみに出てすぐに、スタンプラリーがあったので押しました(ここが開始点の模様)。


売店へ向かう

どうする家康館の余韻ひたひたに売店。

しかも店内には松潤デザインのグッズ、松潤デザインではないがどうする家康のグッズ、日本史グッズ、お土産お菓子の4パターンが。

私は松潤と大河と日本史がお好き。

Q. なにが起こる?
A. ば・く・が・い!

限りなく8000円に近い7000円台の支出

せーっかく、東京での支出を抑えたというのに、これじゃ何の意味もなしてねえよ、自分しっかりしろよ〜。せっかく、松潤デザインの手拭い2種類中1種類だけに抑えたのに、日本史も好きだとその努力意味ないよ〜。

ま、いいんですけど。
この旅の支出、ほぼこれと交通費だけなので。

ちなみにこのあたりで、当初の計画(駿府のあとに岡崎へ行く)を諦めた。すでに14:00前だったから。


13:45頃 浅間通りなう


どうする家康館にあったスタンプラリー、押したはいいけど、そのままだと完成系のイラストのうち鳥だけしか反映されない、非常に残念な状態になってしまうので、集めることにした。

スタンプラリースポットは計4つで、そのうち2つ目と3つ目は浅間通りの商店街の中にあるらしいとわかり、帰りは行きと違う道を歩くことにした。


歩いてみて気がついたこと。
それは、どう考えてもこっちが正規ルート、ということであった。

赤= 浅間神社→駿府城(帰り)
青= 静岡駅→浅間神社(行き)

Googlemapさんに案内された最短ルートのまま通ったのだから、今検索しても青のルートが示されるだろう、と思ったのに、赤のルートが示された。(なぜ…)

なにはともあれ、スタンプラリーがなければ正規ルートを通らずに静岡を後にしていた。危なかった。

そんなわけで、浅間通りです。

古き良き?商店街が、現在も活躍中な感じが嬉しかったです。商店街にはあちこちに殿のポスターが貼られていて、素晴らしい協力体制だった。さらに「てくてく家康たび」という企画がはじまるそうな。


ただ、『てくてく家康たび』、せっかく企画しているのに、案内所がまだ開設されておらず…案内所は2月下旬からだそう。

未来の『てくてく家康旅』案内所


そんな浅間通りでは、スタンプラリーが設置されていたおせんべい・おかき屋さんで、『がんこ』というお菓子を買った。家に帰って早速食べてみよう、と母と私でかぶりつくと、その名の通りの頑固さで、歯が折れそうなくらい硬かったです。



14:00すぎ 駿府城公園に到着

再び帰ってきた駿府城公園。
今回は中に入ります。

家康公の散歩道

この感じも、金沢の金沢城公園に似たものを感じて、おお〜城下町だあ〜ってなった。

園内にもところどころ石垣が残されていて趣を感じる。ここが犬の散歩コースとか通勤コースになってる人、めっちゃうらやましい。老人になったら私、毎朝ここ散歩する自信ある。


天守閣の発掘現場をそのまま残してあるのも、駿府城のスゴイところ。


松潤が番組で入ってたけど、誰でも入れるって知らなくてこれはかなりテンションあがった。


中に入るとまず左手に、駿府城解説の発掘情報館きゃっしる があった。

そこに入ってすぐ『福徳』の判印があり、押そうとしていると、係のおじさまがきて「それ今日から設置したところなんですよ!紙何枚使ってもいいから、押して帰ってくださいね!」「これ、徳川に福を、とも読めるんですよね。」といろいろ教えてくださった。

きゃっしる の様子

帰り際、さっきの係の方は他の方と「明治政府がね、(城を)全部壊しちゃって」といった話をしていたのに、わざわざこちらの方にも来て

「静岡市歴史博物館には、戦国時代の道が残ってるんですよ!全国でここだけなんです。1階は誰でも入れるんで、ぜひ見てってくださいね!」

と声をかけてくださった。

やさしいおじいちゃんだった。

本当は、歴史博物館は今回飛ばして駿府城のあとは久能山東照宮に行こう、と思っていたけど、スタンプラリーの最終地点であるということと、このおじいちゃんの一言で立ち寄ることに決めた。


きゃっしるを出たあとは、天守閣発掘現場を見てまわった。

こっちは慶長期で、こっちは天正期で、こっちは今川期で、とコーンや解説パネルがあちこちに建てられていた。本当にここに城があったんだよ、すごいよね、ロマンだよ。


発掘現場の裏側には、殿(本物)像。

その横には、家康手植えと言い伝えられているミカンの木があった。現在も毎年収穫されていて、収穫されたものは市民に配られているらしい。(どうする家康館が教えてくれた😏)

家康像
家康手植えのミカンの木


その後は園内をのんびり散策していた。

ベンチとお花のエリアがあったり、ワゴン車がお団子や茶を売っていたり(お土産にオリジナルブレンドの茶葉を買って帰った)。相変わらずところどころに歴史を感じさせるものがあったり。雰囲気がとてつもなくいい場所だった。紅葉山庭園があったり、拝観料を払って中を観る櫓があったり。時間の関係で行かなかったところもあるから、また何度でも訪れたい。

山!って感じの山が見えた
本丸跡
東御門、巽櫓(たつみやぐら)
巽櫓

そろそろ駿府城を出て、歴史博物館へ向かおうと「歴史博物館に行きたいんですけど」と御城印と巽櫓拝観チケットを売っている受付の人に尋ねると、「目の前の門を潜って右へ進んでください」と教えてくれた。

門を潜ってみたけれどその先は「閉門中」と出ていて通れなさそうで引き上げた。少し園内をうろちょろしてみたけれど、出口らしいところはそこ以外見当たらず、もう一度受付の人に尋ねると「閉門ってなってても入り組んだ感じになってて通れるので、見てみてください」と親切に案内してくださった。同時に、御城印を買うか迷っていると、その説明もしてくれた。結局買わなかったけれど、東御門出口は通れた。お騒がせしました。

東御門
どう見ても通れなさそうな、ややこしい東御門
東御門の正体


15:00 静岡市歴史博物館に到着


なにはともあれ、まずは戦国時代の道へ。

受付の方に「1階は無料で入れると伺ったのですが…」と一応断りを入れると、「はい、フリースペースなのでどなたでもご観覧いただけます」と爽やかな回答が返ってきたので、安心して中へ。

戦国時代の道

戦国時代の道を見たからと言ってなんなのだ、という話ではあるけれど、当時の道が当時のまま残り、みることができる。それはたしかに奇跡のようなことだ、と思った。

スタンプラリー完成形

そして、戦国時代の道の右上にあった、どうする家康コーナーとスタンプラリー最終地点へ。歴史博物館で駿府城が押され、完成したスタンプラリーは、これまでのどのスタンプラリーよりも美しい完成形で、感動した。正直、この日買ったどのお土産物よりも宝物かもしれない。


しかし、私はこの時点で、肩と背中と腰と足裏がやられていて、一刻も早く腰or荷物を下ろしたくて仕方がなかった。もっというと「せっかく来たのだから1つでも多くの場所を回りたい!」という想いが先行しすぎたあまり、お昼ご飯も食べていなかった。

ただ、恐ろしいことに私はここからさらに、まだ久能山東照宮に行こうとしていた。久能山は17:00閉館。この時点で時刻は15:00すぎ。同じ静岡と思えないほど離れていることは事前リサーチによって知っていたので、念のため博物館の人に聞いてみた。

「今から久能山東照宮って間に合いますかね?」
「厳しいと思います…」


念の為、Yahoo!乗換案内で調べたところ、その時点ですぐに歴史博物館を出ても久能山に着く頃には17:00をまわることが判明し、すぐさま断念。切り替えて、歴史博物館の展示を堪能することにした。


常設展示1・2 と 特別展示。
正直、期待値以上に素晴らしい空間だった。

「徳川家康」という、日本人に知らない人はいない人物に関する展示の数々。しかもリニューアルオープンしたてで、館内が綺麗なだけでなく、より見やすく・わかりやすくなる仕掛けが盛りだくさんだった。きっと、歴史好きでない人が行っても楽しめると思う。

ヨーロッパとの関係、アジアとの関係、国内、と3段に分けられ時系列ごとにまとめられている、主に晩年の家康年表。中央の半球状パネルでは、手をかざすと「家康の貿易に貢献した外国人」「家康の貿易に貢献した日本人」「交流があった国々」といった解説映像をみることができた。選択すると、三浦按針など実在した人物のキャラクター風イラストがトコトコ歩いてきて、自分について語ってくれる。

それも、係のおじいちゃんが近づいてきて教えてくれたけれど、おじいちゃん、惜しいのが「キャラクターを押すと解説が大きく表示される」と思っていたことだった。実際は選択した時点でキャラクターの下に解説の文章は流れていた。

おじいちゃんが案内してくれたから途中で辞めるわけにもいかず、全キャラクター分見た。家康は最初、ヨーロッパ・キリスト協調路線だったのに最終的にオランダだけになるのはなんでなんだろう、と思っていたけれど、それはスペインが日本征服を企んでいたことを見抜いたからだ、と繋がった。そんな風に知識が増えて、繋がる世界が楽しくて、見てよかったな、と心から思った。


ちなみに家康は世界地図をみていたらしい。


貿易によって手に入れたのであろう世界地図には世界の主要都市に印があって、その時点で認識されている世界の民族が描かれていた。そこには日本人らしき民族の姿もあったし、日本地図には、京と江戸と、そして駿府に主要都市の証である印が施されていた。今となっては考えられないけれど、駿府はその当時首都のようなもので、家康は日本皇帝のような立ち位置だった。

他にも、家康は「源」姓を名乗っていたとか、家康の肖像画は晩年に行くにつれてどんどん神格化されていて、肖像画の背後に描かれた掛け軸の絵柄が神聖味を増したものになる、とか、家康の下膨れ顔は七福神を彷彿とさせるものである、とか。静岡浅間神社はとにかくめっちゃ大事な神社だった、とか。その日だけでたくさんの新しいことを知った。あまりに楽しかったから、博物館のパンフレットまで買ってしまった。

静岡市歴史博物館、超おすすめです。

博物館の2階から見えた富士山🗻


帰り道

静岡市歴史博物館にいる間、コインロッカーにリュックを置いていた身軽さは何処へやら、博物館のパンフレットまで増えた帰りの荷物は重いのなんの。全身が悲鳴をあげて、空腹のお腹もついに悲鳴をあげて空腹すぎるあまりの腹痛を訴えはじめた。

私のお腹よ、もう少しだからな。もう少ししたら、駅で何か食わせてやる。我慢しろよな。

きっとこの時の私は全身から疲れたオーラを発していたに違いない。前日は少しでも隙あらば彼に電話していたが、この時の私にそんな余裕はなかった。

そんな帰り道に見つけた、家康のあしあと的なものたち。街の至る所に家康を感じるパネルやらスポットやらがあって、本当に歴史の街らしくて嬉しい。楽しい。


静岡駅の周りは若干ややこしく、ストレートに静岡駅の真正面に辿り着けないようになっていた。時間が不安だったので、前の人を追いかけて地下道路を使ってみると、静岡駅にスムーズに辿り着けて大変良かった。

そのおかげで16:50頃には静岡駅に到着できて、17:07発の新幹線を指定席で当日予約できた。
乗る前にスタバを買うこともできて、スタバに関しては注文後に並んでいるときで17:03とかいう、時間ギリギリっぷりでかなり焦ったけれど、猛ダッシュしてそれなりの余裕を持って間に合った。駅のコンパクトさにかなり感謝した。


そんな帰りの新幹線は疲れ果てて、寝ることも考えたけど、寝過ごすとシャレにならんので、読書かnoteを選択肢にあげ、後者を選んだ。通路側だったので充電もできない中、スマホの充電が死にかけていたので、PCだったのは(スペース的に)少し辛かったけれど、生きて返ってこれたのでよかろう。おかげで旅行記全体が変なテンションになってしまった。まあそれも一種の味としてご愛嬌ということでお許し願いたい。

そうしている間に新大阪に着き、乗り継いで自宅の最寄り駅まで帰ってきて、一人旅が無事完結した。

そして、家に帰った私は大病院占拠を見ましたとさ。おしまい。




番外編:お土産と行った場所リンク集

どうする家康 関連
静岡市歴史博物館 関連
その他


どうする家康 大河ドラマ館@静岡


静岡市歴史博物館


『どうする家康』公式HP


松本潤 公式Instagram QRコード

私の推し、もうすぐ100万人なんです🥺






長々とお送りしてきた静岡一人旅行記。
なんと!9820字です。(ミスチルレポ以来だ…)

静岡のまちはやさしくて、あたたかくて、歴史愛に溢れ、都会でもなく田舎でもない、めっちゃいい街でした。出会う人もみんな優しくて、私、好きです。

また近いうちに久能山東照宮に行きたいし、静岡自体何度でも訪れたいまちです。

残念ながら方向音痴すぎて駿府城周辺だけで終わってしまったけれど。迷いながら進んだ一人旅、楽しかったです。

ありがとう、静岡。
またいくね。





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