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文芸寄せ集め

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自分の記事の中から詩と掌編小説を寄せ集めました。
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#雨の日をたのしく

詩)夏の片鱗

詩)夏の片鱗

窓を開けて寝ないと暑苦しくなって、夏がいつの間にか私のおでこまで忍び寄っていた事に驚いた

渦を巻くような変わりやすい梅雨の天気は雨の反芻ばかりで神経が休まらず、新しい傘を買って何とか自分を宥めすかしているというのに

夏至の日は夏至だ、と皆騒いでいて、自分の生活にまるで関係のなくなった夏至を、遥か昔の和歌を摘み取るようにそっとなぞった

ふと季節の証人になりたくなった

あなたの前で浴衣が着たい

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詩)l'eau

詩)l'eau

心が水没して苦しい夜に
そっと拾いあげてくれたあなた
潜水夫のような軽やかさで私を掬い、
たゆたう体を砂の上へ運んでくれた

蒸発してゆく水滴を傍目で眺める幸せは
まるで違う発音を奏でるあなたと共にあった

雨が反芻して苦しい日には
毛穴から入り込もうとする水分を拭い、温めてくれた
何も奏でようとせず、ただひたすら寄り添ってくれた

次は私の番だから
手始めに傘をさそう
あなたを染めて日にかざそう

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詩)梅雨が明けたら

詩)梅雨が明けたら

梅雨が明けたら裸足になって砂上を歩き
どこまでも続く砂に埋もれて寝転がりたい
沈むからだを横たえれば隣にはあなた
日に焼けるからと被った帽子が風に舞う

梅雨が明けたらサンダルで街を歩き
ふわふわで肉球みたいなかき氷を2人で食らいたい
さらさらに混じった硬い氷を歯で噛みちぎり
きな粉の向こうへ砂を見る

霧雨が鳴くから今夜は毛布にくるまり眠ろう
窓枠に雨が滲んで紫陽花を濡らすから

ひとつひとつの

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