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詩『夏は夜』シロクマ文芸部お題‘夏は夜’




夏は夜 とうとう影も消える時
想い出が 一輪二輪と咲きはじめ
月が顔出す頃は もう


手元には 新しい種
どうか咲かぬよう
紐を緩めて 雨を待つ

それでも足は 止められず
求めるように 駆けて行く

だからお願い できますか
着くまでに 僅かでもいい
橙色が付かぬよう
蔦と蔦との間から
そびえる藍に 乞い願う

そうして足は 止まらずに
焦がれるように 私だけ








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