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あいつ教員辞めたってよ#5 部屋の片隅で世代の理不尽を嘆く

教員を辞めた理由に”氷河期世代はめちゃくちゃ理不尽な思いしてるんじゃね?”というのがあったので今日はそれを書こうと思います。
かなり愚痴です。
これはあくまでも私の個人として感じたことであって
特定の年代を批判したり,差別したりする意図はないことを先に強調しておきます。


☆☆☆2024年7月10日追記
同じような話題がyahoo記事になっていたので
私の方が書いたの先だぜ,というアピールも兼ねて
ここにリンクを貼ります。






私が教員の採用試験を受験した頃は
就職氷河期のただなかでした。
私自身は民間企業や別の公務員試験も受験していました。
教員採用試験に合格するまでに数年の講師期間を経ましたし,
記憶が正しければ倍率は25倍を超えていたと思います。

ただ,その前のバブルの時代は民間企業に相当人が流れていたようで
『教員にでもなるか』『教員にしかなれない』という
『でも・しか先生』という人たちがいた,と聞かされました。

そのせいなのか?
入職すると”お局様たち”が降臨して若い女性教員の服装や一挙手一投足に
意味不明な厳しいチェック
が入りましたし,
セクハラ上司もたくさんいました。
今では信じられないことですが,当時は飲み会にいくと若い女性教員は酔っぱらったおっさんたちと”チークダンス”を踊らされたものです(遠い目)。
多分若い世代の人たちには信じられないことだと思いますが。

直属の指導教員から飲みに誘われたら返事は「はい」しかない,と
固く言い含められたのですが,
無意味な飲み会に薄給を使うことが本気で無意味だし苦痛だと思ったので
(おごってもらえることもないし,ただ自慢と説教を聞かされるだけです)
私は結構適当に断ったり,1次会でおいとましたりしていて
「だからダメなんだ」と怒られたりしていました。

地域の祭りや飲み会にも参加すべし,という暗黙の了解があり,
これも当然自腹だし,プライベートな時間を削るので苦痛でした。
(これもそ知らぬふりをして断って,お局様のお怒りを買っていました)

部活動も新人のうちは希望は通らない,と言われて
若いうちは運動部を持つのが基本でした。


そんなことがあったとしても
やっぱり”若い”というだけで生徒との距離は近く
生徒たちとの交流は楽しかったし,
年を重ねれば
無意味な飲み会も断れるようになるし,部活動も希望のものにつけるだろう,という期待
がありました。


ところが。


無我夢中で仕事をしてきて,ようやく40代になって
主任やらの役職に就くようになっても
なぜか
”担任”や”運動部”から外れることはありません。
年を重ねて体力は落ちていくのに運動部はきつい。
加えてキャリアを重ねているのに,自分のやりたいことができない。
希望が通らない。なぜなら人がいないから。
若い頃の仕事はそのままにプラスして仕事がただただ純粋に増えていくだけです。

上を見上げれば,
退職までを何とか平穏に乗り切り退職金をもらいたいために
責任のある仕事を極力避ける一部の教員がおり
また
教師のなりて不足のため
若い世代はとても大事にされていて
「運動部が嫌」「この部署は無理」「この人と担任を組みたくない」
とこれもまた一部の若い世代が意見を述べるのを
やはり管理職はとても気にしていて
「わかってくれるよね!?」と泣きついて40代に仕事を振る。

なんだかいつまでたっても
楽にはならず。

あれ?なんか,うちらが若い頃
好き勝手やってた世代みたいにできる日は
どうやら永遠に来ない。

と悟ったのでした。
もちろん,自分たちが嫌な思いをしたのを後輩たちに背負わせたくはないし
できなくはないからやるけど
なんか理不尽と感じたのでした。

ついでに奨学金の理不尽もぶちまけて良いでしょうか・・・?


私は奨学金を借りていて
長い年月をかけて返済しました。
私の年代は”教員になると奨学金の返還不要!”という素敵なシステムがなくなっていた世代なのです。
いろいろな生活の変化がある中で返還猶予申請も利用しながら
ようやくコツコツと返済を終えました。

それなのに
昨年,教員不足の打開策として再び
『教員になったら奨学金の返還不要』制度が復活!というニュースを見た時

私は本気で
「ふざけんな」と
心の中でちゃぶ台をひっくり返しました。


氷河期世代は本当に就職活動で苦労した世代です。
長期的な採用計画を立てないお上のせいで
ただでさえ,採用人数が少ない世代です。
それが今
尻すぼみになる若手の人材の穴を埋め,
毎日懐手をして退職までカウントダウンをし
不祥事を避けることに全力を尽くしている世代のはざまで
苦しんでいることを
もっと声を大にして訴えてもいいんじゃないか,

と私は思いました。
というか,
大量採用の世代の退職金を支払ったら財源が枯渇したので
この世代の退職金は減らそう,なんてことにも
なりかねないのではないかとすら
私は考えました。


そんなわけで
部屋の片隅で世代の理不尽さを喚いていた私は
飲んだくれて喚いていても
何も変わらないので
noteの片隅で教員を辞めた理由の大きなひとつに
世代の理不尽さもあったことをちょっとだけここに記します。





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