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世界のランニングあれこれ

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私が自分の目で見てきた世界の陸上・ランニングについて書きます。
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2021年3月の記事一覧

ケニアとエチオピアのトップ中長距離選手のジムでのフィットネスエクササイズ

ケニアとエチオピアのトップ中長距離選手のジムでのフィットネスエクササイズ

(写真 ATHLE.ch ©︎2021 Guillaume Laurent)

私がこの1年間でケニアやエチオピアのトップクラスの中長距離選手が行っている練習で印象深かったのが、ジム内での練習である。

とはいっても、どちらの国もジムという施設は一部の場所にしかなく、全ての選手ができるような練習ではない。

そういった意味で、東アフリカにはフィジカルトレーニングはあまり普及していないのかもしれない

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ケネニサ・ベケレの五輪出場に黄色信号。5月3日にスイスのジュネーブで開催予定のエチオピア版MGC🇪🇹について。

ケネニサ・ベケレの五輪出場に黄色信号。5月3日にスイスのジュネーブで開催予定のエチオピア版MGC🇪🇹について。

3月上旬に🇪🇹版MGCの開催が4月のエチオピアの高地での開催に決まったというエチオピア陸連の決定のニュースがあった。

しかし、選手やコーチのエチオピア陸連への要望から🇪🇹版MGCが5月3日に平地のスイスのジュネーブで開催されることとなるという。そして、そのレースの男女の上位3名がそのまま東京五輪代表になる流れだ(情報源)。

5月3日に42.195kmが行われるとなれば、8月の東京五輪マ

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競技選手はスーパーシューズについて"正直に話したほうがいい"その③:メイソン・ファーリック🇺🇸 / ニック・ウィリス🇳🇿

競技選手はスーパーシューズについて"正直に話したほうがいい"その③:メイソン・ファーリック🇺🇸 / ニック・ウィリス🇳🇿

(写真:Instagram Mason Ferlic ©︎Johnny Zhang)

一昨日から始まったこのテーマの記事をシリーズとして毎日書いていく。

3回目は先日5000mで13:25.92の記録を出したメイソン・ファーリック(アメリカ)と彼のトレーニングパートナーのニック・ウィリス(ニュージーランド)について。

ファーリックは2月27日の5000mで13:25.92のPBを出した直後の

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競技選手はスーパーシューズについて"正直に話したほうがいい"その②:ポール・ポロック🇮🇪(ナイキ)

競技選手はスーパーシューズについて"正直に話したほうがいい"その②:ポール・ポロック🇮🇪(ナイキ)

(写真:Instagram Paul Pollock)

昨日から始まったこのテーマの記事をシリーズとして毎日書いていく。

2回目はNNランニングチーム所属のポール・ポロック(アイルランド)について。

2019年に不調に陥ったはずが...マラソンでまさかの大幅自己新2016年リオ五輪男子マラソン32位の実績を持つポロックは、現在34歳の五輪選手で、職業は救急医。父親としての顔もあり、マラソン練

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本気ならアシックス / 令和もよろしくアシックス / モーエンもよろしくアシックス。

本気ならアシックス / 令和もよろしくアシックス / モーエンもよろしくアシックス。

2021年3月30日にアシックスが新しいレーシングシューズの発表を行うことが予定されている。それを前にした3月23日に↑の予告動画がアシックスの公式SNS(日本)で公開された。

現在、日本のエリート〜サブエリート長距離選手はロードレースにおいて90%前後がナイキのシューズを使用している現状である。

女子は東京五輪マラソン日本代表に内定している前田穂南(天満屋)、男子はびわ湖毎日マラソンで8年ぶ

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大迫傑が4月11日のトスカーナマラソンに出場。4月11日はキプチョゲ出場予定のNNミッションマラソンなど欧州のマラソンから目が離せない!

大迫傑が4月11日のトスカーナマラソンに出場。4月11日はキプチョゲ出場予定のNNミッションマラソンなど欧州のマラソンから目が離せない!

(トップ写真:2020年東京マラソン ©︎2020 Sushiman Photography)

東京五輪男子マラソン日本代表の大迫傑が、2021年4月11日にイタリアのトスカーナで開催されるトスカーナマラソンに出場することがトスカーナキャンプの公式SNSで発表された。

これは、大迫のWA公認代理人(AR)がイタリアの※Federico ROSA(ROSA ASSOCIATI)であることに由来し

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競技選手はスーパーシューズについて"正直に話したほうがいい"その①:クレイトン・ヤング🇺🇸(アシックス)

競技選手はスーパーシューズについて"正直に話したほうがいい"その①:クレイトン・ヤング🇺🇸(アシックス)

(写真:Instagram Clayton Young ©︎kevmofoto)

今日からこのテーマの記事をシリーズとして毎日書いていく。

1回目はアシックス契約のプロ選手、クレイトン・ヤング(アメリカ)について。

(3月21日の全米15kmロード選手権で優勝したクレイトン・ヤング)

スーパーシューズの“アドバンテージ”を授かった選手私が彼のことを知ったのは、2019年6月の全米学生選手権

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オレゴン大の中長距離陣が今凄い。

オレゴン大の中長距離陣が今凄い。

(写真:YouTube / Men's 3000M - 2021 NCAA Indoor Track and Field Championshipより)

先日行われた全米学生室内選手権には日本のクレイアーロン竜波(テキサスA&M大)が男子800mに出場したが(予選落ち)、オレゴン大男子が総合優勝した中で、中距離陣の破竹の勢いが目立った。

コール・ホッカー:21世紀のスティーブ・プリフォンテーン

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スーパースパイク時代に「シューズなし」で記録された"10000m28:24.93"(自己新)の凄さ。

スーパースパイク時代に「シューズなし」で記録された"10000m28:24.93"(自己新)の凄さ。

(トップ写真:©︎2021 Cuan Walker)

2021年3月5日に南アフリカの都市、ダーバンのKings Park Athletics Stadiumで行われた男子10000mで快記録が生まれた。

南アフリカのクワズール・ナタール州(KZN:KwaZulu-Natal provinsie)を拠点とするムブレリ・マタンガ(Mbuleli Mathanga)が28:24.93の自己新。この

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