運動は最大の防御なり。運動によるワクチン増強効果
📖 文献情報 と 抄録和訳
南アフリカにおける定期的な身体活動とSARS-CoV-2ワクチン接種の予防効果との関連性についての症例対照研究
[背景] ワクチン接種と身体活動の両方が、重篤な COVID-19 感染の可能性を独立して低下させることが示されている。目的:医療従事者における定期的な身体活動とCOVID-19のワクチン接種との関連を評価すること。
[方法] ケースコントロール研究デザインを用いて、COVID-19に対するワクチンを完全接種(1回接種後28日以上)した人と、未接種の人の間で、COVID-19関連入院を経験するリスクを推定するために、試験を行った。196 444人の参加者試験を、身体活動が低い、中程度、高いという3つの身体活動測定サブグループに層別化し、身体活動がワクチン接種と入院の関係に対する効果修飾因子であるという仮説を検証するために実施した。
[結果] 身体活動レベルが低い群におけるワクチン接種者のCOVID-19関連入院に対するワクチン効果は60.0%(95%CI 39.0~73.8), 中等度活動群では72.1%(95%CI 55.2~82.6), 高い群では85.8%(95%CI 74.1~92.2 )であった.活動レベルが低い人と比較して,活動レベルが中程度と高いワクチン接種者は,COVID-19 の入院リスクがそれぞれ 1.4(95% CI 1.36 ~ 1.51),2.8(95% CI 2.35 ~ 3.35) 倍低かった(両群とも p 値 < 0.001).
[結論] 定期的な身体活動は,COVID-19入院に対するワクチン効果の向上と関連し,身体活動レベルが高いほど,ワクチン効果が高いことが示された.身体活動はCOVID-19の重症化に対するワクチン効果を高めるため、より多くの公衆衛生メッセージによって奨励されるべきであると考えられる。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
攻撃は最大の防御なり、という言葉ある。
この言葉を文字って、運動は最大の防御なり。
今回の抄読研究は、運動のワクチン増強効果の威力を明らかにした。
流入に対する最大の防御は、何だろう。
たとえば、マスクは何かが入ってくるのを防ぐ方法の1つだ。
でも、違う。
マスクではない。
マスクは流入の矢印を小さくするに過ぎない。
最大の防御の瞬間は、息を吐くこと、だ。
息を吐いているとき、身体の内側から外側に、空気が流れている。
だから、流入の仕様がない、というわけだ。
発すること、それが最大の防御。
流水濁らず。
動き流れるものは、濁らず、錆びず、老いない。
闇を消すために必要なことは、闇を防ごうとすることではなく、明かりをつけること。
流入を防ぐには、流入を防ごうとすることではなく、発することが大切なんだ、きっと。
とにかく。
動こう、発しよう、働こう。
それが、生かしきるために必要な大部分だ。
ひとたび動けばほら、あなたの中で音が聞こえるはずだ。
カチッ。・・・
開店間際の飲食店のように、次々とスイッチが押されていく。
ライムグリーンの眩い灯りが、点ってゆく。
Activeに生きよう。
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