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温水浸漬の威力。筋温の上昇で筋収縮機能が向上

📖 文献情報 と 抄録和訳

温水による筋温の上昇は、筋収縮機能を向上させ、運動単位の放電速度を低下させる

📕Rodrigues, Patrick, et al. "Increases in muscle temperature by hot water improve muscle contractile function and reduce motor unit discharge rates." Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports 33.5 (2023): 754-765. https://doi.org/10.1111/sms.14312
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[背景・目的] 42℃の温水浸漬(おんすいしんせき)が筋収縮機能および運動単位放電速度に及ぼす影響を検討する。まず、芯温と筋温を同時に上昇させ、その後、筋温を上昇させ、芯温を低下させた状態で、随意収縮と誘発収縮の評価を検討した。

[方法] 15名の参加者(24.9±5.6歳)が、42℃(ホット)または36℃(コントロール)の水中に90分間浸かる前、後、および15分後に神経筋の評価を実施した。膝伸展の最大随意収縮(maximum voluntary contraction, MVC)評価は、表面筋電図(surface electromyography, sEMG)(外側広筋と内側広筋[vastus lateralis and medialis, VL, VM])および随意活動レベル(voluntary activation level, VAL)と共に行われた。ピークトルクとピークトルクまでの時間解析のために、安静時誘発性痙攣を誘発した。さらに、VLとVMの運動単位放電率(motor unit discharge rates, MUDR)を測定した。

[結果] 温水浸漬後(コア温度↑1℃、筋温↑2.4℃)、MVCトルクとVALは低下した(p<0.05)。

sEMG(VLとVM)とピークトイッチトルクは変化せず(p>0.05)、ピークトルクまでの時間は減少した(p=0.007)。VLとVMのMUDRは、両方の水浸条件(36℃と42℃)の後に、時間効果を示しながら低下した(p > 0.001)。温水浸漬の15分後(コア温度はベースライン、筋温は↑1.4℃)、MVCトルクはベースラインに戻ったが、VALは低いままであった。sEMG(VLとVM)は変化なし。ピークトウィッチトルクは増加し(p < 0.002)、ピークトルクまでの時間は低いままでした(p = 0.028)。MUDRは、両水没条件とも低いままであった(p < 0.05)。

[結論] 42℃の温水浸漬により誘発される体幹温度の上昇は、MVCトルクとVALを低下させる。しかし、筋温の受動的な上昇は、誘発される筋収縮機能(すなわち、ピークトルクまでの時間[後]とピークトウィッチトルク[~15分後])を改善した。さらに、筋温の受動的な上昇は、同じトルクを達成するために必要なMUDRを減少させた。

🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

温水浸漬(おんすいしんせき)。
読み方については、はじめて知った。

「なんだか力が入るんだよ。あっ、お風呂に入った後だからかな…」

このコミュニケーションは、リハビリあるあるの1つではないだろうか。
温水浸漬の後、確かに筋機能や運動能力に影響が及ぶ経験則は持っていた。
今回の研究結果は、それをサポートしてくれた。
筋収縮までの速度が、上がるらしい。

それは、運動能力を上げそうな感じがする。
以前の文献抄読において、温熱は廃用を防ぐ効果もあることを学んだ。

温熱を生かしきりたい。
90分間は流石に長いけれども・・・。

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