#15では 、重症歯周病治療の初期に必須の暫間固定と歯の移動について記した。 歯肉が治ってくるにつれて、歯は元の位置に戻ろうとする。 そして、上下の噛み合わせ状態も時…
重症歯周病の歯はどこまで活かせるのか? 我が師:片山恒夫は、「抜くしか無い、望み無し」と言われた歯を長期間活かし続けてきた。 その実例は、私も編集委員として加わっ…
総入れ歯の勉強会 2024年1月14日(日) 「リアル車座ミーティングin麹町」が4年ぶりに開催された。 コロナ禍を経て、総義歯臨床研究会「車座」の主催を 船橋市開業の森山…
歯科治療に関わる話しで、 最近は、何も説明されずに歯を削られたとか抜かれた、というケースは少なくなった・・・と思う。 しかし、「先生から説明を聞いて、逆に混乱して…
歯科医療現場に限らず、現代社会には様々な ガイドラインやマニュアルというものが有る。 そして、これに則って行動することが求められている。 そして、ガイドラインやマ…
仕事の質は、量と速度で決まる。 質を高めたかったら、まずは高速で量をこなす事だ。 もちろん、雑な仕事で良いというわけではない。 丁寧で質の高い商品やサービスは、無…
またまた、我が師・片山恒夫の話をさせて下さい。 今は亡き明治生まれの開業歯科医の話であるが、 内容は今の歯科界にも脈々と受け継がれている話。 ・お山の大将・酸っぱ…
歯周病の治療にも予防にも、ブラッシングは大事。 でも、 「歯医者さんで教わった通り一所懸命ブラッシング頑張ったのに、また腫れちゃった・・・何で?」 こんな経験有…
「最新のポルシェが最良のポルシェ」 車好きなら一度は聞いた事があるだろう。 年々改善・改良を加え、機械としてのポルシェは最新が最良であるという。 「最善か無か」 …
臨床現場に出て間もなく、 歯周治療に取り組み始めました。 歯周病の原因は? 病態は? 診断法は? 治療法は? メインテナンスは?・・・・ 闘う相手 「歯周病」とは何者…
「歯周病の治療や予防にはブラッシングが大事。」 今や常識、というか 私が臨床現場に出た頃からズーッと常識。 勤勉な日本人は毎日歯磨きしています。 それでも、成人の8…
いつの頃からだろう? 歯科医院に技工室が無くなってしまったのは。 私が開業した昭和61年(1986年)、37年前(令和5年現在)は、歯科医院に必ず技工室があった。 しかし…
片山恒夫(1910~2006)という開業歯科医が居たことを知っている人など、今や皆無だろう。 明治43年生まれ、大阪府豊中市の開業歯科医で、重症歯周病の歯を抜かずに治す名…
根管透明標本というものをご存知でしょうか? こんなやつです。 備忘録として、恩師・片山恒夫から教わった根管透明標本の作り方を記録しておきます。 作ってみたいとい…
ある野菜農家の男性と有名女性ブロガーの対談を聞いた。 数年前に脱サラ・就農した方からお聞きした「農業の今」が、歯科の保険診療の現状と見事に一致している。 そ…
こんにちは。 籾山道弘(モミヤマミチヒロ)といいます。 群馬県みどり市笠懸町という田舎町で歯科医院を開業しています。 昭和34年(1959)生まれです。 保険診療をやら…
#15では、重症歯周病治療の初期に必須の暫間固定と歯の移動について記した。 歯肉が治ってくるにつれて、歯は元の位置に戻ろうとする。 そして、上下の噛み合わせ状態も時々刻々変化する。 更に、噛み合わせ&歯肉&骨の状態も良くなってくる。 そんな変化について、今回は歯肉の改善と歯の移動に絞って実例を見てみよう。 『参考例』 初診時47歳・男性・会社員 初診時 X線写真・初診 下顎の入れ歯を完成後は、安定した状態を保っていた。 ところがだ、初診から12年後のこと 奥様と2
重症歯周病の歯はどこまで活かせるのか? 我が師:片山恒夫は、「抜くしか無い、望み無し」と言われた歯を長期間活かし続けてきた。 その実例は、私も編集委員として加わった 「開業歯科医の想い Ⅱ・片山恒夫セミナー・スライド写真集」として出版してある。 全てのスライド写真の配置・配列を担当した。 実際の臨床では、歯科医院のテクニックや最新機器だけでは歯は残せない。 ブラッシングをはじめとする患者さん自身の生活習慣改善がキチンと成されてはじめて可能となる。 その上で様々な処置が同時進
総入れ歯の勉強会 2024年1月14日(日) 「リアル車座ミーティングin麹町」が4年ぶりに開催された。 コロナ禍を経て、総義歯臨床研究会「車座」の主催を 船橋市開業の森山幸一先生に替わっていただいた後の 最初のリアルミーティングだ。 久しぶりに集うメンバーの皆さんは、 其々に溜め込んだストレスを一気に吐き出すかの様に 積極的・パワフルに意見交換、ケースプレゼンテーションを 展開してくれた。 オンラインミーティングを上手く活用すれば、 オフラインが充実して、 活発・濃密
歯科治療に関わる話しで、 最近は、何も説明されずに歯を削られたとか抜かれた、というケースは少なくなった・・・と思う。 しかし、「先生から説明を聞いて、逆に混乱してしまった」という話をよく聞く。 「伝え方」に関する歯科セミナーの案内をも目にする事が増えた。 歯科医や衛生士さんが説明しても、上手く伝わっていないという現状を表している。 そこで、当院に来院された方々の傾向から感じる事をまとめてみよう。 1:歯科医院での患者指導の実態 とかく先生と呼ばれる人種は、人の話を聞かない
歯科医療現場に限らず、現代社会には様々な ガイドラインやマニュアルというものが有る。 そして、これに則って行動することが求められている。 そして、ガイドラインやマニュアルに記されていることが正解 と考えられているようだ。 歯科の世界も御多分に洩れずガイドラインに沿って臨床を行う ことが正解であり常識とされている。 そもそも常識ってやつは、単なる多数意見のことだ。 みんなが考えている、みんなが言っている、やっているというだけ。 科学的データの裏付けなど関係無い。 ・歯
仕事の質は、量と速度で決まる。 質を高めたかったら、まずは高速で量をこなす事だ。 もちろん、雑な仕事で良いというわけではない。 丁寧で質の高い商品やサービスは、無駄なく且つスピーディーに提供されているものだ。 「品質が完璧になるまで、商品・サービスは世に出すべきではない」 と言って、いつまで経っても前に進まない人や組織を見たことがあると思う。 というか、現代日本は、ほぼこんな感じだろう。 「完璧」を知らない者が、「質」を語るな! おまけに「何があっても他人の所為」と来たも
またまた、我が師・片山恒夫の話をさせて下さい。 今は亡き明治生まれの開業歯科医の話であるが、 内容は今の歯科界にも脈々と受け継がれている話。 ・お山の大将・酸っぱいぶどう理論 とでも云おうか。 少々愚痴っぽくなるが、ご勘弁を。 我が師・片山恒夫は超一流の臨床家だった。 と同時に偏執的な研究者でもあった。 幼少期、当時不治の病であった結核で母親を亡くした。 病気を前に、医療は全く力を持たなかった。 その無力な医療によって、母親と会う事も話をする事も禁じられた悔しさ・・・
歯周病の治療にも予防にも、ブラッシングは大事。 でも、 「歯医者さんで教わった通り一所懸命ブラッシング頑張ったのに、また腫れちゃった・・・何で?」 こんな経験有りませんか? 進行したケースでは、特に起こり易いですね。 何故でしょう? 理由は色々あれど、 見落としがちな落とし穴について記録しておきます。 歯周病治療では、歯磨剤を使わないのは大原則。 その上で ①最初から「歯垢を落とす為のブラッシング」をしている。 ②悪いところから先にブラッシングしている。 ③悪いところ
「最新のポルシェが最良のポルシェ」 車好きなら一度は聞いた事があるだろう。 年々改善・改良を加え、機械としてのポルシェは最新が最良であるという。 「最善か無か」 メルセデス・ベンツの企業哲学も有名だ。 工業製品としての機能、性能を語る上で納得できる言葉だ。 技術や機能の良否を語るには的確な表現と思う。 では医療の世界、とりわけ歯科臨床ではどうだろうか? 歯の代用として使われている素材について考えてみたい。 歯に被せる冠や固定式ブリッジには、古くから金合金が使われてきた
臨床現場に出て間もなく、 歯周治療に取り組み始めました。 歯周病の原因は? 病態は? 診断法は? 治療法は? メインテナンスは?・・・・ 闘う相手 「歯周病」とは何者か、 どうすれば打ち克つことができるのか、 一所懸命勉強していました。 先輩たちのような 「歯周病治療 のプロ」になリたい一心で。 開業後も、 様々なセミナーに参加して知識やテクニックを身につけ、 医院のシステムもアップグレードしていきました。 同時に、 歯周病は予想以上に手強い相手であることも 理解
「歯周病の治療や予防にはブラッシングが大事。」 今や常識、というか 私が臨床現場に出た頃からズーッと常識。 勤勉な日本人は毎日歯磨きしています。 それでも、成人の80%以上が歯周病っていうのはナゼ? 長いこと歯周病と闘ってきて思うのは ブラッシングが単なるエチケットになっていること。 それから ゴールがハッキリしないまま治療を進めていること。 カーナビにゴールを入力しないで、いきなり走り始めるようなもの。 歯周病治療で目指すところをハッキリさせましょう。 血液検査のデー
いつの頃からだろう? 歯科医院に技工室が無くなってしまったのは。 私が開業した昭和61年(1986年)、37年前(令和5年現在)は、歯科医院に必ず技工室があった。 しかし、当時既に歯科技工士を雇用する医院は少なく、 自ら技工を手掛ける歯科医も皆無と言って良い状況だった。 分業制の方が効率も精度も良いから、との理由なのだろう。 「工業製品としての入れ歯」と見れば、確かにその通りだ。 ところが、我が師:片山恒夫曰く 「歯医者が技工を捨ててから、日本の歯科医療のレベルが大きく
片山恒夫(1910~2006)という開業歯科医が居たことを知っている人など、今や皆無だろう。 明治43年生まれ、大阪府豊中市の開業歯科医で、重症歯周病の歯を抜かずに治す名人として有名だった。 ここでは、経歴などは省略するが、「日本初」を幾つも実践してきた人だ。 少々長くなるが、私が歯科臨床の全てを教わった恩師・片山恒夫との出会いについて、記録しておきたい。 片山恒夫のことを知ったのは、大学6年生の頃。 朝日新聞の連載「歯無しにならない話」が世間を騒がせていた。 大阪に「
根管透明標本というものをご存知でしょうか? こんなやつです。 備忘録として、恩師・片山恒夫から教わった根管透明標本の作り方を記録しておきます。 作ってみたいという方は、是非チャレンジを! 不明点は、連絡して下さい。 1;先ずは抜去歯を数本用意。 2:抜去歯の清掃、洗浄 表面の歯石や汚れをスケーラーなどで除去。 次いで超音波洗浄。キッチンハイターを入れた容器に歯を入れ、10分〜15分超音波洗浄。 3:歯を20〜25%の硝酸 or 塩酸に72時間漬ける。 10
ある野菜農家の男性と有名女性ブロガーの対談を聞いた。 数年前に脱サラ・就農した方からお聞きした「農業の今」が、歯科の保険診療の現状と見事に一致している。 その野菜農家の方によると 農作物を全量買い取ってくれるのがJA(旧 農協)です。 農家は販売努力、営業努力をしなくて良い代わりに、安く出荷する事になります。 高く販売しようと思えば、JAを通さず独自にブランディングし、値づけ、発信、販売、フォロー等の努力が必要です。 努力すれば売値は10倍にもなります。 作物によっては
こんにちは。 籾山道弘(モミヤマミチヒロ)といいます。 群馬県みどり市笠懸町という田舎町で歯科医院を開業しています。 昭和34年(1959)生まれです。 保険診療をやらない自由診療だけの歯科医院です。 1日平均3人の患者さんの診療をしながら、 技工(入れ歯作りなど)は全部自分でやります。 「噛み方」を研究したり、 口腔内写真撮影用具を開発したりしています。 夫婦2人=歯科医師2名だけで運営する チョット変わった歯科医院です。 モットーは 「具合良く長持ちしてこそ歯科治療」