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仕事は量とスピードが先!質は後! #11

仕事の質は、量と速度で決まる。
質を高めたかったら、まずは高速で量をこなす事だ。
もちろん、雑な仕事で良いというわけではない。
丁寧で質の高い商品やサービスは、無駄なく且つスピーディーに提供されているものだ。

「品質が完璧になるまで、商品・サービスは世に出すべきではない」
と言って、いつまで経っても前に進まない人や組織を見たことがあると思う。
というか、現代日本は、ほぼこんな感じだろう。

「完璧」を知らない者が、「質」を語るな!
おまけに「何があっても他人の所為」と来たもんだ。

1万時間の壁とか、1万時間の法則って聞いたことあると思う。
あのビル・ゲイツも、ゲームのプログラミングに1万時間以上を費やしていたということから
何事も成功するには、多くの時間を注ぎ込んで
「努力すべし」とされているようだが

とんでもない誤解だ。

まず、「努力」と思っている時点で終わっている。
辛くて嫌なことでも、「努力」して継続すれば大成する?

学校では、この様に指導されて来たし、今もそうであろうが
そんな事は絶対にない。
勉強が嫌いな子供を量産するだけだ。

1万時間というと、1日3時間を約10年、毎日続けること。
1万時間の壁は、速度を上げなければ越えられない。
1日6時間で5年、9時間で3年だ。

3倍のスピードアップ=3倍量の仕事をすること。
やりたい事、好きな事であれば
「気付いたら朝になっていた」
なんて経験は、みんな有るのではないだろうか?
そう、努力じゃなくて熱中だ。

他人の3倍つらい努力をするなんて
練習が目的になってしまう。
手段の目的化だ。

私達は、口腔内写真撮影とその活用法のセミナーを開催していた。
特に歯周病治療には、口腔内写真は必須だ。

健康歯肉は正常値 #6

健康歯肉は正常値

でも書いた通り。

撮影後、患者さんに直ぐに見ていただく為に
速く、苦痛を与えずに撮影しなければならない。
其の為の方法、技術、カメラや撮影器具の上手な使い方の
実習を通してお知らせして来た。

それ以上に力を入れていたのが
「見せ方」だった。

私自身は、恩師・片山恒夫が日本で初めて歯科臨床に取り入れた
口腔内写真の撮影と活用法と見せ方が上手になりたい一心で
勤務医時代から取り組んできた。
ミラーも独自開発し、意匠登録して製品化している。

歯周病治療には役に立たない5枚法ではなく
9枚法、14枚法

9枚45秒


1分で14枚

私にとってはゆっくり撮影なのだが、これ以上速く撮影するとストロボのチャージが追いつかないのだ。

セミナー参加者の皆さんの要求の第一は
「綺麗でカッコ良い写真が撮りたい」なのだ。
「勉強会の症例発表で先輩に怒られるから」
「認定医申請に必要だから」
などなど
患者さんの為じゃなく、自分の為の見栄えのする写真。
撮ったら終わりの写真。

其の為、撮影に10分、15分と時間をかけ
患者さんに苦痛を強いているのが実情だった。

歯科医療は、患者さんの身体と心をあずかる仕事だ。
歯科医は様々な治療技術を習得しなければならないが、苦手な分野もある。
しかし、歯周病治療や入れ歯治療がうまく進み
患者さんに喜んでいただけた時、至上の喜びである。

其の為の勉強や技術習得に費やす時間は、努力ではない。
きっかけは
「必要に迫られて」
かもしれないが、
来院の度に口腔内写真を撮影し、
見てもらうポイントを選んで、生活習慣改善に結びつけることこそが
口腔内写真術の真髄だと思う。

また機会があれば、口腔内写真の撮影&活用法をお伝えしていきたいと思う。

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