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ビジネスで一番活かせる心理学は「ABC理論」だと思う。

ビジネスで役立つ心理学というのはたくさんあります。
有名なところでいうと、コミュニケーションなら「メラビアンの法則」だし、マーケティングなら「ジャムの法則」だし、チームマネジメントなら「ピグマリオンの効果」だし、プレゼンテーションなら「マジックナンバー3」など、数えきれないほどビジネスに応用できる心理学は存在します。

そんな中の私のイチオシはセルフマネジメントに活かせる「ABC理論」です。

冒頭にあげた4つの心理学メソッドは、対象者がいて応用できるものばかり。たとえばコミュニケーションなら「話す相手」、チームマネジメントなら「部下」、マーケティングなら「消費者」、プレゼンテーションなら「プレゼン相手」のように対象者が存在します。

でも大事なのって心理学メソッドを駆使するよりも、その相手その仕事をどう捉えるかだと思うんです。たとえばプレゼンでマジックナンバーを使うにしても、プレゼンそのものを「あー億劫だな」と思うのか、「初プレゼンだけど頑張ろう」と思うのか人によって見方は異なるし、見方が悪くなればなるほどどんなにテクニックを使ってもアプトプットの質は悪くなる一方。だからこそ物事の捉え方を「より良い方向に捉え直そう」というABC理論でセルフマネジメントをすることが大事かと考えています。

ABC理論とは?

アメリカの臨床心理士アルバート・エリスが提唱した理論。

出来事(A)、信念(B)、結果(C)からなる認知に焦点をあてた考えかた。
出来事に遭遇したときに起こる勘定は、その出来事そのものより捉えかたによって生み出されるもの。物事の捉えかたを非合理的なものから合理的なものへ帰ることによって心理的な問題は軽減される。

図にするとこんな感じです。


つまり、自分の生きる世界はその現実の捉えかたで決まると言っています。同じことを体験しても、「幸せ」と感じるか「不幸」と感じるかはその人の捉え方しだい。だからこそ、より望ましい方向へ持って行こうというのがこの理論の本質にあります。

たとえばこんなシーンに遭遇したら?

こんなシーンに遭遇したらどう思うでしょうか。

・朝会社に着いたら、上司に「ちょっといい?」と声をかけられた。

・10年以上営業で頑張ってきたのに人事に異動を命じられた。

「朝から声かけられてウザイ」と思うのか、「何か助けが必要かな」とすぐに対応するのか。「人事なんてやったことないし嫌」だと思うのか、「営業の経験も活かせるかも知れないしトライしてみよう」と思うのか。この時の捉え方次第でその後のモチベーションにもパフォーマンスにも大きな差が生まれます。自分が上司の立場なら、どちらの部下と一緒に仕事をしたかと考えたら一目瞭然です。

思考を習慣化していく

私はかつて、仕事の全てを自分本位に捉えていました。業務コンサルの仕事を受けた時には「業務コンサルって地味だよなー」とか、あるプロジェクトのリーダーを任された時も、「このレベルを私に担当させるのかぁ」とか、よく斜めから仕事を見ていました。それだけではなく、嫌なものは嫌と表情に出していました。多分、仕事上の人間関係は良くなかったほうです。

そんな考えだった私が、キャリアコンサルタント養成講座でABC理論を学んでから、「世界は自分の捉え方次第でいくらでも変えられるんだ」ということに気づいたのです。そしてそれまでマイナスに捉えてた全ての物事を、可能な限りプラスに捉え直すように訓練しました。

たとえば、
・苦手な仕事から逃げずに「楽しい部分もあるかも」と捉えなおしたり。
・苦手な人がいても、「よく観察するとお茶目な人」と捉えなおしたり。

そんな風に強制的に思考を捉えなおしていくうちに、仕事のプライベートも全てが楽しく前のめりになってきたのです。たったひとつ、捉え方を変えるだけ。もちろんそれが難しいというのも知っています。だって自分の気持ちってそう簡単にコントロールできないですし。でも、このABC理論の構造を理解した上で、自分の思考の癖と向き合い、少しでも思考をより良い方向へ捉えなおすように日々意識するだけでも、かなりの変化が起こると思うのです。

アドラー心理学でも、こう言っています。

意味付け(解釈)を変えれば未来は変えられる。

意味付けを変えて、これからも世界をより良い方向へ導いていきたいと思います。

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