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「成人って何?」にどう答えますか?【理想の若者論#3】

こんにちは、Studio Topitaです!
私たちは理想郷を本気で「想像」「創造」するサークルと称し、毎月テーマを決めて語り合い、議事録をアップロードしています。
ぱっと聞いただけでは「?」かもしれませんので、どうぞ是非、自己紹介をご一読いただきたいです。
(常連さんは、いつもありがとうございます!)

Studio Topia 6月
第2回「『成人って何?』にどう答えますか?」

こんにちは、皆さんいかがお過ごしですか。
6月は、「理想の若者論」について考えています。

第3本目の記事となる今回は、まさに「若者(20代前半)」である自分達が「若者」について語った回をまとめています。
成人年齢の引き下げ、「大人」と「若者」の関係性、「大人」への準備不足と不安感、などなど、日々自分達が違和感を感じていることについて話すことができました。
これを読んでくださっている皆さんの年齢によって、思うことも違うかと思います。ふと思ったことや、それこそ違和感など、教えていただけたら嬉しいです。

以下、議事録です。

議事録

「成人(年齢)」とは何か
まずは、今年度18歳に引き下がった成人年齢について検討してみるところから始まりました。

正直なところ、自分が成人してしまっていれば、あまり気にしない…という人も多いかもしれませんね。
会では、「実際のところ、成人年齢が引き下がることにどれくらい意味があったのか?」「(自分の経験的に)大学2年生の段階で成人するよりも、高校卒業のタイミングで成人となった方が『大人になった感じ』がする」という意見が出ました。
ここで気になるのが「成人(年齢)」という区切りです。これまでは、結婚ができる年齢や、(ここ数年ですが)選挙権を獲得する年齢が「成人年齢」とは違っていました。あるいは現在は、飲酒や喫煙が可能になる年齢と、成人年齢が違います。思い返せば、被選挙権は現在も衆議院では25歳、参議院では30歳ということですから、それもまた面白い話です。成人とは、何を指す年齢なのか、多くの方の間でも定まらないようなところがあるのではないでしょうか。
会では、「成人とは、社会を担う存在となる区切りを明確にするという点で重要である」という意見が出ました。定義は別として、「子ども」や「高齢者」は社会に支えられる存在ということができます。つまり、「大人」が存在しなければ、社会は回りません。社会を回す存在としてあり方を押し付けられてしまうとすると、「大人」はただ辛いだけですが、いずれにしても、「成人(年齢)」とは、社会を回す人、「大人」となる区切りを明確に示すという意義があるのではないか、ということになりました。

敢えて、成人年齢を上げてみては?
さきほど「被選挙権」の話も出ましたが、成人年齢を上げる、という案も出ました。いまや「人生100年時代」です。人口比等を考えるとまた違ってきますが、年齢のことだけを考えれば、「大人」となる年齢が、かつてより遅くなってもいいはずですね。
「30歳でもあり」なんて意見も出ました。皆さんはどう思いますか?

大人=お金を払わないといけない?;BIの議論と併せて
さて、「大人になると生きているだけでお金がかかる」という意見が出ました。誰かから養われる・保護されるということがなくなり、自分にかかる税金等を自分で払わなくてはならないイメージです。実際、その面は強くあるでしょう。「息苦しい」イメージも共有されました。
これに対して出されたのが「その場合、『ベーシックインカム』が導入されたら、『大人』の存在はどうなるのか?」という意見です。

「無条件でお金を配る制度」等と説明されているベーシックインカム。また別のタイミングで考えても面白そうですが、生きていくためにお金を稼がなくてはならない…という息苦しさがなくなりそうではあります。「稼ぐ、養う」といった大人のイメージも湧かなくなりますね。「稼ぐ」「養う」ことによって「責任」のある「大人」になる、と語られることもありますが、では、稼ぎ、養わなくなれば「大人」にはなれないのでしょうか。あるいは、その時の責任の果たし方は、また別にあるのでしょうか。深めきれませんでしたが、まだまだ想像しがいのある部分です。

そして、ここで話題になったのが、「大人になるメリットとは何か?」ということでもありました。「大人になることとは責任を負うこと」と捉え、メリットを想像できないとなると、窮屈に感じられ、大人、ひいては成人になどなりたくないと感じるという意見も尤もと言えるのではないでしょうか。もちろん、積極的に「責任を背負いたい(≒社会を動かしたい)」と、理由は様々であれ思う方もいるでしょうし、そうでない方もいるとは思われます。
「『大人』になることにメリットなど求めるな。そういうものなのだ。甘えるな」という圧を感じないこともないのですが、とはいえそこがはっきりしないと、積極的に「大人」になることはやはり難しく感じられます。社会を回す人が消極的だとあまり良い社会といえないような気もするため、やはり何かしらの「メリット」「希望」のようなものがあると良い、と思われます。

「若者」とは何か
そして、会後半は、「若者とは何か」を考えていくこととなりました。
「若者」というのもまた、非常に曖昧な概念です。高校生は若者ですが、場合によっては30代でも若者と呼ばれますね。80歳の方からすれば、60歳は「若者」かもしれません。
「多くのコミュニティ、多くの人から『若者』と認知され、扱われる年齢が『若者』である」という定義が一旦なされました。

「理想の若者」は存在するか
「理想の若者は存在するのか」
、という問いも出されました。昨今に限った話ではないかもしれませんが、「若者の〇〇離れ」「若者の〇〇化」など、若い世代のトレンドがどこかネガティブに語られがちなところがあると感じます。社会的な「理想の若者像」は存在しそうですが、本質的に「理想の若者」は存在するのだろうか、という問いでした。一つの答えとして、「そういうものから解き放たれているのが『子供』、『若者だ』」と挙げられました。「こうあらねばならぬ」という規律から外れている・外れることが容易く、また規律に抵抗したくなるのが「若者」の年代ということで、「みんなそれぞれ」こそが理想の状態である、という回答でした。

「若者のままでいる大人」
その流れで、いつまでも規律に反し続け、「若者」のままでいようとする「大人」についても考えることとなりました。社会を回す「大人」というのは、単に「保持する」だけでなく、「(概念的意味含む)破壊」や「創造」もまた含まれるでしょう。そういった意味では、「若者」のまま=規律に抵抗し続ける「大人」、は、役割として捉えてしまえば良いのでは、という話になっていきました。

次回に向けて;大人になるための教育を考える
さて、「若者」の段階を経て「大人」になるとすると、「『大人』になるための教育」は「若者」の時代にもたらされるべきです。
次回は「大人になるための教育」について考えることになりますが、このテーマは、後の世代に告げたいものではありません。「こういう風に『大人』になるといいよ」というよりも、自分達のための教育を想像してみる、という形です。
「『大人』の条件を知らないままそう扱われるのが不安だし、解せない」という声も上がりました。
マナーやマニュアル、実学的な部分とも少し違うような「『大人』になるための教育」。突き詰めていくことで「大人」の解像度も上がりそうですし、場合によっては「そんなもの要らなかったね」となる可能性もあります。「大人」とは関連しない部分の教育を受けたいと思うかもしれません。
「『若者』として、常になにかしらに焦っている」という意見も出されました。「大人」になれ、という圧なのか、いい「若者」であれ、という圧なのか、大人としての責任感を感じ始めているのか、解釈は様々ですが、来週以降、さらに突き詰めていきたいと思います。

番外編:「大学」と「若者」、「就職予備校化」を考える。
大学とは、実際には社会から切り離された場です。
今でこそ同年代の半数の人が行くようにはなりましたが、元々は「学びたい人が集まる場所」であり、時には「エリート養成所」でもあり、どの場合でも、行くのは限られた人でした。現代日本において、大学は「就職予備校」などと揶揄されている現状もあります。その良し悪しも再考余地がありますが、本来のあり方・システムと、現状が大きくかけ離れているのが事実です。その不一致もまた、「『大人』になるための教育」を考えるいい切り口となりそうです。

編集後記

ここまで読んでいただき、ありがとうございます😊

今回は「若者」について考えてみました。
「大人」と「子供」について考えるよりも、どこか自分の問題に近しい気もして、考え甲斐もありましたし、他の方の意見もとても面白かったです。

今回は考えませんでしたが、「成人式」にも一考の余地があるなと思います。
個人的に、「通過儀礼」は、意識と属性をすり合わせるのにとても大事な役割を果たしていると感じるのですが、「成人式」はあまりそういった役割を果たしていないような気がします。
市長さん、区長さんなどの偉い人に「おめでとうございます」と言われるだけで、自分から発信したり、特別な行事を行ったりするわけでもないので、あまり実感が持てないのかもしれません。どこまで意義があるかは分かりませんが、「成人式にはみんなでお墓参りをする」「小学校の後輩と関わる」みたいなことがあっても面白いような気がします。

来週は「大人」になるための教育、ですが、自分達の違和感・もやもや・期待などを掘り下げて、なにかしらの形を提示したいと考えています。(奈都)

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Studio Topia 6月テーマ「理想の若者論」
第2回「『成人って何?』にどう答えますか?」
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