香川照之 トヨタイムズ トヨタ生産方式の秘密 〜医療防護服の生産量を100倍〜
半沢直樹でおなじみ、香川照之がトヨタイムズというToyotaのYoutubeチャンネルの編集長をしている。TV CMまでする本腰の入れようである。
Wooven City構想を発表したトヨタだけに、MaaS,モビリティの未来・AI・Deep Learning・自動運転など幅広く面白い。
今回は地場の「雨がっぱ工場」に感染症対策の需要で、全国医療機関から医療用防護服の大量生産が。しかし、制作工場のキャパを超えていた。
そこにトヨタの生産・改善チームが、現場へ介入し、生産工程を改善をしていく。工場の改善物語だ。
工場出荷台数の改善
工場の改善は実にシンプルなものだった。
まず、トヨタ社員が現場に入り工場での生産を体験。その後気がついたことを百円均一や工場のありもので対策していく。聴けば驚くほど小さな話ばかり。例えば、
・ハサミを同じ場所に置く
・台に部材を敷くための線を引く
・裁断台の色を黒にする
意外と思うが、この小さな改善も、何十年も同じことを実施している工場勤務の工場長でも思い付かなくなるのだという(この感覚よく分かる。my Wayに陥りがちですよね。
トヨタの生産方式でのエッセンス
他のも動画内ではシニアの生産の達人たちが重要なことを教えてくれる。
1:基準をデザインすること
誰でもできる仕組み化をするために、何が基準線なのか、何が指定位置なのか、どの位置なのか、をデザインしている。
2:大中小、各階層でプロセス改善=小さな改善の積み重ね
いきなり2倍になる考え方ではなく、小さなプロセスを改善する。それを中位の大きさの改善につなげて、大きな改善とする。この大小の改善積み重ねで結果として数倍になる。
最初は1000個/日でも、翌日は1001個/日。と日々最大化。あるときブレイクスルーの大項目の改善につなげる
3:ボトルネックに合わせた最適化=マシーンを止めない人の工夫
言わずもがなだが、機械の生産性を最大化するためにアナログで可能なことは人間の手で実施。自動化できるところは最大限に効率化。
4:同じ動作で数倍の結果を常に意識
裁断の例で動画にも出てくるが、人間が部材をカットする動きで1枚カットするよりも、4枚同時の方が良い。その動作の単位時間あたりの賃金は同じ。という考え方だ。人間を道具によって拡張するのが大事。
5:横展開
一度生産現場を最適化したら、それを水平展開して、他の工場でも同じ事を実施する。することでマルチプルに生産量が増加していく。いわゆる、ベストプラクティスのコピペです。
6:生産現場では仕組みと同じく人を作る
これが一番トヨタらしいと思いますが、生産現場の仕組みは、量産のためのシステム設計だけでなく、人も育てる仕組みであることに、奥深さを感じます。
まとめ
生産工場の知恵は何にでも応用できる。
毎日継続してアウトカムを要求させる
・仕事
・家庭(調理・洗濯・整理・掃除 etc)
・クリエイティブ・動画制作
・ブログ
など、
何かを創造し伝える際には、必ず意識したいと思うようなインサイト満載だ。トヨタには何度も通っていたが、変わらないところと市場環境で変わらなければいけないところがハイブリッド化されている。今後も注目だ。
トヨタのリーダー職の人たちは本当に優れている人たちだったな。(HONDA、NISSAN, Mazdaと違い、良い意味で大企業の管理職・人間力のある人だった)企業文化なんだろうな。
時価最大級の自動車会社が日本にあるのも、よくよく考えると凄い。生産方式にもノウハウが詰まっているんだろう。テスラにも負けず劣らずで行って欲しい。
しかし、この手の経済番組がYoutubeでできるんだから、テレ東っぽいけど、優良なビジネス番組・ドキュメントが増えて欲しいな。
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