有名すぎる「7つの習慣」を読了したので、本に書かれていたエッセンスをまとめて実践していきます。
昔の本ながらいまだに強い人気があるのがうなづける内容でした。
本当は実践アプリなどがあればインストールしたいと思っていましたが、公式のサービスは終了していました、、、
インサイド・アウトの考え方
「正しい生き方なくして、真の成功はありえない」(デイビッド・スター・ジョンソン)
状況を変えたければ、まず自分が変わらなくてはならない。自分が本当に変わるためにはものの見方を変えなくてはならない。(=パラダイムシフト)
個性主義と人格主義
「油断することなくあなたの心を守れ、生命の泉はこれから流れ出るからである」(聖書より)
7つの習慣とは?
7つの習慣は「依存」状態から「自立」を目指し、最終的には「相互依存」へと至る成長の連続体を導くプロセスである。
「私は〜」を主語にして物事を捉えるのは「自立=私」というパラダイムである。
「相互依存=私たち」のパラダイムは、自立状態のみよりも最大限の成功を手にすることができる。
7つの習慣は「P(黄金の卵=成果)/PC(ガチョウ=能力)バランス」に従った、効果性を高める習慣である。
第1の習慣:主体的である
「満足は心の中に湧き出るものでなければならない。人間の本質を知らない者は、自分自身の人格以外の何かを変えて幸福を求めようとするが、そのような努力が実を結ぶはずはなく、逃れたいと思う悲しみを大きくするだけである。」(サミュエル・ジョンソン)
主体性:30日間テスト
「刺激と反応の間には選択の自由がある」ので、人間は本能や調教とは関係なく自分自身で自分のプログラムを新しく書き換えることができる。
責任(responsibility)は、反応(response)と能力(ability)という2つの言葉で出来ている。
第1の習慣は、人間だけに授けられた4つの能力(想像、良心、意思、自覚)に従って、自分の人生の創造主になり、責任をもつということである。
第2の習慣:終わりを思い描くことから始める
「私たちは人生における使命をつくるのではなく、見出すのである」(ヴィクトール・フランクル)
終わりを思い描くことから始める習慣は、すべてのものは2度つくられるという原作に基づく。
第一の創造は頭の中で(知的創造)、第二の創造は実際にかたちとして(物的創造)つくられるのである。
第二の習慣は、自分の人生に自らがリーダーシップを発揮する、つまりパーソナルリーダーシップの原則(=第一の創造)に基づいている。
(第3の習慣はマネジメント=第二の創造)
個人のミッションステートメント
自分の人生におけるミッションを見出し、意識できれば、内面に主体性の本質が出来る。
人生を方向づけるビジョンと価値観ができ、それに従って、長期的・短期的な目標を立てることができ、自分の時間・才能・能力を効果的に活用できているかどうかを判断することができる。
個人のミッションステートメントを書くときはまず自分の影響の輪の中心から始めなければならない。
明確な中心を一つ持ち、そこから常に高いレベルの安定(存在価値・自尊心・心の拠り所)、指針(行動基準・原則)、知恵(生活を送るうえでのバランス感覚)、力(エネルギー)を得られることが理想である。
ミッション・ステートメントを書き終えて終わりではなく、自己宣誓書を書いてイメージすることで、日々の生活で大切な価値観に沿って行動できるようにする。
第2の習慣は、第1の創造(知的想像)を行う習慣である。
この習慣の土台となっているのは、想像と良心(個人的、人道的なガイドラインを定める能力)であり、自分の内面の奥深くにある基本のパラダイムと価値観を見つめ、自分の将来に関するビジョンに触れることになる。
第3の習慣:最優先事項を優先する
「大事を小事の犠牲にしてはいけない」(ゲーテ)
第3の習慣は第1の習慣と第2の習慣で身につけたことを実践し、個人的な結果を得る習慣であり、第二の創造すなわち物的創造の習慣(≒セルフマネジメント)である。
セルフマネジメントに真の効果性をもたらすには、人間だけに授けられた4つの能力の四番目である意思(選別、選択する能力、決定に従い行動する能力)を活用することである。
リーダーシップの仕事(=第2の習慣)は「優先すべきこと」は何かを決めることであり、マネジメント(第3の習慣)はその大切にすべきことを日々の生活で優先して行えるように、自分を律して実行することである。
時間管理の4つの世代
時間管理の第三世代は、前の2つの世代に「優先順位づけ」と「価値観の明確化」が加わったものである。
第三世代の波は時間管理の分野を飛躍的に進歩させたが、効率性だけを追求することで逆に非生産的になってしまい、豊かな人間関係や人間本来のニーズなどを奪っている。
第四世代は、モノや時間には焦点をおかず、人間関係を維持し、強くしながら結果を出すことを目指す。
第四世代の時間管理の中心をなす考え方は時間管理のマトリックスで表せる。
時間管理のマトリックス
活動を決める要因は、緊急度と重要度の二つである。
効果的な人は「問題ではなく機会に着目する」(ピーター・ドラッガー)ので、自分の能力を大きく伸ばす第Ⅱ領域の活動に時間をかけ、生活の中で第Ⅰ領域が占める割合を小さくしながら、第Ⅲ、Ⅳ領域は避けるようにP/PCバランスをうまくとっている。
第Ⅱ領域に何があるのか自分に問いかけ、それらの活動に主体的に取り組めば、自己の効果性は飛躍的に向上する。
PとPCを高めるために、自分の時間を使うときは効率性を考え、人に任せるとき(デリゲーション)は効果性を考えることが大事である。
デリゲーションには、使い走りのデリゲーションと全面的なデリゲーションの2種類がある。
相互依存のパラダイム
第四の習慣からは公的成功の領域に入るが、本当の意味での「自立」という土台があって初めて効果的な「相互依存」が築ける。
私的成功は公的成功に先立つ。
自分をコントロールできて本当の意味で自立する、つまり第1・2・3の習慣によって真の自尊心を持つことができる。
相互依存の関係をP/PCで言うと、黄金の卵(P)は、人と人が心を開き前向きに力を合わせた時に発揮されるシナジーのことであり、実りある人生を生きようとするなら、人間関係を大切に育てていく努力(≒信頼口座の残高を増やす預け入れ)を惜しんではいけない。
第4の習慣:Win‐Winを考える
「黄金律は暗記した。さあ、実行しよう」(エドウィン・マーカム)
「Win-Winを考える」は効果的な人間関係におけるリーダーシップの習慣であり、Win-Winとは決してテクニックではなくて人間関係の総合的な哲学である。
人間だけに授けられた4つの能力(自覚、
想像、良心、意思)すべてを発揮して、お互いに学び合い、影響しあい、得るところのある人間関係を育てていくための習慣である。
第5の習慣:まず理解に徹し、そして理解される
「心には理性では分からない理屈がある」(パスカル)
「まず理解する」ためには大きなパラダイムシフトが必要である。
ほとんどの人は相手の話を聞くときも理解しようとして聴いているわけではない。
次に自分が何を話そうか考えながら聞いている。
すべての物事を自分のパラダイムのフィルターに通し、自分のそれまでの経験、いわば自叙伝を相手の経験に重ね合わせて理解したつもりになっている。
ここでいう共感による傾聴は、「積極的傾聴」とか「振り返りの傾聴」といったテクニックではない。
テクニックを使ったところで頭の中は、次はどう返事しようか、どう言えば相手をコントロールできるかと考えを巡らせているのである。
共感による傾聴とは、まず相手を理解しようと聴くことであり、相手の身になって聞くことである。
口から出る言葉は人間のコミュニケーションの10%足らずで、30%は音や声のトーンによるコミュニケーション、残りの60%がボディランゲージである。
相手の気持ちを聞き取る、言葉の裏にある本当の意味を聞き取る、行動を聞き取る、左脳だけでなく右脳も使って察し、読み取り、感じ取るのである。
満たされている欲求は動機づけにならない、つまり心理的な生存のための欲求を満たしてあげることによって初めて、相手に影響を与え、問題の解決へと迎えるのである。
まず相手を理解することに徹し、相手が本当の問題を打ち明けて、同じ視点からその問題を見つめ始めたら、相手にはこちらの自叙伝を聴いてアドバイスを求める心の余裕が生まれる。
助言をする段階に入っても、相手が論理的に反応している間は効果的に質問して助言を
与えることが出来るが、感情的な反応を見せたら、共感して聴く姿勢に戻らなければならない。
エトス(個人の信頼性≒人格)、パトス(感情≒人間関係)、ロゴス(論理≒自叙伝)の順番であることが大きなパラダイムシフトである。
自分の考えを相手に伝えようとする時、ほとんどの人は真っ先にロゴスに飛びつき、右脳を使っていきなり理屈で攻めようとする。
エトスとパトスには見向きもせずに、自分の論理がいかに正しいかを述べ立てるのである。
第6の習慣:シナジーを創り出す
「全体は各部分の総和よりも大きくなる」
シナジーとは全体の合計は個々の部分の相場よりも大きくなるということである。
各部分の関係自体が一つの部分として存在するからである。
しかもそれは単なる部分ではなく、触媒の可能性を果たす。
人に力を与え、人々の力を一つにまとめる上で最も重要な働きをするのである。
人間関係からシナジーを作り出すにはまず自分の中で、シナジーを作り出さなければならず、そのためには第1・2・3の習慣が身についてなければならない。
これらの習慣の原則を理解、実践できている人なら、心を開き、自分の脆い部分をさらけ出すリスクを負っても、内面がぐらつくことはないし、Win-Winを考える豊かさマインドを育て、第5の習慣の本質を体現できる。
相互依存の状況では、成長と変化を妨げるネガティブな力に対向するときこそ、シナジーが特に強力になる。
現在の能力や状態は、上向きの推進力とそれを妨げようとする抑止力が釣り合ったレベルを表している(クルト・レヴィン「力の場の分析」)
Win-Winを考える動機(第4の習慣)、まず相手を理解することに徹し、それから自分を理解してもらえるようにするためのスキル(第5の習慣)、他者と力を合わせてシナジーを創り出す相互作用(第6の習慣)、これらを総動員して抑止力に直接ぶつけ、抑止力なっている問題について、心を開いて話し合える雰囲気を作る。
第7の習慣:刀を研ぐ
「良心の声はいかにもか細くもみ消すことは簡単である。しかしその声はあまりにも明解で聞き間違えることはない」(スタール夫人)
第7の習慣は刀を研ぐ時間を取ることであり、個人のPC(成果を生み出す能力)、自身の最大の資産である自分自身の価値を維持し高めていくための習慣である。
自分という人間をつくっている4つの側面(肉体、精神、知性、社会・情緒)の刀を研ぎ、最新再生させるための習慣である。
成長の連続体の図では、第7の習慣が第1から第6までの習慣を取り囲んでいる。
第7の習慣が身につけば、他のすべての習慣を実現可能にする。
肉体的側面の刀を研ぐというのは自分の肉体に効果的に気を配り、大切にすることである。
体に良いものを食べ、十分な休養を取ってリラックスし、定期的に運動する。
理想的な運動プログラムは、持久力、柔軟性、筋力の3つを伸ばせるものである。
精神的側面の最新再生を行うことは人生に対してリーダーシップを与える。
これは第二の習慣化と深く関係している。
精神的側面は自分の核であり、中心であり、価値観を守り抜こうとする意思である。
極めて個人的な部分であり、生きていく上で 非常に大切なものである。
精神的側面の刀を研ぐことは自分を鼓舞し、高揚させ、人間の普遍的心理に自分を結びつけてくれる源泉を引き出す。
継続的に学ぶこと、知性を磨き広げていく努力をすることは、知性側面の最新再生には不可欠である。
知性を鍛え、自分の頭の中のプログラムを客観的に見つめることはとても大切である。
日頃から知識を吸収して、知性を広げていこうと思ったら、優れた文学を読む習慣を身につけることに勝る方法はない。
肉体、精神、知性の側面は、パーソナルビジョン、パーソナルリーダーシップ、パーソナルマネジメントの原則を中心とした第1・2・3の習慣と密接に関わっている。
それに対して社会・ 情緒的側面は、人間関係におけるリーダーシップ、共感による相互理解、創造的協力の原則を中心とした第4・5・6の習慣と関係するものである。
心の平和は自分の生き方が正しい原則と価値観に一致していて初めてられるものであるが、他者との相互依存の関係から得られる心の平和や、人に奉仕し役に立つことが、心の安定をもたらすこともある。
相互依存の状態にある人は他者にとっては自分自身も社会通念の鏡の一部であることを自覚している。
私たちはその鏡に歪みのない鮮明な他者の姿を映してあげることができる。
相手の主体性を認め、責任ある個人として接すれば、その人の本来の姿を映し出すことができる。
その人が原則を中心に置き、自分の価値観を大切にして自立し、世の中のためになる人間として生きていく脚本を書く手助けができる。
4つの側面はそれぞれに大切だが、4つのバランスを考えて磨くことによって最大の効果が得られる。