◯拷問投票128【第二章 〜重罪と極刑〜】
すると、その躊躇を読み取ったかのように、田中裁判長が「それで?」と促してきた。これはありがたい。なんだか恥ずかしいが、せっかく用意してくれた機会を利用しない手はなかった。
「少し話は進んでしまうかもしれませんが、第一の事件では、被害者の後頭部をいきなりハンマーで殴りかかっています。偶然にも、それほど騒がれずに済みましたが、ふつう、急に打撃をされたら騒ぐと思うんです。それは被告人も考えれたはずですから、やっぱり、第二の事件みたいに、ナイフを首に突き付けたほうが合理的なんじゃな