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【妖珈琲物語】第1話「コーヒー嫌い」

おは妖ございます。妖店長です。
今回からは、コーヒーが飲めるようになって「半年」で自家焙煎・販売までたどり着いた「自家成分焙煎 妖珈琲店」店長の珈琲物語を連載していきたいと思います。
宜しくお願い致します。


【2000年前後/幼少期】


はじめてのコーヒーの味

――――――時は幼少期に遡ります。
毎朝一杯のインスタントコーヒーと食パンを摂取するのが日課だった祖母。ふと、「どんな味?」と幼少期の私は聞いてみることにしました。

祖母「少し飲んでみるかい」
妖「わーい(*´▽`*)」

ふぅふぅ…と冷ましながらゆっくりと、一口。
妖「にっが~~~~~い!!!!!」

口の中全体に伝わりいつまでも残る「苦み、えぐみ…」
当時、泣く程に嫌な味を感じたのです。

…それ以降トラウマになってしまい、「コーヒーを二度と口にすることは無い」と遠ざけて生きてきました。


【考察】


カネフォラ種(ロブスタ)

日本に流通しているコーヒーの品種は主に2種類。
①アラビカ種
②カネフォラ種(ロブスタ)

・カネフォラ種は主に、缶コーヒーやインスタントコーヒーに「増量剤」として使われています。

・また、カネフォラ種の方がアラビカ種に比べてカフェイン量が2倍以上と言われています。また、独特なロブ臭という臭いがあります。
苦味が強く、独特な臭いがある品種ということになります。


苦味の科学

・幼少期の私が苦味を拒絶したのにも根拠があるようです。

苦味は本来毒物である可能性を示唆するシグナルでもある。
そのため苦味に対する拒否反応は毒性化合物の摂取を避けるための生体にとって有益な反応だとされている。

この毒物のシグナルを敏感に感じられるように、ヒトの舌にある苦味を感じるセンサー(受容体)は、なんと25種類。
基本味の中でもずば抜けて多い。

ちなみにこれと比較すると、塩味、酸味は2種類、甘味は1種類、うま味は3種類しかない。
多くのセンサーを駆使することによって苦味成分に多様に対応し、毒物を体内に入れないようにするため反応しているのだ。

キッチン・オリタ「苦味の科学」

日常口にする食べ物や飲み物の中でも苦味のあるものがたくさんあるが、
危険ではない程度の苦味、すなわち「安全な苦味」を口にすることで、
消化器系や呼吸器系の苦味受容体を活性化
させ、生体は外敵(病原菌や刺激物質)から身を守っている。

苦味受容体が「第2の自然免疫のセンサー」として働いていることを知ると、コーヒー・緑茶・山菜など、ヒトが自然界の中から取り入れる食材に苦味があることは実に理にかなっているとしか思えない。

キッチン・オリタ「苦味の科学」


本来であれば人間は「苦味=毒」と感じるように出来ており、年齢を重ねるごとに味の訓練をして「安全な苦味」を摂取するようになっていくという事でしょうか。

当時の私は「味の訓練が足りなかった」のがコーヒーを避けた一つの理由として挙げられますね。

今日はここまで!
お読み頂き、ありがとうございました。
次回は、妖店長が「味覚と嗅覚を失う話」になります。

2023年5月18日
「自家成分焙煎 妖珈琲店」店長:外堀 妖


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