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組織の発酵って?

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人や組織において、なぜ「発酵」が必要なのか、このキーワードに辿り着いた四方山はなし
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#発酵

こだわり過ぎると発酵しない

こだわり過ぎると発酵しない

先日、とある展示会で、面白い光景に遭遇した。

とある会社が販売している商品を「こだわって造った」と表現している一方で、同じ展示会で販売している競合商品を「あれはウチの真似なんですよ」と評していました。
で、その足で競合会社のブースに行って話を聞いたところ「うちのは伝統を守ってこだわって造っているんですよ。ウチこそホンモノ」と仰る。

どちらの会社も悪気はないだろう。
理由や歴史、経緯があって、自

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2022年を振り返り~あなたは発酵しましたか?

2022年を振り返り~あなたは発酵しましたか?

さて、2022年がまもなく終わります。
今年は、皆様にとって、どんな1年だったでしょうか。

私ごとになりますが、今年を一言で振り返ると
「挑戦したけど、まだまだ甘かった」
というメッセージ、気持ちが降ってきます。

この「組織発酵学」もリリースして1年が経ちました。
お陰様で、何十人を前にお伝えし、体験いただく機会など、サービスを導入いただける場面や企業様が増えました。ありがたいことです。

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押しすぎも控え過ぎも発酵しない

押しすぎも控え過ぎも発酵しない

様々なタイプ、種類の仕事をプロデュースしています。
企業の人材育成の総合デザインから個別の研修の設計、企業の離職率低下のための施策設計、個人のフリー講師のプロデュース、コミュニティ運営のプロデュースなどです。

つくづく プロデュースの仕事は奥深いな、と感じます。
そして、人や組織を発酵させていくためには、非常に大事な役割、欠かせない存在なのだと、責任感を持ちながらも自負しています。

そんなプロ

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組織発酵学が目指すモノ

組織発酵学が目指すモノ

組織発酵学®の中身の本格的な開発がスタートして1年が経った。

1年前の今頃、組織にあふれる課題、個人がつまづきやすい落とし穴、そして自分自身が囚われていたこと、これらをもつれた糸をほぐすように、1つずつ、本当に1個1個を大切に、メンターとなる方にコーチングしていただきながら、解きほぐしていった。

その時に、マグマのようなじわじわとしたエネルギーが湧いてきたのをよく覚えている。

それは自分の一

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発酵は誰かのために、そして自らのために

発酵は誰かのために、そして自らのために

組織発酵学のコンセプトを思い浮かんでから、色々な情報収集や研究活動を行いました。特に、一番最初に感動した「発酵の世界」に起こる出来事がありました。それは、日本酒の醸造過程において、様々な菌がハーモニーのように、それぞれの役割をバトンタッチしていく様でした。

発酵の世界の方には、それはもう著名な本「発酵道―酒蔵の微生物が教えてくれた人間の生き方」寺田 啓佐 さんの本から。

要点だけ簡潔に説明する

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組織発酵学の裏側 ~発酵と育成の関係その1~

組織発酵学の裏側 ~発酵と育成の関係その1~

組織発酵学を創る動機、キッカケをお伝えするシリーズ、第3弾。

今回は、なぜ「発酵」だったのか。
それが、育成や教育とどう結びついているのか?
恐らく、皆さんが一番気になるであろう点についてお伝えします。

以前のnoteでは、発酵的思考に出会った人材育成の体験についてお話ししました。新規事業開発の1年間のワークショップをしている時に、悪玉菌的な(やる気がない、悪態をつく)メンバーが、1年間のプロ

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なぜ組織発酵学を創ろうと思ったのか?その2 ~やり方とあり方~

なぜ組織発酵学を創ろうと思ったのか?その2 ~やり方とあり方~

組織発酵学を創ろうと思った
いや、感じた
その原点は何か?その原点をお伝えするシリーズの第2弾。

前回は、自分の中にずっとあった課題の2つ
・自己評価が低いままの自分が生きづらかったこと
・何かを教えるならば、課題をクリアしていないと!と思い込んでいた
この2つの課題に対して、トラウマやブレーキだったものが、解放されていったことが発酵学を創ろうと思ったキッカケだった

そんな事を、お伝えしました

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なぜ組織発酵学を創ろうと思ったのか?その1 ~低い自己評価

なぜ組織発酵学を創ろうと思ったのか?その1 ~低い自己評価

組織発酵学を創ろうと思った
いや、感じた
その原点は何か?

色々ある。
色々な切り口、キッカケという動機の”種類”も色々ある
そして”時間軸”でも、昔から感じていた事と最近感じたこともある。

今日は、そのうち、自分の根源的な課題や悩みを直視したこと、そしてそれは他の人も陥りがちなんじゃないの?、そして講師ってやっぱり自分が課題だったことを伝えているんじゃないの?と、この3つが繋がったから始まっ

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組織発酵学が目指すモノ ~イノベーション人材の創出のために

組織発酵学が目指すモノ ~イノベーション人材の創出のために

組織発酵学のコンセプト、中身、商品の開発が大詰めである。
このnoteに書きたいことも、実は山程ある。
しかし、今は「溜め」のとき。
練りに練って「溜めて」出したい

それこそ、発酵プロセス、発酵らしい と思っている。
言い方を替えると、可愛がっている。
今回は、その一部を、ほんの一部をお伝えしたい。

さて、組織発酵学は何のためのものか?
何を目指しているのか?
どんな対象に、どんなソリューショ

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「組織の発酵」という言葉に辿り着いた「とある企業での新規事業開発プロジェクト」でのエピソード

「組織の発酵」という言葉に辿り着いた「とある企業での新規事業開発プロジェクト」でのエピソード

そもそも、人材育成を生業としている私が
発酵というキーワードにたどり着いたのか?
今日はそんなお話をしてみる。

それは、もう10年近く前になる。
とある飲料メーカーさんでのシリーズ(プロジェクト)型研修。
1年かけて、新商品企画を作っていくプロジェクトだった。

4人✕4チームぐらいで、各班に分かれて毎月ワークショップを実施し、企画や実践、実験を繰り返していくものだ。

集められたチームメンバー

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なぜ、組織は発酵させる必要があるのか?

なぜ、組織は発酵させる必要があるのか?

企業の人材育成に携わって20年弱。
色々な組織の状態や課題を見て、そして成長や変化を見てきた。

「とにかく研修が必要なんです!」
という”実施することが目的”となっているようなケースもあれば
「この課題を解決するために必要なんです!」
と目的や過程が明確になっているケースもありました。

ただ、どの状態、もしくはどんな企画をもってしても、どうしても「人を変える」というスタンス・ねらい、いや、、、

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