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短歌・詩・俳句

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短歌・詩・猫を中心とした川柳などを掲載しています。
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2022年8月の記事一覧

表面張力

表面張力


なんでそんなに頑張ってるの 里芋の葉の上の水滴の表面張力

御殿場と伊豆を往復する毎日の通勤路は、観光シーズンには渋滞。ここのところは大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の影響もありましょうか。特に金、土曜日の朝と日曜日の帰りは混雑していて、他県ナンバーの車を見ながら、「オレは仕事なんだから、先行かせて!」みたいな狭量な嫉妬心がムラムラと沸き上がってきてしまうのは寂しいことです。

まったく何の意味もあ

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蓑虫の恋

蓑虫の恋

少し前にも蓑虫の歌を紹介しました。

別に蓑虫にこだわりがあるわけではありませんが、もう少し蓑虫の歌を作って遊んでみました。暑さのせいか、まともな発想でないとご承知ください。

片恋の恋に身を病む蓑虫の切なさのようだ 酷暑

恋をする蓑虫がつく溜め息をあつめて モコモコの入道雲

青空に浮かぶ「入道雲」が漫画の「噴き出し」のように一瞬思えて、そんなことを歌にしてみたいと思ったのですが、うまくいきま

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向日葵と夏空と猫

向日葵と夏空と猫

数年前から、夏がいたたまれないほど暑くなりました。うんざりするような毎日ですが、そんな夏の青空をちょっと明るく遊びながら歌ってみました。

ひまわりが よいしょと持ち上げている空が どっかんどっかん 青い

猛烈に暑い日が続いたかと思うと、雨が降るときには気が狂ったように降る昨今。各地で豪雨災害、地震もありました。噴火も。大変な思いをなさっている方も多いと思います。何もできませんがお見舞い申し上げ

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蓑虫の歌

蓑虫の歌

空をふわりふわりと雲がゆき 旅に出てみたくなるみのむし

この温い寂しさがいい ぽかぽかと日溜まりにゐるみのむしとゐる

風吹けば風にふはりと揺れてゐてみのむしといふ生き方もいい

「隣の芝生は青い」と言いますが、他人の苦労も考えずに自分以外の生き方が羨ましく見えたりすることがあります。
「猫であればよかった」とか、「鳥のように飛べたら」とか。

でも、そのくせ、それは、それが決して実現されないこ

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