マガジンのカバー画像

短歌・詩・俳句

169
短歌・詩・猫を中心とした川柳などを掲載しています。
運営しているクリエイター

2022年3月の記事一覧

生

そして僕は人間のかたちをして ふいにここに立っていたのだ

雨

雨の降る日は
さびしくて
あなたに会ひに
ゆけません

雨は嫌ひでないけれど
あなたに会ひに
ゆけません

雨がやんだら
大好きな
あなたに会ひに
ゆきませう

いくつもいくつも
水たまり
とびこえとびこえ
ゆきませう

わたしはあなが
好きですが
うまくあなたに
言へません

とってもとっても
好きですが
うまくあなたに
言へません

雨はまだまだ

もっとみる
無力

無力

春の陽はあたたかく窓に揺れながら権力に抗すべくなく無力

心を痛めているのに、どうすればいいかわからずにいる。その中途半端な気持ちを苛むように、悲惨な状況を告げる映像が毎日テレビに映し出される。 

誰かを独裁者と非難しても、世界が、日本が、結局救えないのだと批判しても、お前は何ができるかと、お前は叫べるのかと、お前は銃を持てるかと、そう問われても、答えるすべを持たないおのれの無力

感情に支配さ

もっとみる
かまど猫

かまど猫

猫の季語を探していたら竈猫というのを見つけた。昔は今のように暖を取るものがなかったから、火が消えた後の竈の中に猫が潜り込みんで灰だらけになったのを、こう表現したらしい。

今は竈などある家は少ないと思うが、子どもの頃に住んでいた家は土間に竈があって、そこでご飯を炊いていた。そこに猫が潜り込んでいるのは見たことはないが、お風呂(五右衛門風呂)の下の竈にはよく猫が潜り込んでいたのを覚えている。

おば

もっとみる
夏色のセーター

夏色のセーター

夏色のセーターを着て君が待つホームに恋がぽつんとあった

電車の車窓より
北上の大きく蛇行するまでをつややかに座す君と見終へぬ

   *

僕といふ淋しさの中に君を置き三十五年過ごし来しこと

一番近い人に
素直に
優しくなれないのは
何故だろうと
最近思ったりします。

卒業式

卒業式

今日は卒業式でした。
笑顔が溢れ、いい一日でした。

不穏な日が続いていますが、本当にこの子たちが戦争に巻き込まれないことを祈りたい気持ちです。
こんな情勢の中では・・まさか考え過ぎとは思いますが、18歳成人ということが有事に対する徴兵の布石であったりしないことを願うばかりです。

僕は御殿場の一番南に住んでいますが、北を向いて立てば正面に富士山が見えます。
先週の土曜日、東富士演習場で「野焼き」

もっとみる