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#香港映画

『Crisis Negotiator 談判專家』

『Crisis Negotiator 談判專家』

先日の『CUSTOMS FRONTLINE 海關戰線』に引き続き Herman Yau 邱禮濤作品。面白くて当然だけれど、これもまたマジで面白かった。この2作品が連続で観られたのはラッキーかもしれない。それぞれが娯楽大作として物凄く面白かったので日本でも公開されて欲しいな。

この『談判專家』、奇しくも6月30日に観てしまった。劇中で黃家駒が亡くなったというニュースが流れるという設定を知らなかった

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『CUSTOMS FRONTLINE 海關戰線』

『CUSTOMS FRONTLINE 海關戰線』

優先場のチケットを頂いて公開に先駆けて観て参りましたよ。ありがたいことです。

『拆彈專家』で紅隧を爆破した、あの邱禮濤作品よ?期待しないわけないよね。(ちなみに『拆彈專家2』を観ていないので、これでどこを爆破したのか知らない私なのでそこは突っ込まないでね。どんな作品も前情報無しで観たいのよ。)あちこち爆破したり車クルクル宙返りさせるのに定評のある邱導、本作ではついに爆破の場を海上にしたのか!とワ

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香港電影鑑賞記:『九龍城寨之圍城 Twilight of the Warriors: Walled In』(2024)

香港電影鑑賞記:『九龍城寨之圍城 Twilight of the Warriors: Walled In』(2024)

基本的に動作片は絶対に観る。しかもこれは Soi Cheng 鄭保瑞執導、谷垣健治武術指導、John Ching 莊澄/Wilson Yip 葉偉信監製ときたら観ないわけがない。

当然ながら実にクオリティの高いアクションを観せてくれている。さすが谷垣さん。なんだけれど私、アクションの現場に入り過ぎているせいか、いちいち「あ、このアクション、ここで切ってCG入れてるのかな」「あ、この武師、誰それか

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香港電影鑑賞記『從今以後 All Shall Be Well』(2024)

香港電影鑑賞記『從今以後 All Shall Be Well』(2024)

Producer は友人だし、評判もかなり良いから観る気満々だったけれど、優先場は時間が合わなかったので、平日早場で。

作品自体は素晴らしいけれど日本では公開されないだろうと思うので、Hong Kong Movie 6 に掲載されている作品紹介を転載。日本語訳はかいつまんで。

Angie (區嘉雯 飾) 與 Pat (李琳琳 飾) 是相守逾40年的女同志。 Pat 主外,30年前購入一單位與

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『Long Arm Of The Law 省港旗兵』

『Long Arm Of The Law 省港旗兵』

ずっとずっと観たかったの。スクリーンで観られるとなったので迷わず買った。私が買った時もかなり売れていたけれど、今日の実際の入りも爆満。

Teach-in の二人の影片人は見たことがあるのだけれどお名前は憶えていない。ごめんなさい。特に手前の人は凄い勢いでめっちゃ喋るんだけど、よく構築されていてわかりやすい。ただ、いつも「後尾」(だと思う)の発音が一般的な(?) hau6 mei5 ではなく ha

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香港電影鑑賞記:武影江湖『洪拳與詠春 Shaolin Martial Arts』Teach-in 講者:劉家榮、彭志銘

香港電影鑑賞記:武影江湖『洪拳與詠春 Shaolin Martial Arts』Teach-in 講者:劉家榮、彭志銘

こちらの作品、モデレーターは Jimmy Pang 彭志銘、文化評論家として著作多数、香港電影人としてプロデューサーや副導の経験もあり、そして劉家良師傅に師事した劉家班の一員。劉家榮師傅は劉家良師傅の弟で、導演、演員。

劉家榮師傅は着席前にまず立ったまま皆さんにご挨拶。本当に謙虚な方。

彭志銘は劉家良師傅の徒弟なので劉家榮師傅を師叔と呼んでいるのだそうだ。

劉家榮師傅は冒頭から何度も何度も「

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『濁水漂流 Drifting』

『濁水漂流 Drifting』

一般公開から随分遅れてやっと観た。

作品はかなりの高評価だったし、監督の李駿碩は『看見你便想念你』『翠絲』から注目していたのでずっと観たかった作品。

Francis Ng 吳鎮宇のキャラクターの作り方が凄くて、今まで観た彼のキャラの中で一番好きかも。ジャンキーは私もかなり見てきたので、よく観察してキャラ作りしたのだなとわかる。

謝君豪の役作りや芝居は言わずもがな。息子との再会の後のあの笑顔で

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OAFF 2021 『狂舞派3 / The Way We Keep Dancing / 狂舞派3』インタビュー Interview

実際に話している言葉に寄せて字数考えながら訳したんだけど、字幕がずれてしまってちょっと残念。編集している間にタイムコードずれたのかもね。

『狂舞派3』
アダム・ウォン監督インタビュー
第16回大阪アジアン映画祭
コンペティション部門|特集企画 Special Focus on Hong Kong 2021
作品詳細はこちら
https://www.oaff.jp/2021/ja/program/
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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(65)- 『怒火 / Raging Fire』 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(65)- 『怒火 / Raging Fire』 -

そしてまたお声掛け頂いた動作組の通訳仕事。私にはやっぱりこれよ。現場。動作組。

『怒火 / Raging Fire』日本からスタントマン7名だったかな?これまた1ヶ月以上の長期に渡る。うち2人は前回の『肥龍過江 / Enter The Fat Dragon』から再合作の武師(スタントマン)。

先発組はこの数年で随分増えたマンスリー・マンション、後発組はマンスリー・マンションに空きが無かったので

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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(64)- 日本での海外作品撮影案件 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(64)- 日本での海外作品撮影案件 -

そしてまた香港電影人に。まずは参加日数の少ない2作品に呼んで頂いた。まるで香港電影現場から暫く離れていた私へのリハビリのように。

『小Q / Little Q』(日本未公開)

『Man Hunt』制片組の友人から連絡があった。「今どこにいる?日本?北海道で撮影なんだけど行ける?」香港電影からのお誘いとあればどこだって行くよ!久しぶりの撮影現場へのお誘いに即答した。

「主演の Simon Ya

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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(24)- いよいよ広東語通訳者として本格始動 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(24)- いよいよ広東語通訳者として本格始動 -

広東語通訳者への契機文書翻訳から映像翻訳へ。そしていよいよ広東語通訳へとじわじわとシフトする。

香港在住時の勤務先社内や李小龍會での通訳はやっていたとはいえ業務の一環としてであった。プロとしての大きな始まりは2011年の大阪アジアン映画祭。

大阪アジアン映画祭2010年のある日。それまで私は大阪アジアン映画祭の存在を知らなかった。普通話が得意だけれど広東語もある程度解する友人とのお喋りで存在を

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香港映画の現場がやはり私の居場所だと確信した - 多謝 Director Benny Chan 陳木勝導演 -

香港映画の現場がやはり私の居場所だと確信した - 多謝 Director Benny Chan 陳木勝導演 -

R.I.P. Director Benny Chan 陳木勝導演本当に驚いた。ほんの一年前のことだよ。この現場。
声を荒げて怒りまくる人の隣で、とても冷静に落ち着いてにこやかに監督を務めていた。

今思い起こせば確かに監督が病院に行った日があった気もするけれど、表面的にはお元気そうだった。毎朝「導演!早晨!」と挨拶しに行って「早晨」と返してもらうだけで嬉しかった。大好きだった。

私が付いたスタン

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