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未消化だったけれどよかった - 悪は存在しない
ベネチアで銀獅子賞獲って世界各国で同時上映だというのに、都内での上映は2館のみの「悪は存在しない」。
「ドライブ・マイ・カー」の時とは扱いがえらく違うけど、個人的には「ドライブ・マイ・カー」よりこっちの方がずっといいと思った。
あらすじ書くとそれだけでネタバレの方向に行ってしまいそうなので、今回は単純に感想のみ。
映像、音楽、俳優陣はどれもよかった。
特に木々、重なる梢の長回しにかぶる音楽や建
二つの音楽ドキュメンタリー : 三月の水とモンタレー・ポップ
3月に聞きたくなるのはアントニオ・カルロス・ジョビンの「三月の水」”Águas de Março”。
ジョビンとエリス・レジーナのアルバム "Elis & Tom" 制作過程のドキュメンタリー、タイトルそのまま『エリス&トム』がブラジル映画祭in 東京で公開された。
1週間という短い期間、上映はたったの3回で観に行った日は満席。観客年齢かなり高め。
アルバムレコーディングの様子を、当時の彼らを
るきさんみたいな人 - 『すべての夜を思いだす』
アカデミー賞、『哀れなるものたち』がいくつかの部門で受賞した。作品賞は逃したが、エマ・ストーンの主演女優賞と、あと美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ・ヘアスタイリング賞獲得はやっぱりそうだよね!と納得。
美術が本当にすばらしかったし、どういう構造になってるの?なファッションも楽しかったし、フォントからセットに至るまで細部まで手を抜かずお金をたっぷりかけて作り込まれた贅沢な映画だった。
劇場に見
めくるめく組体操に救われた - ひげ太夫
2月後半の我が家、悪いことが立て続けに起きている。
帰省すれば母が緊急搬送され、自宅に戻れば夫、義母、娘が次々に発熱。
夫のインフルエンザは1週間以上長引いて、唯一元気だった私はランニング中に足首を疲労骨折。
お天気も暖かくなったと思ったら冷たい雨と北風で冬に逆戻り。
仮住まい中の古い借家は結露でカビ臭い。
リフォーム工事もトラブル発生で滞っている。
いいことなんて一つもないよ!
そんな澱んだ空
親の老いに向き合う - 母の緊急搬送と『ボーはおそれている』
帰省中の先週土曜日、母が夜中に大量に鼻血が出て止まらなくなり救急車で救命センターに搬送された。
母は普段は血圧は正常で、血流をサラサラにする薬も服用しておらず、本人曰く「鼻血が出たのは子どもの時以来」。
宵っぱりの母、その日も12時前に入浴。先に入った私はもう寝ようとしていた。浴室から呼ばれて行ってみると母も辺りも血まみれで、転んでどこかを切ったのかと思った。
鼻からはほんとに「ドクドク」という
恋のかたち -小学生への恋愛論 -
バレンタインですね。
と言っても私は何もせず。
巷のバレンタイン商戦も、ひところよりは下火になってきているように思うけれど、気のせい?
夫の会社や取引先関連でも義理チョコは数年前からほぼ廃止になり、夫が貰ったのは親からのおかんチョコのみ。
大人しかいない我が家で愛読している毎日小学生新聞、日曜日の一面は週替わりで各界の著名人がコラムを書いている。
私が好きなのは第一週の辻村深月と第五週の村木厚子
ありがとう、柚木沙弥郎さん
昨日の新聞で、柚木沙弥郎氏が1月31日に亡くなられたと知った。
101歳。
noteには何度も柚木沙弥郎展について書いているが、自分の中ではなんとなく仙人のような存在になっていて、この先もまだ現役で作品を生み出していかれるのだろうなと思っていた。
でも考えてみれば101歳。
101歳!
作品はもちろん好きなのだけれど、生きていることそのものを楽しんでいる姿に惹かれていたのだと思う。
それがそのま
ちょっと手紙を書いてみたくなった - 『少女たちのお手紙文化 1890-1940』展
郵便料金、今年の秋にまた値上げするらしい。
年賀状書くのをやめて久しいし、事務的な送付以外に日常の通信手段で郵便を使うことは殆どなくなっているので「また値上げか〜」と嘆くのもおこがましいが。
昔、パソコンもスマートフォンもなかった頃は、それなりに手紙書いていたなあ。どの切手を貼ろうか迷うのも、レターセットやシールを集めては友だちと交換するのも楽しかった。
町田市民文学館ことばらんどで「少女たち
次に親になる時は小林先生みたいに - 『窓ぎわのトットちゃん』を観て
やっと観てきた『窓ぎわのトットちゃん』。
実は前に予告で観た時、アニメの絵と声優に「あ、これは私はちょっと苦手かも」と思った。
昨年12月に友だちと自由が丘を散歩した時も、駅前再開発工事の仮囲いにプリントされた映画の数場面を見ながら、「いい映画みたいだけど私は観に行くかわからないな〜」と話していた。
原作は読んだし、アニメの方はもういいかなと。
でもこの時はまだ観に行く予定はナシ。
今年に入
親の老いに向き合う - 母の変化とクルミッ子の因縁
新年最初の投稿なので、何かおめでたいことを書きたかったのだが、特にめでたくもないお話し。
年末年始は91歳一人暮らしの母の元に帰って一緒に過ごした。
noteには母とのことを何回か書き、「親の老いに向き合う」というマガジンにしている。
老いに伴う母の困った言動に、その時はイライラしたりあきれたりしてもnoteに吐き出せば自分の気持ちも収まり、キー!となる自分を半ば面白がる心の余裕もあった。
だ
犬も役者 - カウリスマキ映画 『枯れ葉』
引退したはずだったアキ・カウリスマキが復活するという話をmakilinさんの「アキ・カウリスマキいっき観」という記事で知った。makilinさん、ありがとうございます!
復帰後最新作の『枯れ葉』を観に行った。
カウリスマキはやっぱりカウリスマキだった。
すごくよかったー!
安定のいつもの人たち。いや、以前の作品とは設定も登場人物も違うんだけど、あの世界にまた浸れて幸せ。
『希望のかなた』に出て