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磯野家に倣って掃除用具を - 長谷川町子記念館

古い和風家屋に引っ越して2週間とちょっと。
以前のマンション暮らしと比べると諸々不便だが、大げさだけれど「生活している」実感がある。

せっかくだから昭和の暮らしにどっぷりつかってみましょう〜、とはたき作りワークショップに参加。
場所は長谷川町子記念館。

「サザエさん」には掃除シーンがしばしば登場する。
落ち葉を掃いたり雑巾がけをしたり、年末には磯野家総出で畳を上げたり障子の張り替えをしたりの大掃除。70年代ごろからは掃除機も現れるけれど、一家が使っている掃除道具のイメージはやっぱり箒や雑巾やはたき。

ワークショップ講師は荒物・暮らしの道具 松野屋の松野きぬ子さん。素朴な籠や生活道具でいっぱいのお店も、さっぱりとした松野さんのこともずっとファン。
長谷川町子記念館の購買部にも、松野屋の商品がいくつか置いてある。

あねさん被りの手ぬぐいがキュートな松野さんのサクサクとした指導で、居心地のいい記念館のカフェで黙々と古手ぬぐいを裂き、竹の棒にくくり付けて40分ほどで完成。

参加生徒の作品。並べると火消しの纏みたい

家に帰って早速使ってみた。

こういう長押にホコリってたまるのよね〜
吊るした姿も愛おしい♡

う〜ん、やっぱり和室に似合うなー。

ところで、長谷川町子記念館で今開催中の企画展は、『わかめちゃん』。

ヘアスタイルや、短いスカートからのぞくもこもこについての考察も。
アニメではちょっとあり得ないくらいお利口さんでお行儀がいい毒気を抜かれたワカメちゃん、原作では意地悪なところやおバカな顔も見せていて、こちらの方がずっと子どもらしくていいのにな。

常設展示室にはリアルお茶の間も。

昭和20年代を再現

1階のカフェでは入口のサザエさん達の像を眺めたり、閲覧自由の色々なサザエさん書籍を読んだりしながらくつろげる。


注文した物が出来上がってスタッフから呼ばれる時に、ある楽しい仕掛けがある。
カップの下に敷いてあるペーパーナプキンもかわいい。

昔の暮らしが満載。
このナプキンは購買部でも売っている。
他にはサザエさんのファッションづくしも


ほぼ毎日ハーフカットのパパイヤを食べていたという(!)長谷川町子にちなんだメニューも。

この記念館は3年前に開館。その前は通りを挟んだ長谷川町子美術館のみだった。20数年ぶりの再訪だったが、当時は花沢不動産によるあさひが丘の土地分譲という企画があり、サザエさんちの近所に土地を持つ僥倖に巡りあったのだったが、ほんとなら固定資産税大変だー!

長谷川町子美術館裏のサザエさん公園。
左奥が長谷川町子記念館

わか家には嫁入り道具として私が持ち込んだ姉妹社刊のサザエさん全巻がある。
季節ごとに好きなエピソードがあるけれど、今の時期にいつも思い出すのは、サンタクロース姿のサンドイッチマンがとある小屋に入って行ったのを目撃したワカメちゃんが待ち伏せするシーン。出てきた人物の風体がとても時代を感じさせ、待ち続けるワカメちゃんも切ないのだった。

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