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読んだものや観たもののことを書きます。

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図書室で恋に落ちた話

私がはじめて「誰が書いたか」を意識した出来事。この経験ができただけで、本が好きでよかったと思う。 私が通っていた中学校、高校は図書室が充実していて(それを売りにしていたし私もそれで学校を選んだ)、学生時代は飢えてたんかというくらい本を読んでいた。ただ、本だったらなんでも良くて、表紙が綺麗だからとか、タイトルがいい感じだからとか、感覚で読むものを選んでいた。 そんな中で、たまたま新刊コーナーにあった単行本を借りた。たぶん表紙が綺麗だなーくらいの気持ちで借りた。単行本は重たい

    • 『コーダ〜あいのうた〜』格好いい大人の、ひとつの正解が居る

      映画のストーリー設定を聞いたとき「めっちゃ泣かせにくるやつぅ〜」と思った。 私生活では異動があったりモロにパンデミックの影響を受けていたりして、Netflixを開いても映画を探すこともできず、かと言って本も読めずという時間が多かったこの頃。なんだかとても話題になってるし、ちょっくら朝イチで行ってみるか〜という気持ちでチケットを購入したのだった。 このご時世なのでおひとり様、マスクは二枚重ね。後から何かあったら、映画館に行ったことも後悔しちゃうからね。 結論から言うと、めちゃ

      • 一気読みしてテンションもお金もぶっ飛んだ話

        感染症の影響で外出自粛の春。職業柄リモートワークにはならないので、私は通常通りの平日を送っていた。休日には遊びに行けずただただ仕事をこなす日々。さらに一人暮らしなものだから、ゴールデンウィークなんかは言葉を発しなさすぎて声帯が鈍ってしまった。 お家時間!この機会に Kindleを利用しはじめた。 Kindle媒体は売り切れだったのでiPhoneで読んでいる。Amazon Kindleめっちゃ便利ィ〜〜。 ゴールデンウィークにNetflixで『僕のヒーローアカデミア』3期分を

        • 家篭りしながら籠城物語を読む話

          楽しいお家ライフにやはり本は欠かせない。そろそろ本気でKindleの導入を考えている。しかし導入したら「巻数が多いから」と避けられていた漫画達を一気に買ってしまいそうで怖い。たぶん仕事に行けなくなる。 ということで最近はもっぱら過去に購入した本を読み返している。短編集が好きとは言え、やっぱり長編も何回読んでも最高に滾るので残しておこう。 『のぼうの城』(和田竜 著) 戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかに支城、武州・忍城があった

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          三連休に読んでほしい短編集の話するわ

          やってきますよ三連休。 大阪ー兵庫間の往来自粛が要請され、こう言われると実家に帰りたくなる不思議。ジムも自粛したほうがいいかなと思い、引きこもりを決意して今日は仕事帰りにスーパーで食料を多めに購入した。 でも普段こんなにまとまった引きこもり時間がとれない方も多いのではないだろうか。映画もテレビもYouTubeも目が疲れるし、でも本を読むのも苦手なんだよね。そんなあなたに!私が個人的に擦り切れるくらい読んでいる短編集を!お伝えします!!好きな作家さんに偏るから!!!本屋に行く

          三連休に読んでほしい短編集の話するわ

          『ミッドサマー』悩ましい点の話

          もう中毒かな?というくらいこの映画のことを考えている。考察ブログも何回も読んだ。お世話になっていますって菓子折り送りたい記事もある。なんてことだ、今週末にもまた行きたいと思っている。 今回はネタバレありで、個人てきに疑問が残っているところ、「こうやないの?」と思うところをババっと書く。できれば映画観賞後に「こういう考えもあるよね」くらいの気持ちで読んでほしい。ルーン文字の話や絵の話は、他に詳しい記事がたくさんあったため今回は触れない。というか知識も無いので語れない。 3月

          『ミッドサマー』悩ましい点の話

          でもこの映画を友達には薦めていない、という話

          『ミッドサマー』2回目は白いワンピースを着て行ってきました。正装ですから。 初めて観たときは、映画のサウンド、映像、ストーリーに呑まれて勢いのままに考察を読み漁り、ディレクターズカットを見て、トリビアも頑張って読んでと、連休後半をどっぷり余韻に浸るために使いました。仕事お休みでよかったと思います。あんな気持ちで仕事できないです。 で、いろいろと読んでいるうちに「いやこれもう一回観て確認したいな」と思い、お休みを取って2回目を観に行きました。その前に友達に「お休み何するの?

          でもこの映画を友達には薦めていない、という話

          『ミッドサマー』観てきたからおすすめする話

          公開日前からTwitterの宣伝がエグかったね。狂気的な意味で。 ネタバレはしません。というか、まだ反芻しているところなのでネタバレできません。ただただ「これは映画館で観てほしいよ」っていう思いを打ち込んでいるだけです。あらすじとかは公式サイトで見て。 ○音がすごいから映画館で観て○ Twitterや公式サイトでもわかるんだけど、とりあえず画面は綺麗よ。花咲き乱れてるもんね。空も真っ青だもんね。白い民族衣装めっちゃ綺麗もんね。わたしも綺麗な映像を大きい画面で観たくてチケ

          『ミッドサマー』観てきたからおすすめする話

          『パラサイト 半地下の家族』を観て頭を抱えている話

          何も言わずにまずはチケット取って映画館に行ってほしい。話はそれからだ。 アカデミー賞で話題になった瞬間にチケットを取った。その前からTwitterで話題になっていたけど、トイレが近い私は2時間以上の上映時間に尻込みしていたのだ。「映画終わるまで何も飲まんかったら出るものも無い」と意気込んで、土曜日一番に上映されるチケットをえいやと購入した。 映画好きのアカウントを多くフォローしている私のタイムラインでは、この映画が賞を取ったことのすごさ、感動が激流のように流れていき、それ

          『パラサイト 半地下の家族』を観て頭を抱えている話

          『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う』おすすめだよって話

          何年か前に神戸の本屋さんで平積みされていて手に取った本。読むと背筋が伸びるような気持ちになるので何度も開いている。 『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う』尾形真理子著 年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる化粧品会社勤務のOL……。恋愛下手な彼女達が訪れるのは、路地裏のセレクトショップ。不思議な魅力のオーナーと一緒に自分を変える運命の一着を探すうちに、誰もが強がりや諦めを捨て素直な気持ちと向き合っていく。繊細な大人達の心模様を丁

          『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う』おすすめだよって話

          『ヘレディタリー 継承』観た話

          『ミッド・サマー』の予習と思ってDVD借りたわ。怖いって有名だったのでクッション抱いて怯えながら観たわ。 ポスターの煽りは「完璧な悪夢」。女の子の表情が不気味で、公開時期はとても印象に残ったのを覚えている。ミステリー要素?もあって、ネタバレにならないようにボンヤリとした感想うがTwitterに溢れてたな…予告も不気味な雰囲気しかわからなくて、結局幽霊が襲ってくるの?ゾンビなの?怨霊なの???女の子が殺しにくるの?????はっきりして????と思ってた。 ぜんぜん怖くないや

          『ヘレディタリー 継承』観た話

          『ホワイト・クリスマス』観た話(BLACK MIRROR)

          感情移入する人を間違えて2週間くらい引きずっているエピソードの話をするね。 NetflixオリジナルドラマのBLACK MIRRORから『ホワイト・クリスマス』。 BLACK MIRRORは、近未来の社会で起きるミステリーや事件を描いたオムニバスドラマ。各話が完全に独立しているのでどの話を観ても面白い。話の中では未来のテクノロジーや、それに基く価値観が描かれていて、「もしかしたら自分が生きているうちにこの時代が来るかもしれない」と身近に感じるから笑えない。一時間前後のエピ

          『ホワイト・クリスマス』観た話(BLACK MIRROR)

          『追想五段章』読んだ話

          途中で「読めた!トリックはこうだ!!」と確信したらその上を行く結末が待っててめっちゃ興奮した。 『追想五段章』米澤穂信著 大学を休学し、叔父の古書店に居候する菅生芳光は、死んだ父親が書いた五つの「結末のない物語」を探して欲しい、という依頼を受ける。調査を進めるうちに、故人が20年以上前の未解決事件「アントワープの銃声」の容疑者だったことがわかりーーー。(裏表紙より) 五つのリドル・ストーリーをめぐるミステリー。リドル・ストーリーって、結末の無い(読者に考えさせる)ミステ

          『追想五段章』読んだ話

          『レプリカたちの夜』読んだ話

          読んでいる間ずっと夢と現実の間を歩かされている感じがした。はっ!寝てた?を繰り返していく感覚。 『レプリカたちの夜』一條次郎著 動物レプリカ工場に勤める往本がシロクマを目撃したのは、夜中の十二時すぎだった。絶滅したはずの本物か、産業スパイか。「シロクマを殺せ」と工場長に命じられた往本は、混沌と不条理の世界に迷い込む。(裏表紙より) いやこれ引用しながら思ったけど、裏表紙のあらすじ書いた人すごいな。「ミステリーかどうか、そんなことはどうでもいいなあ、と感じるほど僕はこの作

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          『革命前夜』読んだ話

          梅田のジュンク堂で見かけてなんとなく買った本にここまで時間と気持ちを奪われてしまうとは思わなかった。こういう経験があるから私は書店店員さんのおすすめ本やポップを信頼している。 『革命前夜』須賀しのぶ著 バブル期の日本を離れ、東ドイツに音楽留学したピアニストの眞山。個性溢れる才能たちの中、自分の音楽を求めてあがく眞山は、ある時、教会で啓示のようなバッハに出会う。演奏者は美貌のオルガン奏者。彼女は国家保安省(シュタージ)の監視対象だった……。(裏表紙より) 裏表紙には「歴史

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