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『ミッドサマー』観てきたからおすすめする話

公開日前からTwitterの宣伝がエグかったね。狂気的な意味で。

ネタバレはしません。というか、まだ反芻しているところなのでネタバレできません。ただただ「これは映画館で観てほしいよ」っていう思いを打ち込んでいるだけです。あらすじとかは公式サイトで見て。

○音がすごいから映画館で観て○

Twitterや公式サイトでもわかるんだけど、とりあえず画面は綺麗よ。花咲き乱れてるもんね。空も真っ青だもんね。白い民族衣装めっちゃ綺麗もんね。わたしも綺麗な映像を大きい画面で観たくてチケット撮った。同じように考えているあなた、間違ってないからチケット買っていいよ。

ただ、観終わってからの感想は映像美よりも「めっちゃ音がヤバイ映画やな……」の一択。ちょっと前半音酔いしかけた。マジでプレミアシート的な、音めっちゃ綺麗だよって席あったらそこで2回目観たい。それくらいすごい。すごいからめっちゃ臨場感ある。祝祭参加できる。

「周りが話してる声は聞こえるけど内容はわからん」っていう体験ある?私は立ち眩み直前とかになるんやけど、耳が篭って水の中にいるみたいな感じ。あれがこの映画の中で何回か起こる。たぶんこの表現もストーリーの転換?キーのひとつなんやけど、それは各々の感じ方でいこ。この音と独特のカメラワーク(特に車のところがすごい)で酔う人はいそう。でも頑張って。宴のためだから。

もうひとつ、全体で流れる民謡チックな歌が何種類かあるんやけど、もうこれも大音量で聞いてほしい。めっちゃ綺麗。あと後半は「え、これどっかで聞いた?」ってなる。実は背景で練習してた?この動き見たぞ。え?ってなると思う。歌声の強弱でめっちゃ揺さぶられる。あと常に歌や日常音がしてるから、急に静寂になるとめっちゃ怖い。この感覚はたぶん家ではなかなか味わえないのでは。

○グロさってどれくらいなの○

とは言ってもやっぱり厳しい人にはしんどい映画だと思う。私も友達には薦めづらい。グロい。本当に予習として『ヘレディタリー/継承』観ておいた方がいいと思う。

ただ、暗い中での陰湿なグロさというよりも、明るい中であくまでも祝祭の一部お儀式として行われる行為、その結果が我々には「残酷」に映るだけだよ、っていうテンションで映像が流れる。だからめっちゃアップで急に「アッ、グロイ!」っていう映像がくる。鑑賞前にたらふく食べるのは絶対やめておいたほうがいい。

私は爪を剥ぐとか、指を順番に切っていくとか、耳の穴にムカデを入れるとか、お腹の穴に指を入れて混ぜるとか、そういうのが共感してしまって「アアアアアア」ってなる(なので『ひぐらしのなく頃に』読んでクラクラする)。

『ミッドサマー』はショッキングだけど一周まわって「最近の技術すごい」と感じたのでいけた。ただ明るい空の下なのでめちゃめちゃ細部まで見える。私の近くに座ってた子は「字幕より上ずっとマフラーで隠してた」「見れんかった」って言ってたから、本当にグロテスクな表現が苦手な人は大画面はやめておいた方がいいんじゃないかなと思う。

○結局この映画はホラーなのか○

幽霊やモンスターが出てくる怖さを求めているなら絶対に違うと言える。というより、「怖い怖い」とこれだけ話題になっているのも、観終わった今ならちょっと違和感を感じるくらい。

何か居心地が悪い、気持ち悪い映画ではある。(このへんはいろいろ考察が出ているので読むのが楽しいです)

ホラー映画として観に行くのではなく、なんかスッキリしない映画観にいこくらいで行くのがいいのでは。

○○○

鑑賞中はマジハッピーとは言わないまでも、音と画面に呑まれて皆と一緒に手をヒラヒラ〜とさせちゃいそうになった。のめり込める人はすごく楽しい。日常会話禁止で、祝祭中に手動かしたり一緒に歌うだけの応援上映したい(応援上映とは)。

ただ、私は帰り道に自分が鑑賞中ずっと歯を食いしばってたことに気づいたし、帰宅してそのままベッドに倒れ込んで一晩寝るくらい体力使った。

でも映画館で観てほしいな。

パンフレットが売り切れていたので誰か見かけたら買っておいてほしい。



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