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詩です。
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記事一覧

【詩】自由

言葉にならないこの感覚をなんとか言葉にまとめる

それは偽物であり

くだらなさが増す

自由になりたい

自由とは

自由ではなく

自由になりたい

自由とは

自由とは

自由とは

自由になりたい

自由に

なりたい

【詩】夜

先に言いだしたのはお前だ

どうしようもないんだ

どうしようもない生活と

どうしようもない思考

どうしようもない世界と

どうしようもない社会

情とか理とか

将来とか経験とか

勘違いしている

自分のものだと思って

好き勝手言って

心も読めない

クソ野郎

主観も客観も無いね

無茶苦茶

もうなにもかも

むちゃくちゃ

【詩】声

形あるものは

いつか消えてしまう

壊れてしまう

そういうけれど

語りない言葉も

いつか消えてしまう

形ないものだって

壊れてしまうし

消えてしまう

【詩】冬から

寒い朝

ストーブを付けて

裏起毛のズボン

冬の朝

昼になると

汗がにじむ

肌に張り付く

裏起毛のズボン

春のよう

世界に何があるのだろうか

明日はもっと寒くなるのだろうか

それとも

どうだか

【詩】気まぐれ

鳴き声につられ窓際に寄ってみる

庭先に2匹の猫

目が合った

写真を撮った

窓ガラスに室内灯が反射して

なかなか上手く撮れない

そうこうしてる間に

庭先は静寂になった

猫は気まぐれというが

もともとこちらのエゴに付き合う理由もない

気まぐれなのはいいことだ

また気まぐれに鳴いてくれれば

こちらも気まぐれに顔を出す

吾輩は人である

【詩】勝負

喧嘩とか戦争とかもそうだけど、
結局どちらも間違っている。
そういう風に見えるのは、
社会が滑稽な猿芝居で、
維持されているからだって、
気付いたから。

どちら側から景色を見るかって話、
ではなくて、
全体を俯瞰してみるってことだ。
切り取られた情報に踊らされて、
仲間と敵を認識するための色眼鏡を探し、
結局本質的なものに興味はない。

どちらが正しいとか間違っているとか、
そういうのは本当にく

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【詩】変革

日が昇り

朝が来る

日が沈み

夜が来る

そういう日常は

変革とは言わない

変革に夜明けは伴わない

非日常を生み出すこと

それが変革

【詩】ホーム

東京の地下鉄

一人だけのホーム

寒い季節になったけど

地下は温かい

鳴り響く音声案内は

何故か英語も喋った

一人だけのホーム

僕ももうすぐいなくなる

誰もいないホームに

今もきっと音声案内

【詩】秋

秋にしては暑すぎる

異常な日常

風が吹けば急に寒くなり

怒られている気分にされる

眠いなか

駅から歩く

同じ人が左右から現れる

世界は今日も非合理だった

【詩】無我

誰かの世話をするというのは

本当に疲れる

誰かのことを考えることは

本当に疲れる

疲れること

それは愛なのかもしれないが

たまには自分の世話を

しなくてはならない

そしてときには

誰かに世話を

してもらわなくてはならない

誰かが誰かを疲れさせる

そういう社会だ

そういう愛だ

【詩】高見

高い

高い

高いところからの景色

まるで神になったかのような

全能感

飛行機からの景色

宇宙船からの景色

昔は神にしか許されなかったのだろう

高さが与える全能感

それは虚しさを生む

全能感は所詮全能感

僕らは自由には成れない

鳥のようには飛べない

全能感

それはただの勘違い

【詩】黒と白

賢い人は

硬い涙を流した

賢い人は

意志決定をするAIをつくる

賢い人は

虚しい思い出を大切に

ゴミを作り

芸術を捨て

自然を作って

満足している

愚かな社会だ

【詩】風

台風が来た

それは涼しかった

被害とか

そんなものはなくて

ただただ茹だる日々に涼しい風をもたらした

山も海もジャングルジムだ

本当の台風は僕らなのかもしれない

【詩】トンネル

トンネルを抜ける

その先にはトンネルがある

このトンネルは繋がっているだろうか

誰かが掘ったのか

自然とできたのか

トンネルは続く

どこに

トンネルは続く

どこかに通じている

どこかに通じる

どこか