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短歌(和歌)と散文

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2023年3月の記事一覧

生きられるはずのない生に
ずっと たった独りで耐えて来た

信じ続けた人は 愛は
皆 去って行った

私が全身全霊を捧げて尽くしたもの

そんなものは
初めから無かったのだと言わんばかりに

天は私に
 これほどのものを授けながら
 なぜこんな人生を与えたのか

もう泪さえ出ない

『Art of Life I:生きるための遺書 第一部 後編』に第十一章「星梅鉢と二つ引き」を追記しました。どうぞご覧下さい。
https://note.com/soh_igarashi/n/nac35f19f15de
第一部完結までもう少しです。

朝、床の中で目を覚ますと、しっとりした空気の中、雨の音が聞こえました。そのときの気持ちを詠みました。

妖気充つ 春の心をなぐさむる 花の雨こそ あはれなりけれ

(不穏な気配に充ちた春の落ち着かない心を和らげてくれる、そんな桜の季節に降る雨こそは本当に趣深いものだ)