20231106「夢を見ていた」
夢を見ていた
昨日も今日も
明日さえ
来る日も来る日も
そして僅かばかりの
傲慢さと寂しさで
泣くこともなく
笑うことも多くはなく
時間を費やしつつも
蓄えきれない感情の嵩
上下して揺れるそれを感じつつ
未だと、もうと
言い訳みたいなあやふやさで
転がり続けることもできないとしても
その前後までも踏み越えて
その先を渡ろう
手に持っていたそれらを
いったん手放したら
もうここへは戻れないとしても
どんな夢を見たらいい
勝手な想像と
凝り固まった思惑で
越えられない柵を薙ぎ倒し
在りもしない抽象の罠で
溶解する現前までも
遠く近く震える刻みとして
高原から降りる
幾許かの迷いと好奇心で
過ちさえ自分とやらに架す
誰も干渉できない存在ならば
何を伝え何を聞くのだろう
ささやきの噂
風で揺れる花々と小枝
転がる木の葉
明け方からの知らせ
既に夢見てるとするなら
それはそれでかまわない
生かされたとして
全うできるのなら
何でもしておこう
怒られるかもしれないが
その罰をも受け取ろう
いいことをすればいいのだろう
それが何なのかは伏せて置いて
誰かのどこかで
奇跡は起こるというのなら
今ここに在ってもおかしくはない
だとするなら
あなたの身の回りにも在るのだろう
気づけないそれらに囲まれて
言い訳せずに受け取ろう
思いもしなかった物ごとが始まる
期限はない
施しの受け渡しで気づくこともある
わたしの何かをそっと預けよう
その経験を変換して誰かへと繋がることだろう
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