20240401「旅の人」

これからどこへ行こう
できることなら遠くへ
そして誰も知らないわたしで
そのままいることを肯定しておこう
どこの誰だか知らないけれど
出会えるのなら
その時を楽しんでおこう
そんなこともあったり
あんなこともあったり
知らないもの
知らないことばかりで
困ってしまう時もある
それでいて
何とかなるさと
何だかもう少し気楽になって
どこから来るのか
好奇心の延長線で
バランスととっている

明けたドアを閉め
何回も鍵を開け
回せないものなら回避して
通り抜けたら
別の世界
同じそれなのに
常識はわたしの非常識なのなら
それに合わせてみて
そのまま飲み込む
苦く甘く
美味しそうで不味い
そんな毎日なら
きっと丈夫にでもなるのだろう
遠くまで行ったのなら
更に先へと向かって
同じ所へ帰れるかもしれない
いやきっと別の所だとしておこう

振り向いたら
さっき居た所だけれども
一周廻ったらその月日のぶんは
違うわたしなのだろう
何も変わってないけれど
そう見えてしまうのは
その時間分だけは
旅の人
転んだ分だけ強くなり
その反対に弱さも得ている
砕かれた自分のどこかを
再び繕いながら
また歩き出している
今日がその日で
明日もその日
昨日を終えつつ
始まっている