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20240611「機微の囀り」

目を瞑ったまま
立ちすくんで
前後に揺れている
筋肉が反応して
力を付け加えている
ただそれだけなのに
じっとしていられない
見えない内部では
制御できないものや
捉えられるもの
自分なのに
出来事の推移は
到底わかってはいない
事件があったと
聞いたのは
鳥たちの囀りの中だった

何語なのかわからないけれど
響かせるのは
澄んだ空気の朝のこと
ぎざぎざの山の端から
白み出して
余計に影が深くなる
やがて起き出すことだろう
熱を加え
エネルギーを燃やし
また冷たいものを欲するのだろう
交換の連続
呼吸の柔らかさ
沈黙の漣
導くのは誰かのせい
あるいは横糸を抜いた
縦線の薄模様

記憶を繋げ
それぞれを思い返しては
抜けてる所ばかりで
出来事の匙を
再度舐める
苦かったり
甘かったり
どれもが濾過され
でっちあげたそれらを
横に置いておく
気づかなかった埃を拭って
醒めた色合いに意味を付け加え
更に抜き差しし
網目の所々
筒抜けながら
跳ねるのをそのままに見る

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