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20231105「秋麗」

テーブルの上には
林檎と柿
蜜柑に銀杏
冷蔵庫には梨もあって
色ずく葉っぱを眺めながら
枯れ葉を掃く
栗の毬も茶色くなって
刺を手放す
焼けたお芋もいいし
蒸したそれもいい
団子に包んで
餡を添える
お皿を選んで
楽しみも増える
冷たくなったり
暑くなったりして
大雪になるかなとか
そうでもないかなとか

冬支度をしつつ
凍った去年を解凍して
ストーブの芯を交換する
隙間風から守って
冷たい手足までも
温泉で温めていこう
シチューでもいいし
土鍋を囲んで炎をちろちろさせながら
突っつくそれらを平らげて
冷たさの温度を上げて
燃焼しておこう
今日の栄養を糧にして
今までのことを更新して
新しい年へと準備しておく
どれもが変わり
どれもが置いてきぼり
携えた感知器を縦横に巡らせ
その季節を開こう

集めた落ち葉で焼いて
毎日落ちて来るそれで
枝葉の燃焼を促す
お裾分けしてもらい
隣の麓まで柴刈りして
ちょうどいいそれで
箸でも作って
わたしとそれを橋渡してもらって
生き延びよう
貰い物だけれども
手を加えた分だけは
憶えていられるだろうから
それとこれ
あれとどれを
それぞれに分かち
あの子にも渡してやろう
贅沢ではないが
十分に既に持っているとしておこう

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