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20240201「真夜中の壁紙」

真夜中の壁紙を
ちらりと剥いだら
夢の随にたゆたう
月明かりなく
星も瞬かない
物音ひとつ聞こえてこない
そんな夜もあってもいい
自分が息をしているのか
していないのかさえ
どうにも
わからない夜もある
耳を澄ますその先では
隣合う別の夢が見られてる
そっと覗けば
展開する各々の物語が進んでいる
紡ぎ出される折々の世界
自分のことさえ介入できない
そんな出来事もあっていい
夜の夢

遮らないままで
開け放つ曙光
半分閉じて
半分開ける
その中間にて
行き来しては
戻れない道を歩いている
片言の断片
夜な夜な
朝な朝な
繰り返さない別の軌道
乗っかったそれぞれの地面を
うろうろして
どこかで眠る
大きな欠伸で
すやすやして
もう起きてもいいのに
呼んでも返事はこない

ごめんねとか
ありがとうとか
言ってあげたかったのに
わたしはそれさえ忘れてしまって
どのくらい経つのだろう
遅々として進まないけれど
既に時間が過ぎてしまって
その夜が覆う
もう少し待ってと言ってるのに
知らんぷりな顔して
赤くなった空気を延ばし
静かに入って行く
もう別の星が瞬く頃
星座の印を胸に置き
どの点と点を結んだら
あなたの所まで届くのだろうか
さみしがりやではずかしや
隠れて泣いて
泣いてなんかないって
そんな夢を見る

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