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小説

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カクヨムなどの小説投稿サイトに掲載しているものの中から掌編小説、または二次創作をnoteに掲載しています。
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#短編

【小説】僕の敵

【小説】僕の敵

 三百六十度、荒野だった。草木は枯れ、茶色いゴツゴツとした地面、遠くには岩肌を見せた山々。空は晴天で、俺の目の前にはコンクリートで整備された一直線の道があった。

 俺はその道をひたすら走り続けていた。気づけば走っていた。そしてなぜか走りをやめようという思考には至らない。キツいなんてものは微塵も感じなかった。

 これは夢なのだろうかと考えたことがある。いささか子供らしい確かめ方だが、頬を抓ってみ

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【小説】火点し頃のワンショット

【小説】火点し頃のワンショット

 グラウンドからは部活生たちの健康的な奇声が聞こえ、青春アニメの放課後を思わせる。一方、淡い朱色の教室は対照的に静かだった。シャープペンシルの芯が紙の上を走る音だけが僕の耳に届く。なぜなら教室には僕しかいないからだ。放課後、女の子と駄弁るなんて行為は、チャラリラパラリラ運動系男子がやってればいいのだ。チャラリラパラリラって何だよと思いながら独り笑う。

 パキッとシャー芯が折れると同時に、教室の扉

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【小説】土に落ちた汗は光り消えた

【小説】土に落ちた汗は光り消えた

 太陽の明かりが黄色がかり始める午後四時。我が校の体育祭は紅団が勝利を収め、無事に終了した。

 湯木明里が教室に戻ると、既に半数以上のクラスメイトが帰ってきた。ハチマキが机の上に散らかってたり、写真を撮っているものもいたり。そして、汗とグランドの匂い。それらを感じることはこの先もうないのだと思うと、高校生活最後の体育祭が終わったことを痛感した。

「明里、私たちも写真撮ろ」

 そう呟きながら、

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