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ディジュリドゥ上達講座#006 【初心者におすすめのディジュリドゥ】

こんにちは!
初心者への教え方が優しく丁寧(たまに天然)でわかりやすいと評判のSMILYです。

今回は「ちょっとディジュリドゥ気になるなぁ〜」「これから始めてみようと思ってます!」という方向けの、ディジュリドゥを選ぶときのコツをお伝えします。

お土産で売ってるディジュリドゥはどれも一緒?

『オーストラリアに行くとお土産屋さんでディジュリドゥが売られているのをよく見かけるのですが、どれを選んでも一緒ですか?』
と聞かれることがありますが、そんなことはありません

ディジュリドゥは一本一本手作りのため異なることが多いので、現地でテンションが上がって買ってみたものの、帰国して練習しても音が全然出なかったりして、自分はディジュリドゥ向いてないんだ、と勘違いしてそのまま放置してリサイクルショップやメルカリへ、、、みたいになることがあります。

それは、ディジュリドゥのセンスが無いのではなくて、音の出にくいディジュリドゥを選んでしまっただけ、という可能性もあるのです。(プロなら音が出せるものでも初心者には難しいタイプのものもよくあります)

ディジュリドゥに興味が出てきて、そろそろ欲しいなぁと思って、いざディジュリドゥショップで試し吹きをしてみても、どの音が良くて、どの音が悪いとか、どのディジュリドゥが良くて、どのディジュリドゥが良くないとか、理想の音が出せるディジュリドゥはこれだ!とか、よくわからないですよね。

ただ、本当に色々なバランスのディジュリドゥがあるので、そういう意味でもとても魅力的な楽器ですよね!

私はオーストラリアのディジュリドゥショップで働いていたときに、多種多様なディジュリドゥ・イダキを見てきました。そこで、こういうディジュリドゥだとこういう音が出るんだとか、こういうディジュリドゥだとこういう音の反響があるんだ、ということを知りました。

現在、私はFRP素材※でディジュリドゥ製作もしているのですが、どんなディジュリドゥだったら初心者に向いていて、どんなディジュリドゥだったら上級者向けなのか、というのが感覚でわかるようになってきました。(製作を始めた頃は試作で数え切れないほど失敗しましたが、その分たくさんの収穫があって今に至ります。)

※FRP:Fiberglass Reinforced Plastic(繊維強化プラスチック)
飛行機や船の素材にも使用される、軽くて丈夫な素材。木製のディジュリドゥは洗えませんが、FRP製のディジュリドゥは洗えるので清潔!

ディジュリドゥ選びのコツ

今はオンラインでも手に入りますし、どこかディジュリドゥショップに行くこともあると思います。(SMILY−Didgeridoo Galleryもあるよ!)

そこで、「あ、このディジュリドゥかっこいい!」という見た目で選ぶのもアリですが、

とはいっても、大事なのは中身ですよね。やっぱり、吹きながらどんどん上達していけるディジュリドゥが良いと思います。

それでは、ディジュリドゥ選びの3つのポイントを見ていきましょう。

一番重要なポイント:サイズ

それは、「音が出しやすいディジュリドゥを選ぶ」ことです。
どんなディジュリドゥが音が出しやすいかというと、「長さがあまり長過ぎない」ものが良いと思います。長くなればなるほど、音が遠くなるのでそれだけ肺活量(息の量)も必要になります。ただし、よくお土産屋さんで売ってるような50cmなど、極端に短いものも音が出しにくいので、100cm〜150cmを目安に吹き比べてみると良いかもしれません。

ディジュリドゥは、楽器に振動を与えて音が鳴る楽器なので、130cmと150cmのものでは、130cmのほうが音が出しやすく、150cmのほうが音が遠くなるのでより多くの息が必要になります。(150cmまでのディジュリドゥであれば、内径が太くなければ比較的音は出しやすいと思います。)

オンラインショップではなかなか難しいですが、実際に試し吹きができるショップでは何本か試しに吹いてみて、その中で自分が吹きやすいものを選びましょう。

▼このような超巨大ディジュリドゥはオススメしません

2つ目のポイント:内径

これも重要なポイントですが、「内径の太さ」です。
吹き口(一番細い場所)の内径が2cm台からボトムに向かって徐々に太くなっていくようなディジュリドゥであれば、吹きやすいものが多いと思います。

▼この部分のサイズです

逆に、吹き口が3.5cmでボトムに向けて太くなっていくようなディジュリドゥは、肺活量のある方や管楽器経験者は音が出ると思いますが、初めての場合はかなり音が出しにくいと思います。ただし、胴鳴りの強いタイプのディジュリドゥが欲しい場合は、内径が太いものが良いかもしれません。

余談ですが、音を出した時に振動がいかに速くディジュリドゥに伝わるか、というのは、ディジュリドゥ用語では「レスポンス」または「バックプレッシャー」といいます。(あとで出てくるので覚えておきましょう!)

3つ目のポイント:硬度

3つ目のポイントはディジュリドゥの「硬さ」です。

私が作るFRPという素材は、飛行機や船にも使われるくらい、軽くてとても硬い素材です。アボリジニの方が作るディジュリドゥの素材はユーカリの木ですが、ユーカリも普通の木に比べると硬いんです。

それが、例えば素材がバウムクーヘンだったら、どうなると思いますか?
一回試しに吹いてみたことがあるのですが、美味しいバウムクーヘンが粉々に吹き飛びました。(※良い子は真似しないでください。)

何が言いたいかというと、ディジュリドゥという楽器は、ちゃんと唇の振動を伝えてくれる硬さが必要だということです。同じく、こんにゃくのような柔らかい素材でも、音を吸収してしまい、音が上手く反響しない=音量が出ないので、ある程度の硬さが必要です。

▼このときの車麩は硬くて良かったです

まとめ(初心者向けディジュリドゥ選びのコツ)

①長さが100cm〜130cmなど短いもの
②内径が2cm台(細め)
③硬い素材であること

硬い素材で、内径のバランスがとれていて、長さがそこまで長くないものであれば、初心者にオススメのディジュリドゥだと思います。

ただ、内径が細い場合は、長くても吹きやすい場合もあるので、やはり理想としては実際にディジュリドゥを何本か試しに吹いてから購入することをオススメします!

サイズ違いでどこまで違うのか吹き比べ!

長さが同じで、内径が違うディジュリドゥを用意しました。
内径が違うだけで、どれくらい音の響きが違うのか、聴き比べてみましょう。

▼画像をクリックすると動画が見れます

①内径が細いディジュリドゥ(ペイント by. BAKIBAKIさん
内径:約2.8cm
Key:F(②より高い)

②内径が太いディジュリドゥ(黒)
内径:約3.5cm
Key:D(①より低い)

たった約0.7cmの差ですが、Keyの差が2度もあるなんてすごいですね。

②の太い方は深みのある低音がしっかり出せますが、初心者の方には①の内径が細い方が吹きやすいので、上達するのが速いと思います。
また、Keyの目安としては、Eより高いとレスポンス(振動が伝わる速さ)が良くなるので、吹きやすくなります。

②の太いディジュリドゥを吹くときは、①の細い方を吹くよりも肺活量・息の強さが必要ですが、ディジュリドゥらしい低音が鳴ります。太いディジュリドゥには振動が伝わりにくい分、しっかり吹かないと音が出ずにスカっと抜けてしまうことがあるので注意が必要ですね。

②のような太いディジュリドゥを吹く場合、唇の振動を強くすることで音は出ますが、力まないと音が出せないくらい大変だと厳しいと思うので、その場合は、最初は内径の細いディジュリドゥから練習して、慣れてきたら太めのディジュリドゥにアップデートしていくのも良いと思います。

試し吹きができるディジュリドゥショップ

ちなみに私が心をこめて製作したディジュリドゥが置いてあるSMILY-Didgeridoo Galleryでは、試し吹きやレッスン、希望や予算に合わせてオーダーメイドもできるのでお気軽にご相談ください^^

おわりに

第6回ディジュリドゥ上達講座はいかがでしたか?
今回は、「初心者にオススメのディジュリドゥ選びのコツ」というお話でした。ディジュリドゥをこれから始める方にとって少しでも参考になったら嬉しいです。

レッスンも受付中

▼レッスン詳細・お申込みはコチラ▼(事前予約制)
http://www.smilydidgeridoo.com/lesson.html

一人ひとりのレベルやご要望に合わせたディジュリドゥワークショップ。
ディジュリドゥ歴15年のSMILYが丁寧にレクチャーします。

【レッスン内容】
☆個人レッスン(90分)6,000円 
☆団体レッスン(90分)2,500円/人

【おすすめポイント】
☆Galleryに宿泊もOK
☆WSはお客様のペースでご受講いただけます
☆Galleryにあるディジュリドゥはどれでも吹き放題
☆Gallery内にて楽器の試吹き、オーダーやディジュリドゥのご購入もOK
☆Galleryのある静岡県沼津市戸田は深海魚の聖地なので、美味しい深海魚料理を食べることができます♪

▼場所が複雑なので近くの道の駅「くるら戸田」までお迎えに伺います

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