もちこ

♡のお礼メッセは気まぐれに差し替えてます

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マガジン

  • 王子くんといっしょ

    王子くんと過ごす楽しい時間のお話です

  • 犬飼との大恋愛話

    同期、友達、マブという段階を経て犬飼と恋人になる話です。 並びは時系列順

  • 嵐山とのハッピーなキャンパスライフ

    大学の同級生嵐山くんと恋人になるまでのお話

  • 同級生隠岐と秘密のお付き合い

    同級生隠岐くんとみんなに内緒で付き合ってる話です

最近の記事

ワートリキャラにカラオケで歌って欲しい曲 【発表会】

ワールドトリガーのキャラクターが好きだ。 ワートリキャラがカラオケでどんな曲を歌うのか知りたい。 ということで、この度『ワートリキャラにカラオケで歌って欲しい曲』を募集しました。3/24〜3/29の期間で沢山のワ民からご回答頂きました。参加してくださった皆様、ありがとうございました。 こちらの記事では、皆様が投票してくださった曲をキャラクター毎にまとめさせて頂きました。 Spotifyにて『ワオケ』プレイリストも作成させていただきました。よろしければこちらも併せてお楽し

    • 個人的に恋愛したいワートリキャラアンケート 結果

      「Q&A祭り」「9巻止め」「ワ民」耳をすませばファンたちの楽しげな声があちこちから聞こえてくる作品、ワールドトリガー。総勢200名もの個性溢れるキャラクターが登場し、話数を重ねる毎にキャラクターの魅力はより濃く、味わい深くなっていく。  キャラを好きすぎるあまり抱いた「ワートリキャラはどんな恋愛をするのか?」という疑問は、やがて「ワートリキャラと恋愛したい」という欲望へと進化。気が付くと私は夢小説の化け物となっていました。 この欲望は止まることを知らない。そして、同じ思いを

      • 君を信じてみたい 【王子】

         初めて聴く音楽みたいな毎日を、知らない街を散歩するように生きていく。目標というほど明確ではなくて、夢というには大袈裟すぎる。こんな風に生きたいっていう希望。あるのはそれだけ。 「将来なりたいものとかあるか?」  夏休みまであと3日。クーラーが効きすぎている教室で、私は27才男性高校教員と未来の話をする。数字の羅列となって可視化され、A4サイズに印刷された私の知能が机の上にペタリと横たわった。ドクター、脈がありません。 「素敵な大人とか?」  青々しい答えに先生はうー

        • エーデルワイス 6 【犬飼】

          全身を駆け巡った熱もほとぼりが冷めて、今はただ目の前でホットケーキをもっふもっふ頬張る彼を眺めていた。4枚目。食べ過ぎだと思う。 「別に全部食べなくたっていいよ」 「だめ。俺の誕生日ケーキだもん」 こんなに食い意地を発揮している犬飼は今まで見たことがない…焼肉に行った時ですら、「俺もうお腹いっぱ〜い」って最初の方に離脱するのに。 ホットケーキタワーをお披露目すれば、彼は『誕生日ケーキを用意してくれた』と都合良く解釈してくれた。とりあえず角が立たないようにそういうことにした

        ワートリキャラにカラオケで歌って欲しい曲 【発表会】

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        • 王子くんといっしょ
          3本
        • 犬飼との大恋愛話
          15本
        • 嵐山とのハッピーなキャンパスライフ
          7本
        • 同級生隠岐と秘密のお付き合い
          4本

        記事

          エーデルワイス 5 【犬飼】

          雨上がりは遠くの景色がよく見える。桜の木の緑がさらさらと風に揺れ、雲間から地上に向かって真っ直ぐに光が射す。 任務終わりのブレイクタイム。本部のラウンジでカフェオレを飲みながら、窓の外を眺めていた。何もすることがない時に思い浮かぶのは、履修登録のことや今日の夕飯のこと、あと3キロ痩せたいとか、カラオケで歌える曲を増やしたいとか、彼は今日どうしてるかなとか。 受験、卒業、入学と忙しい日々を過ごしているうちに季節は巡って、花見をする余裕ができた頃に桜はもう散り始めていた。何もで

          エーデルワイス 5 【犬飼】

          砂漠で見たケーキの夢 【唐沢】

          私が住んでる部屋は、六畳一間に小さなキッチンがついている。 5年前に前の仕事をやめてから、家賃が安いこの部屋に引っ越してきて、商店街のドーナツ屋でアルバイトをしながらのんびり暮らしている。 三門市立大学とその最寄駅との間にある商店街はいつも活気に満ち溢れているし、商店街の人たちは優しい人ばかりで、23歳の時に華々しくフリーターデビューを遂げた怪しげな私を仲間として暖かく迎え入れてくれた。ドーナツ屋のオーナーである正体不明のアメリカ人は履歴書なしで私を採用してくれたし、隣の花

          砂漠で見たケーキの夢 【唐沢】

          青い烏 【烏丸】

          「もしもし」 「もしもし」 繋がった時の一言目は宇宙人の交信に似ている。 夕方18時、駅前の宝くじ売り場の前から飛ばした電波がどっかの烏丸京介に引っかかる。時間帯からして多分今はバイト前だろう。忙しい人に回りくどい言い方はマジで通じないから、ハウアーユーなしで用件だけを伝えることにする。 「今日泊めて」 「駄目だ」 反射反応のように返ってくる拒否の言葉。しかし、ここまでは想定内だ。この壁を乗り越えるための手札はちゃんと準備してきた。 「頼むよ、お金ないの」 「お母さん

          青い烏 【烏丸】

          エーデルワイス 4 【犬飼】

          人の少ない夜道をまた、犬飼と2人で歩いていた。 私たちの関係は真昼の星で、相変わらずよく見えない。でも彼はいつもと何一つ変わらぬ顔で右隣にいた。 もし私がもっと強い女だったら、「男なら車道側を歩きやがれクソ野郎!」と彼を蹴飛ばして側溝に落としていただろう。でも実際の私はこんなのだし、彼もあんなのだから、持ち場ひとつ入れ替えることにすら機敏に違和感を感じ取りそうで、何も言えない。恋人でもないのにそういうことを一緒に確認してしまうわけにはいかなかった。 「なんか今日の月めちゃく

          エーデルワイス 4 【犬飼】

          日々を愛している 【王子】

          小学生の頃から、夏休みの宿題は初日に全ての答えを写して終わらせていた。 答えに1つの着地点がある場合、過程を吹っ飛ばしていきなりそこに辿り着きたい。それがズルだと言われても、ズルをすることに少しの罪悪感も感じないし、達成感はつまらないものだ。私が宝箱に入れておきたい気持ちはいつだって、言葉では表せない一瞬の煌めきや予測不可能な心の動き。 行動を作業化し、その日のことはその日で終わらせて、ほとんどをそこに置いてきてしまう私でも、本当に覚えておきたいくらい大事なら、感覚に焼き付い

          日々を愛している 【王子】

          ハッピーキャンパスライフ 7 【嵐山】

          永遠の瞬間 朝、まだ夢を見ているような心地で起き上がる。 現実が夢の余韻みたいで、最近の私の浮かれ具合は凄まじい。1人のくせに朝から卵を焼いてレタスを切ってサンドウィッチ作って食べたりするくらいには重症だ。テレビで知ってる人の活躍が報じられるのを見ながら、トークルームを開いて夕方からの予定を確認した。 ** 「君たちさては私のこと大好きだね?」 聞けば、副くんと佐補ちゃんは声を揃えて『そうでもないよ』と笑う。その悪戯に成功したみたいな笑顔、お兄ちゃんにそっくりだね…

          ハッピーキャンパスライフ 7 【嵐山】

          エーデルワイス 3 【犬飼】

           もし一つだけ願いが何でも叶うなら、月の裏側を見てみたいと思う。 都市開発が成されて大型団地に変わった田んぼはもう二度と元の田んぼには戻らないし、一度剥がしたシールは粘着力が弱くなって使えなくなる。明るい都市から星が消える。命を殺して食べて、別の命へと繋ぐ。簡単で当たり前なことだけど、そのことにはなかなか気付けない。だって見えなくなったものを見ようとするなんて、そんな無謀なことしてる暇あったらアマプラで映画見るよね。  彼と過ごした時間はどんな時も、アマゾンプライムより充実し

          エーデルワイス 3 【犬飼】

          ハッピーキャンパスライフ 6 【嵐山】

          たった一瞬、泣きそうな顔をするだけで、泣かない。 そんな彼を見てると自分のことを見てるみたいで苦しくて、胸の痛みを誤魔化すために嘘をつくような笑顔が浮かぶ。こんな時なのに、私ダメだな。笑顔に笑顔が返ってこないことすら不安になって、返答を待ちきれず先に声を出した。 「久しぶり」 何かを言いかけて、やめて、彼がそっと力を抜いて手が離れる。 「ごめん。連絡もせずに…こんな時間に1人で出歩かせてしまった」 あまりにも思い詰めた顔をしていたから、大丈夫って言葉を飲み込んだ。誠実

          ハッピーキャンパスライフ 6 【嵐山】

          エーデルワイス 2 【犬飼】

          家から本部まではちょうど太陽が昇ってくる方角を向いて歩かなければならなくて、朝焼けが目に染みるから中学の修学旅行で買った白フレームのおもちゃサングラスを着用する。 4月とはいえ朝6時半に外に出ると余裕で寒い。みんなはまだ寝室で暖かい夢を見ているのだろう。自分以外の人とは滅多に遭遇しないからこんな格好ができるわけだけど、たまに犬の散歩してるおじいちゃんとコーナーでかち合って光の速さで俯く。 そういうスリルを味わいながら出勤して、今日は食堂の自販機で飲んだことないジュースを買って

          エーデルワイス 2 【犬飼】

          ハッピーキャンパスライフ 5 【嵐山】

          『あ"〜〜!やっぱこれだわ!』 中の氷をジャラッと鳴らして、友人はジョッキをテーブルに置いた。アルコールが1ミリも入ってないオレンジジュースはなんだかちょっと水っぽくて、入れ物が大学生でも中身は子供のままの私みたい。 『“メイク上手くて尊敬します〜!私なんて今日めっちゃメイク薄くて〜”とか普通言うか!?男の前で!』 昨日の合コンで行きも帰りも1人だった可哀想な彼女を慰めるという名目で、大学近くの居酒屋に招集された私。今日はこの子の話聞きながらご飯が食べられるとてもラッキ

          ハッピーキャンパスライフ 5 【嵐山】

          エーデルワイス 【犬飼】

          その日は空気が透き通っていた。 ぽつぽつ降っている雨の匂いが夜の香りと混ざり合って、空気を吸い込めば身体の奥がひんやりする。夜道を一人で歩く時って無性にテンションが上がる。今日みたいに人の気配がない夜は尚更だ。 街灯の光を映してギラギラ輝く水溜りの水面を「それ!」と軽めに蹴飛ばした。光は一瞬揺らいだけど、ガムみたいにしつこく地面に張り付いている。お腹空いたし早く帰ろっと。 そう決めてから五歩進んだところで、私は今日持って帰るはずの体操服袋が手元に無いことに気が付いた。立ち止

          エーデルワイス 【犬飼】

          ハッピーキャンパスライフ 4 【嵐山】

          6限の授業が被って、その後にお互いに予定が無い日。そういう日は決まって嵐山家に招かれて一緒に晩御飯を食べた。 あの家の固定電話のすぐ傍には私の携帯の番号が書かれた付箋が貼られている。それは嵐山准以外の家族の為にわざわざ掲示されているもので、電話がかかってきたことは今までに3度ある。兄に内緒で宿題を見てほしいという双子からの呼び出し。お土産をあげた日の夜にかかってきた嵐山母からのお礼の電話。嵐山家からの帰宅途中で忘れ物を知らせる連絡。そして4度目が今日。聞き覚えのない女の子の声

          ハッピーキャンパスライフ 4 【嵐山】