友達犬飼と恋バナする話 【犬飼】
午後の予定が突然流れて、お昼は本部の食堂でゆっくりカレーうどんを食べた。
食後、何でもいいから気分の紛れることがしたくなって、食堂のテーブルの上に小学生の時に学校で買わされたお裁縫セットを広げる。そして、家庭科3の私が刺繍でもやってみるか!と意気込み針に糸を通そうとしたのが30分前の出来事です。もうお前には才能がないから帰って寝た方がいい。
「あれ、映画行くって言ってなかった?」
ヤケクソになりかけていた私の頭上に聞き慣れた声が降ってくる。パッと掴まれたように顔を上げると