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GIGA・BITE

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「鷹海市にはゾンビがいる」 2034年、海沿いののどかな町で囁かれる奇妙な都市伝説。 ごく普通の青年・綾小路 メロは、ある日ゾンビのように変貌した市民の乱闘に遭遇し、重傷を負う。…
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#SF

GIGA・BITE 第1話【前編】

【1】 2034年 7月。 日本・関東エリア、鷹海市。 海岸に程近い小洒落た町に、今日も潮風…

鵤牙之郷
4か月前
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GIGA・BITE 第1話【後編】

【前回】 【3】 「では、引き続き捜索にあたります」 「宜しくお願い致します」 最後にメ…

鵤牙之郷
4か月前
3

GIGA・BITE 第2話【前編】

【前回】 【1】 目の前に突如現れた、怪しげな姿の男。 彼はメロを超獣と呼び、その誕生を…

鵤牙之郷
4か月前
5

GIGA・BITE 第2話【後編】

【前回】 【3】 高い身体能力を得たメロが、目にも止まらぬスピードで、建物の屋根やビルの…

鵤牙之郷
4か月前
3

GIGA・BITE 第3話【前編】

【前回】 【1】 鷹海中央公園駅前の事件により、現場に急行した特殊部隊の隊員達は瀕死の重…

鵤牙之郷
4か月前
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GIGA・BITE 第3話【後編】

【前回】 【4】 アナウンスを聞きつけ、大勢の観客がグラウンド奥側に位置するステージに押…

鵤牙之郷
4か月前
2

GIGA・BITE 第4話【前編】

【前回】 【1】 宮之華学園での戦闘を終え、研究所に戻って来たメロ。 ダンス部員と乱入者の計10体、内1体はB級に変異。激しい戦いだったからか、帰って来て“戦利品”を渡すなり、メロは倒れるように眠ってしまった。 疲労だけでなく、叔母の翠と再会したことも要因かもしれない。目の前で超獣に変異したメロを見てもなお、叔母は変わらず彼を受け入れてくれた。その安心感がメロの緊張を解いたのだろう。 メンテナンスルームのカプセルに寝かされ、メロが目を覚ましたのは事件から2日後。時刻

GIGA・BITE 第4話【後編】

【前回】 【4】 メロは博士と共に噴水のあるエリアに向かう。 相手が何処から狙っているか…

鵤牙之郷
3か月前
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GIGA・BITE 第5話【前編】

【前回】 【1】 鷹海市の封鎖。 ゾンビ発生の原因を特定し、事態が収束するまで、この町は…

鵤牙之郷
3か月前
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GIGA・BITE 第5話【後編】

【前回】 【3】 軽くランニングをしていたところへ謎の来訪者。 予想外の出来事にメロは困…

鵤牙之郷
3か月前
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GIGA・BITE 第6話【前編】

【前回】 【1】 市長の都市封鎖宣言から2週間。 鷹海市と他の地区との境に関所を設け、形…

鵤牙之郷
3か月前
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GIGA・BITE 第6話【後編】

【前回】 【4】 「あの化け物」 三影が手を組んで博士に話し始める。 「取り込んだ群体を…

鵤牙之郷
3か月前
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GIGA・BITE 第7話【前編】

【前回】 【1】 鷹海市のはずれ、工場跡地。 小さなトラックが寂れた廃墟に到着した。 年…

鵤牙之郷
3か月前
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GIGA・BITE 第7話【後編】

【前回】 【5】 目を覚ましたメロが最初に目にしたのは、薄明かりに照らされた鉄格子だった。 取り敢えず、自分は壁にもたれかかっていて、牢屋のような場所に閉じ込められている、ということは理解した。 カビ臭く、湿った空間。頭上からは水滴が落ちてくる。 トキシムと戦い、気絶した後の記憶が無い。自分が今何処にいるのか、何故こんな場所にいるのかもわからない。そもそも、その記憶も薄れてしまっている。どのくらいの時間が経ったのか見当もつかない。 腕が痺れている。見ると、壁に取り付け