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超獣GIGA

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「鷹海市にはゾンビがいる」 2034年、海沿いののどかな町で囁かれる奇妙な都市伝説。 ごく普通の青年・綾小路 メロは、ある日ゾンビのように変貌した市民の乱闘に遭遇し、重傷を負う。…
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記事一覧

超獣GIGA 第1話#1

2034年 7月。 日本・関東エリア、鷹海市。 海岸に程近い小洒落た町に、今日も潮風が吹いてい…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第1話#2

翌日。 今日もメロはデリバリー業務を終え、喫茶店に向け自転車を走らせる。良くはないが、今…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第1話#3

「では、引き続き捜索にあたります」 「宜しくお願い致します」 最後にメロが商品を届けに出…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第1話#4

『は、始まっちゃいましたよ?』 実験室の隣、モニタールームに戻って来た博士。外部映像を表…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第1話怪人イメージ画+作者の独り言

【超獣GIGA 《Non-initiative 》】 今作の主人公が変身する「超獣」と呼称される存在。 ゾン…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第2話#1

「本日只今この時刻をもって、君は超獣……GIGAになったのだ」 豹変し、ゾンビのようになった…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第2話#2

人間が知らず知らずのうちに、誰かの尖兵にされている。 そしてそれが、ここ鷹海で起きている。 メロは装甲に覆われた自分の左腕に目をやった。凶暴化したトキシム達に襲われたあの日、死の恐怖を味わった。命は助かったものの、体はこの通り、異質なものとなってしまった。 この気持ちを味わえるだけ、自分はまだ幸せなのかもしれない。 意思を乗っ取られ、誰かもわからない相手と戦い、何の感情も抱くこと無く傷ついていくことほど辛いものは無い。 「あの生命体が生まれたのが今から10年前。幹部が自分

超獣GIGA 第2話#3

人体改造を経て高い身体能力を得たメロ。 目にも止まらぬスピードで、建物の屋根やビルの屋上…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第2話#4

文字通り猛獣の如く恐ろしい姿に変異した老婆は、人間態の時と同様に、素早い動きでメロと博士…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第2話怪人イメージ画+作者の独り言

【ハウンドトキシム / スパイダー型】トキシムという総称は「タキシム」という怪物+“toxic”…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第3話#1

鷹海中央公園駅前の事件により、現場に急行した特殊部隊の隊員達は瀕死の重傷を負った。隊長を…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第3話#2

宮之華学園は海沿いから少し離れた、鷹海市の市街地にある。 円形の敷地の中心に6階建ての大…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第3話#3

いよいよイベントが始まった。グラウンド奥側に位置するステージは、既に大勢の観客に囲まれて…

鵤木幹雄
2か月前
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超獣GIGA 第3話#4

旧校舎の前からグラウンドに着地したメロ。特設ステージではトキシム同士の派閥争いが繰り広げられている。瞳がピンク色のトキシムの方がやや劣勢だ。 人数の差もあるが、赤茶色の瞳を持つダンスグループの面々は特殊な戦い方をしている。小柄な少女のトキシムが吠えると、周りの6人が攻撃を仕掛ける。少女が敵に攻撃されそうになると、6人の内1人が盾となって守る。 メロがこれまで見てきたのはいずれも単体で相手と戦うトキシムばかり。初めて超獣システムを起動した日のように、別の派閥のトキシムが一斉に