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自分には一体何ができるのか?「世界一子どもを育てやすい国にしよう」を読んで。

週末、この本を読みました。

2016年 長男を妊娠中に出版された本。
ずっと気になっていたのに、何故かタイミングがなくて読んでいなかった。
今回、kindleunlimited対象になっていたので7年越しでやっと読めました。

コロナ前であり「保育園落ちた、死ね」の直後という事もあり、今とは事情が異なる部分もあるけれど、7年経っても解決しないどころか問題が放置されている部分があると感じた1冊でした。

逃げ切り世代が多数派なこの国で


本の中で度々出てきたのは、「子供への投資」に関する事。
今、日本の人口ピラミットはほぼ逆三角形。

総務省HPより

本の内容をかいつまんでまとめると。

年齢構成が「三角形」つまり、若年層が多い時代は30~40年後を見据えた「中長期的なスパン」で政策を決める。
一方で、高齢者世代が多くなると短期的な施策が優先される。
結果的に次世代への投資が過少になる。
前提が変わったときに、民主主義が機能しなくなるのではないかという疑念に、つきあわざるを得なくなる。

これ、本当にその通り。

年金制度なんて、平均寿命が60歳以下だった時代から基本的な形は変わっていない。

会社員でいる事が優遇される、専業主婦(扶養の範囲内)で働く事が優遇される。

「老後」というステージに入った人の中には、未だに仕事をしている人も多くて、給料+年金で結構潤った生活をしている人も沢山いる。
その上で、資産も沢山持っていたりする。

有権者の年齢構成を考えても、もし18歳~40歳位の「若者」が全員キッチリ投票したとしても、高齢者に人数で負けているんだから勝ち目がなさすぎる。

その上で、現在の「岸田内閣」の平均年齢は63.5歳だそうです。

そして国会議員全体を見ても、高齢者だらけ。

古き良き昭和時代を生きてきた人が多数派の国会って、どうなの?

こんな「逃げ切り世代」だらけの国では、「今が良ければ良い」的な政策が実行されるし、将来を見据えた政策や改革は進まないよね。

虐待死の40%超が0歳児

本の中で最もショックを受けたのは、虐待死に関する事でした。

虐待で亡くなる子供の数は、年間300人以上。
(中略)
2013 年 3月 までの 約 10 年間、 虐待 で 亡くなっ た 子ども の うち 44% が 0 歳児( 厚生労働省)、

最近はどうなのか調べてみたら、R5年9月に報告された統計によると虐待死の48%が0歳児だそうです。

虐待に至る理由は様々ですが、経済的な理由、予期せぬ妊娠、産後の孤独な育児など、大きくとらえれば「親の余裕のなさ」になるのかな。

経済的な理由や、産後の孤独なワンオペ育児に対する支援は、明石市の泉市長がはじめた「オムツ定期便」とか、そういう政治的支援で救える命があるかもしれない。

そして「予期せぬ妊娠」については、自分も親として早いうちから教えていかないといけないなと思いました。

昔放送されていた「コウノドリ」の「14歳の母」という回を、私は録画しました。
「いつか子供が大きくなった時に、必ず見せよう」と思って、ずっと消さずに保存しています。

(ネタバレ)
中学生同士の交際で、14歳の彼女が妊娠。
気が付いた時にはもう既に遅く、出産したものの「生まれたばかりの赤ちゃんを養子に出す」・・という話でした。
出産直後、生まれたばかりの赤ちゃんを連れていかれて号泣する姿に、私ももらい泣きどころか大号泣しました。

声をあげる事は次の世代へのプレゼント

ここには書ききれない位、沢山の気づきがありました。

以前も書きましたが、私がまだ20代前半で独身だった頃とはかなり子育て環境が変わってきている。
ママだけが頑張る時代は過去のモノになり始めた事を肌で感じます。

これは本当にネットが普及したおかげで、私達「子育て当時者」が日本全国、世界へ向けて「これ、おかしくね?」と思う点や、シンドイという声を外にあげられるようになった結果。

本の中でも最後に

自分 は 我慢 でき た として も、 次 の 誰 かを 苦しめる 問題 なら 怒ろ う。 自分 の ため だけでは なく、 誰 かの ため に 声 を 上げよ う。

と、私達ひとりひとりが「次の世代のために声をあげよう」という呼びかけをしています。

もっと触れたい事が沢山ありますが、是非詳細は本を読んでみて下さい。

私も、この本を読んでから改めて「自分には何ができるのか?」と考える日々です。

課題山積な国で、社会の一員として。
ひとまずは「自分の子供を心身ともに健康で、前向きな子に育てる」が最優先ではありますが。


という事で、今日も最後までお読み頂き有難うございました。
素敵な一日になりますように☆彡

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