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日々の記録として感想とか考察を書いてます。 Youtube: https://bit.ly/2EHImiG Instagram: https://bit.ly/3jdU1om

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  • 【考察で】"観る麻薬"ミッドナイトゴスペル大解剖【キメる】

    "観る麻薬"ミッドナイトゴスペルについての考察を書きました。 キマらなかった人はより簡単に、ちょっとキマった人はより深くキマるような記事にしたつもりです。是非、極上のトリップ体験を味わってください。テーマは、薬物、健康、瞑想、死、愛、自我、魔術、カルマ、許し、孤独、仏教、仮想現実、夢、輪廻転生、解脱、悟り、葬儀、キリスト教、タロット、母性愛などです。

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ソウルフル・ワールド 感想・考察 -足元に注意して-

※ほぼ全部ネタバレです 今日という日が待ち遠しかった。クリスマスだからじゃない。 映画「ソウルフル・ワールド」の公開日だからだ。 劇場で公開されないのは残念だが、早速Disney+に入会をキメた。 どんな内容かは公開前からなんとなく想像していたけど、「だいたいこんな内容だろうな」っていうのを予想させといて裏切ってくる新しい手法。 ディズニーにしてやられた。 かなり大人向けに感じたけど、瞑想が世界的に流行し、コロナで意識が内に向きがちな昨今、こういうスピリチュアルな

    • コードギアス考察 「ルルーシュのギアスは本人が深層意識で願っていることしか掛からない説」

      ”ギアスを掛ける時、ギアスもまたあちらに掛けられているのだ” ※色々ネタバレあります 昨日から"コードギアス 反逆のルルーシュ"を見始めて、面白くて22話「血染めのユフィ」まで一気見してしまいました。 22話はなんとも恐ろしいトラウマ回ですよね。予想外の展開にアニメを見ながら「えーっ!」って叫んじゃったし、ギアスが掛かったユフィのサイコパスっぷりには震えました。 ただ、この話にはかなり大きな違和感を感じました。ルルーシュの「日本人を殺せ」なんていう突拍子もない例え。意

      • "大審問官" ポップに解釈してみた—カラマーゾフの兄弟

        カラマーゾフの兄弟を読んでいます。 "理性"と"本能"、"本音"と"建前"、"真心"と"演技"に引き裂かれ続ける登場人物たちのやり取りは、どこを読んでも面白く飽きずに読み進められます。 (学生時代は一瞬で挫折しました。新潮文庫の原訳より光文社古典新訳文庫の亀山訳が読みやすいかも。) カラマーゾフといえば「大審問官」がとにかく凄いと聞いており、先ほど読み終わったので自分なりの解釈をまとめて置こうと思いました。 「大審問官」はカラマーゾフ家の次男のイワンが三男のアリョーシ

        • "かがみの孤城" 感想—カガミを割れ!

          ※ネタバレ有ります この人は一体何を考えて生きてるんだろう。 これまで出会った中でそう思わせる人が何人かいる。その人の趣味や聴く音楽、好きな映画や本を聞き出して、わかってやろうという気持ちになる。 いつもにやにや、飄々としていたある先輩の好きな作家は辻村深月だった。 辻村深月作品の中でも特に推されていたのが「かがみの孤城」だ。 ということで久しぶりに文庫じゃなくて単行本を買った。 感想 一言で言うと、痛かった。 主人公"こころ"の中学生ならではの繊細な感性は、他

        ソウルフル・ワールド 感想・考察 -足元に注意して-

        • コードギアス考察 「ルルーシュのギアスは本人が深層意識で願っていることしか掛からない説」

        • "大審問官" ポップに解釈してみた—カラマーゾフの兄弟

        • "かがみの孤城" 感想—カガミを割れ!

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          "13歳からのアート思考"-まとめ・感想-

          ※最初からネタバレあります 中学生の頃、美術が嫌いだった。 授業は真面目に受けていたので通知表は4をもらうことが多かったが、中学3年生の3学期、「自由に作品を描いて下さい」という課題に困った自分は、教科書に載っていた適当な作品を丸パクリし、その上にでっかく"No Idea"と書いた。 さすがに評価は3だった。 昔から反抗的な性格だったんだなと思う。 そんな美術への苦手意識からか、目立つ黄色い表紙でいくつかの書店で推されている本書は、以前から気になっていた。 "13

          "13歳からのアート思考"-まとめ・感想-

          "高慢と偏見"考察—高慢とは、偏見とは何か

          この小説がたいそう評価されているのは、ジェイン・オースティンの綴る流れるような小気味よい文章もさることながら、"高慢と偏見"というインパクト満載のタイトルによるものであろう。 作家モームは「世界十大小説」の中で本作を二作品目に挙げ、夏目漱石は「ジェーン・オースティンは写実の泰斗である」とその文章力を絶賛した。 登場人物から繰り出される、嫉妬や軽蔑、皮肉にまみれた演劇調の台詞回しにぐんぐん惹きこまれ、19世紀イギリスの片田舎で繰り広げられる上流階級社会の結婚・相続バトルが脳

          "高慢と偏見"考察—高慢とは、偏見とは何か

          "動物農場" - 成立の背景を徹底考察してみた

          ※最初からネタバレあります "1984年"に引き続いてジョージ・オーウェルの作品を読んだ。 動物農場と1984年の基本構造は同様であり ポップで形式がわかりやすく展開も早いのが"動物農場" 重厚かつ陰鬱であまり展開はせず人間心理に焦点を当てたのが"1984年" という印象だ。 率直な感想は「動物たちかわいそう><。これ以上いじめないで!」 だったのだけど、最近出た松屋の豚キムチ丼はめっちゃうまい。 そんな感じで動物云々については考えるのをやめた。 内容について考察

          "動物農場" - 成立の背景を徹底考察してみた

          "2分の1の魔法"感想・考察 -反対を愛すること

          ディズニー映画が大好きだ。 アクションとユーモアに溢れていて観てて飽きるヒマが無いし、様々な形の愛が語られていて絶対に泣ける。そして、「夢を叶えること」「ありのままの自分を愛すること」など、これぞディズニー!なメッセージが詰まっている。 「アナと雪の女王」を観てからどハマりして、「ズートピア」「モアナ」「リメンバーミー」「シュガーラッシュオンライン」「アナ雪2」、どれも最高に面白かった。特にディズニー&ピクサーは最近のお気に入りだ。 今回の「2分の1の魔法」もディズニー

          "2分の1の魔法"感想・考察 -反対を愛すること

          "1984年" 感想・考察 -ウィンストンの病理

          とんでもない本を読んだ。 "1984年"は「英語で書かれた20世紀の小説ベスト100」、「史上最高の文学100」に選出されたディストピア小説である。 世界観、ストーリー、登場人物のどれも魅力的で、本の世界に引き込まれたし、「二重思考」「ニュースピーク」「二分間憎悪」「愛情省、真理省、平和省、豊富省」などの発想には感動すら覚えた。 というのも、ウィンストンと自分を重ねざるを得なかったからであり、多分、著者のジョージオーウェルとも思想的に何かしら共通する部分があったからでは

          "1984年" 感想・考察 -ウィンストンの病理

          "完全教祖マニュアル"感想・解説 -全現代人必読の書

          ジョージ・オーウェルの"一九八四年"を読んでいた。 第一部を読み終えたところで、《思考警察》《二分間憎悪》《ニュースピーク》などの概念に中二心がたまらなくくすぐられ、Googleで"思想統制"について調べていたら、ある本に出会った。 「完全教祖マニュアル」 なんだこの"完全自殺マニュアル"二番煎じの怪しい本は…。どうせ大したこと書いてないんだろう、と思いつつ好奇心が抑えられずKindleで購入。 期待は大きく裏切られた。めちゃくちゃ面白かった。 いかにイエスとブッダ

          "完全教祖マニュアル"感想・解説 -全現代人必読の書

          "アーモンド"感想・考察 -つまらなかった

          表紙のインパクトと、大きく"本屋大賞第1位"と書かれた帯にひかれ、「"感情"がわからない少年」に興味を持って手に取った本。 アーモンドの色や形に寄せていると思わせる、無表情な顔のインパクトが強烈で、ほとんどジャケ買いだったと思う。 感情とは何か"感情"というものに興味があった。 感情は、何がきっかけで、どこからやってくるのか。今の科学でも詳しく解明されていない。 感情は自然発生的な側面もあるが、感情が発生する前に"認識"を挟まなくてはならないので、文化的背景も絡んでく

          "アーモンド"感想・考察 -つまらなかった

          "老人と海"感想・考察 -男のロマンより大切なもの

          わりと新しい本ばかり読んでいたので、古典文学が読みたくなった。 しかし学生時代、見栄を張ってカラマーゾフの兄弟を上中下巻揃えてみたものの、上巻で挫折した記憶が「分厚いやつはダメだ!」と頭の中で警告した。 そこで手に取った本が"老人と海"だった。 決して薄いからってだけで選んだわけではなく、尊敬しているかっこいい先輩のお気に入りの一冊だったからだ。 この本を読めば、その先輩のかっこよさの何かが掴めるかもしれない…そんな思いで読み始めた。 読んでいる最中は、まるで"キン

          "老人と海"感想・考察 -男のロマンより大切なもの

          "一人称単数"感想・考察 -リアルと夢と永遠と今と幻想

          村上春樹は稀有な作家だ。 冒頭の一文を読んだだけで、おや?これはもしや…と思わせ、一段落読んで確信する。村上春樹の小説だ、と。 "風の歌を聴け"と"ノルウェイの森"しか読んだことがない自分がそう思うのだから、愛読者なんかは冒頭のページを開いただけで確信するかもしれない。 今日読んだ村上春樹の六年ぶりの短編集 "一人称単数" も、一話目の冒頭から妙な安心感があり、これから始まる村上春樹ワールドに胸を躍らせた。 先日読んだ"マチネの終わりに"とは異なり、村上春樹の小説はオ

          "一人称単数"感想・考察 -リアルと夢と永遠と今と幻想

          "マチネの終わりに"感想・考察 -大人の恋愛とは何か-

          "試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。"を読んでから、"大人の恋愛"というものに興味が湧いた。 齢27にして"大人の”という形容が持つ意味をイマイチ掴みかねている自分にとって、ぴったりなテーマを持つ小説を見つけた。 平野啓一郎の"マチネの終わりに"である。 天才クラシックギタリスト・蒔野聡史と、国際ジャーナリスト・小峰洋子。四十代という"人生の暗い森"を前に出会った二人の切なすぎる恋の行方を軸に、芸術と生活、父と娘、グローバリズム、生と死などのテーマが重層的に描かれ

          "マチネの終わりに"感想・考察 -大人の恋愛とは何か-

          "読書という荒野" 感想 - 読書は人間力を高めるか

          月曜から読書を始めて今日で五日目。 仕事が暇になったからとはいえ、こんなに立て続けに本を読んだことはない。まして読書感想文なんてずっと嫌いだったものを好き好んで書いているのだから、人生何が起こるかわからない。 たぶん、今月いっぱい平日は本を読み続けると思うので、"読書"と言う行為についてもう少し深掘りしてみようという気持ちになった。 そこで今日手に取った本はこちら。 いわゆる、ジャケ買いだった。 幻冬社の創業者である見城さんの本は、学生時代に1度読んだことがあって、

          "読書という荒野" 感想 - 読書は人間力を高めるか

          "ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー"感想 -誰かの靴を履いてみること

          ここ三日間は少しだけ昔の本を読んでいたので、新しくて今流行っている本が読みたい!と思った。 そしたらなんと!Amazonでレビュー数1365の本があるではないか!めちゃくちゃに流行っている。時代がこの本を求めている…。 ということで本日手に取った本はこちら "ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー"は、イギリスに住む著者のブレイディみかこさんとアイルランド人の夫の息子が、"元底辺中学校"でクラスメイトとてんやわんやするノンフィクション。 タイトルの由来は、その息子

          "ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー"感想 -誰かの靴を履いてみること