マガジン一覧

1 本

"2分の1の魔法"感想・考察 -反対を愛すること

ディズニー映画が大好きだ。 アクションとユーモアに溢れていて観てて飽きるヒマが無いし、様々な形の愛が語られていて絶対に泣ける。そして、「夢を叶えること」「ありのままの自分を愛すること」など、これぞディズニー!なメッセージが詰まっている。 「アナと雪の女王」を観てからどハマりして、「ズートピア」「モアナ」「リメンバーミー」「シュガーラッシュオンライン」「アナ雪2」、どれも最高に面白かった。特にディズニー&ピクサーは最近のお気に入りだ。 今回の「2分の1の魔法」もディズニー

25
もっとみる
2 本

アニメ"カイバ"を観て体と記憶、魂の関係を考えてみた

カイバというアニメを観た。 2008年にWOWOWで放送されたアニメで、監督は「夜明け告げるルーのうた」や「夜は短し歩けよ乙女」の湯浅政明。 学生時代に、湯浅政明監督の「マインド・ゲーム」というアニメ映画を観て、表現が自由すぎる!しかも深い!面白い!と衝撃を受けた。カイバというアニメが存在することを知って嬉しかった。 カイバを知ったきっかけはillustrationという雑誌を読んで、一乗ひかるさんというイラストレーターの方がカイバについて語っていたからだ。ちなみにカイ

25

アニメ"カイバ"感想-男の下心は愛になり得るか-

前の記事でカイバの感想を書こうとしたら脱線しまくったので後半として書いていく。 全体を通しての感想アニメ全体を通しての感想は、第1話と第2話で世界観とか設定とかに物凄くワクワクして、第3話から第5話で家族愛とか記憶にまつわる物語にめちゃめちゃ感動して、第7話でのバニラが切なくて、後半一体どんな展開を迎えるんだ!?!? と、高まっていた興奮は徐々に冷めていき、最後は惰性で見てしまいました…。 多分、全12話で全てを丁寧に解説するには広大すぎる設定で、描ききれなかった部分が

20
もっとみる
16 本

"かがみの孤城" 感想—カガミを割れ!

※ネタバレ有ります この人は一体何を考えて生きてるんだろう。 これまで出会った中でそう思わせる人が何人かいる。その人の趣味や聴く音楽、好きな映画や本を聞き出して、わかってやろうという気持ちになる。 いつもにやにや、飄々としていたある先輩の好きな作家は辻村深月だった。 辻村深月作品の中でも特に推されていたのが「かがみの孤城」だ。 ということで久しぶりに文庫じゃなくて単行本を買った。 感想 一言で言うと、痛かった。 主人公"こころ"の中学生ならではの繊細な感性は、他

5

"13歳からのアート思考"-まとめ・感想-

※最初からネタバレあります 中学生の頃、美術が嫌いだった。 授業は真面目に受けていたので通知表は4をもらうことが多かったが、中学3年生の3学期、「自由に作品を描いて下さい」という課題に困った自分は、教科書に載っていた適当な作品を丸パクリし、その上にでっかく"No Idea"と書いた。 さすがに評価は3だった。 昔から反抗的な性格だったんだなと思う。 そんな美術への苦手意識からか、目立つ黄色い表紙でいくつかの書店で推されている本書は、以前から気になっていた。 "13

4

"だんな様はひろゆき"を読んで不思議な自己肯定感が湧いてきた話

この漫画に出会ったのはこのツイートが流れてきたのがきっかけだった。 謝らないことで有名らしいひろゆきが秒で謝っている。 これがどれほど凄いことなのかはよくわからなかったが、このツイートに対するリプライでこの漫画を発見した。 ひろゆきのことは、2ch作った人、超理論派正論マン、くらいなイメージしかなかったのだが、漫画に登場するひろゆきが思いのほか人間味に溢れていて好きになってしまったのでnoteを書くことにした。 "だんな様はひろゆきは"奥さんの植木由佳さんが作っている

17

"舟を編む"感想・考察 -言葉が現実を紡ぎ出す

たくさんの言葉を、可能なかぎり正確に集めることは、歪みの少ない鏡を手に入れることだ。歪みが少なければ少ないほど、そこに心を映して相手に差し出したとき、気持ちや考えが深くはっきりと伝わる。一緒に鏡を覗きこんで、笑ったり泣いたり怒ったりできる。 -舟を編む p233より引用- なんと今日から約1ヶ月、日中自由にデスクワークできる環境が与えられ、本を読んだりパソコンをいじることができるようになった。 毎日本を読めば20冊ほど読破できる…と思い、初日は三浦しをんさんの「舟を編む」

6
もっとみる

【考察で】"観る麻薬"ミッドナイトゴスペル大解剖【キメる】

"観る麻薬"ミッドナイトゴスペルについての考察を書きました。 キマらなかった人はより簡単に、ちょっとキマった人はより深くキマるような記事にしたつもりです。是非、極上のトリップ体験を味わってください。テーマは、薬物、健康、瞑想、死、愛、自我、魔術、カルマ、許し、孤独、仏教、仮想現実、夢、輪廻転生、解脱、悟り、葬儀、キリスト教、タロット、母性愛などです。

8 本

ミッドナイトゴスペル第8話

第8話は考察しません。 ゲストはクランシーの中の人である ダンカントラッセルの実の母の デニーン・フェンディグです。 心理学者で、このポッドキャストを収録した 約3週間後に亡くなったといいます。 彼女の言葉を胸にとどめ この素晴らしい世界の酸いも甘いも 併せ飲む覚悟がキマりました。 第1話から第7話の考察をしてる間は だんだん精神状態が社会不適合に寄ってきた気がするけど 8話を見直して一気に浄化されました。 母の力は偉大でした。 実の母の死を前に腹を割って話すなんてこ

18

ミッドナイトゴスペル第7話考察〜瞑想よりおもしろいこと

前回第6話の考察記事で 6と7はつまらん好きじゃない と言ったのだが 第6話と第7話はセットになっていて それぞれ第8話に向かう意味を持つことが分かった。 その辺りも含めて考察していこうと思う。 ゲストはケイトリン・ドーティ。 職業は葬儀屋で 故人や遺族の希望に沿った葬儀を行う会社 アンダーテイキングLAを設立した。 第7話は死と向き合うことで逆説的に 死を象徴する悟り的な価値観のアンチテーゼになっている。 だから悟ったクランシー回とセットなのだ。 倫理と経済、死と生

21

ミッドナイトゴスペル第6話考察〜心のケツに大人のオモチャをつっこめ

いきなりぶっちゃけると この回はあんまりおもしろくない。 第1話〜第5話までのように 頭の中の抽象概念がぐるぐる回る トリップ体験は第6話ではできない。 個人的に第7話もあんまり好きじゃないんだけど 感動的な最終話に向かうまでの 閑話休題というか、助走的な感覚だ。 今回のゲストはデイビッド・ニックターン 作曲家でサウンドトラックメイカー 仏教指導者でも瞑想家でもある。 ググるとデイビッド監修の瞑想センターが日本にあり トップの指導者として活躍しているそうだ。 第6話

13

ミッドナイトゴスペル第5話考察〜この世はバーチャルって言っときゃいいと思ってんだろ

第5話は個人的に好きな回だ。 アニメーションの表現が芸術的だし ストーリーの筋立てがわかりやすい。 クランシーはいつもに増して冴えてるし この回の主人公ボブにも愛着が湧く。 舞台はアバターの魂の刑務所。 実存的恐怖に耐えられなくなった 惑星シミュレータのアバター達は 舌を切られて刑務所に収容されている。 第3話の金魚鉢頭のオヤジや 第4話のトゥルーディとジャムロールも収容されている。 ここでいう実存的恐怖とは 存在の根源的な恐怖感のことであり それを孤独と呼んだり虚無感

49
もっとみる