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読書記録

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記事一覧

"かがみの孤城" 感想—カガミを割れ!

※ネタバレ有ります この人は一体何を考えて生きてるんだろう。 これまで出会った中でそう思…

hano
3年前
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"13歳からのアート思考"-まとめ・感想-

※最初からネタバレあります 中学生の頃、美術が嫌いだった。 授業は真面目に受けていたので…

hano
3年前
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"だんな様はひろゆき"を読んで不思議な自己肯定感が湧いてきた話

この漫画に出会ったのはこのツイートが流れてきたのがきっかけだった。 謝らないことで有名ら…

hano
3年前
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"舟を編む"感想・考察 -言葉が現実を紡ぎ出す

たくさんの言葉を、可能なかぎり正確に集めることは、歪みの少ない鏡を手に入れることだ。歪み…

hano
3年前
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"対岸の彼女"感想・考察 -なぜ人との繋がりは尊いか

男にとって女は謎だらけだ。 繊細なパワーバランスのもと目まぐるしく変わる女性特有の人間関…

hano
3年前
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"試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。" 感想 -服装はその人を表す

女性のことを知りたいと思って昨日読んだ"対岸の彼女"が思いのほか人間関係の闇の部分に触れて…

hano
3年前
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"ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー"感想 -誰かの靴を履いてみること

ここ三日間は少しだけ昔の本を読んでいたので、新しくて今流行っている本が読みたい!と思った。 そしたらなんと!Amazonでレビュー数1365の本があるではないか!めちゃくちゃに流行っている。時代がこの本を求めている…。 ということで本日手に取った本はこちら "ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー"は、イギリスに住む著者のブレイディみかこさんとアイルランド人の夫の息子が、"元底辺中学校"でクラスメイトとてんやわんやするノンフィクション。 タイトルの由来は、その息子

"読書という荒野" 感想 - 読書は人間力を高めるか

月曜から読書を始めて今日で五日目。 仕事が暇になったからとはいえ、こんなに立て続けに本を…

hano
3年前
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"マチネの終わりに"感想・考察 -大人の恋愛とは何か-

"試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。"を読んでから、"大人の恋愛"というものに興味が湧…

hano
3年前
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"一人称単数"感想・考察 -リアルと夢と永遠と今と幻想

村上春樹は稀有な作家だ。 冒頭の一文を読んだだけで、おや?これはもしや…と思わせ、一段落…

hano
3年前
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"老人と海"感想・考察 -男のロマンより大切なもの

わりと新しい本ばかり読んでいたので、古典文学が読みたくなった。 しかし学生時代、見栄を張…

hano
3年前
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"アーモンド"感想・考察 -つまらなかった

表紙のインパクトと、大きく"本屋大賞第1位"と書かれた帯にひかれ、「"感情"がわからない少年…

hano
3年前
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"完全教祖マニュアル"感想・解説 -全現代人必読の書

ジョージ・オーウェルの"一九八四年"を読んでいた。 第一部を読み終えたところで、《思考警察…

hano
3年前
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"1984年" 感想・考察 -ウィンストンの病理

とんでもない本を読んだ。 "1984年"は「英語で書かれた20世紀の小説ベスト100」、「史上最高の文学100」に選出されたディストピア小説である。 世界観、ストーリー、登場人物のどれも魅力的で、本の世界に引き込まれたし、「二重思考」「ニュースピーク」「二分間憎悪」「愛情省、真理省、平和省、豊富省」などの発想には感動すら覚えた。 というのも、ウィンストンと自分を重ねざるを得なかったからであり、多分、著者のジョージオーウェルとも思想的に何かしら共通する部分があったからでは