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なぜ今、マインドフルネスをライフスタイルにとりいれることが必要なのか?

スマホやパソコンでSNSのタイムラインを眺めている時など、情報の刺激が多過ぎることに毎日疲れていませんか?

令和の時代のこれからの健康と幸福のために、マインドフルネス瞑想をライフスタイルにとりいれてみることはオススメです。


今回のnoteでは、なぜ今、マインドフルネスをライフスタイルにとりいれることが必要なのか、ということについて述べていきたいと思います。

マインドフルネス瞑想とは、「ポジティブ/ネガティブ」「良い/悪い」など、一切の判断を介さずに「今、この瞬間」に注意を向ける事であり、対象に没頭することなく、常に心の流れを観察し、そのつど気づきを入れるようにすることです。

このように気づきを深めていくことで、結果的にストレスが緩和されたり、集中力が持続するようになったりするなど、からだやこころの健康に対する様々な効果も期待出来るようになります。

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もちろん、最初から心身の健康に対する効果を過度に期待するのは禁物ですが、このマインドフルネス瞑想習慣を、呼吸を中心にして日頃から実践することは、日々の生活をよりすこやかに過ごすための心の訓練になることは確かです。

また、この記事を書いた目的は、スマホを手放して1日中マインドフルネス瞑想をし続けることを推奨したいからではなく、マインドフルネスの技法を、ツールやスキルとして少しでも知っておき、毎日数分といった短い時間でも構わないので、習慣としてライフスタイルにとりいれることが、情報社会を生きるうえで役立つと考えたからです。

【マインドフルネスとは?】

過去や未来にとらわれず、「今この瞬間」に生きること

感覚にとらわれることなく、感じているものごとに「気づく」こと

感じていることや失敗したことによって自分を判断するのではなく、「ありのまま」の自分を確認すること

あらゆるものに対して幸福を感じられるようにする手段

(『図解 マインドフルネス』(ケン・ヴェルニ 著 中野信子 監訳 医道の日本社 p10)


私たちのなかにある価値判断や思い込み

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私たちは誰もが、これまでの習慣から、ひとつの物事に対して一方的な判断や思い込みをしてしまいがちです。

あるひとつの見方に囚われてしまうことは、「認知の歪み」や「主観的バイアス」と呼ばれていますが、自分の考え方に固執してしまうと、一つの物事に対して、偏った見方しか出来なくなり、「人を呪わば穴二つ」といったことわざが示すように、最後は自分を自分で傷つけたり、ダメージを与えたりするという結果に陥ってしまうことは、少なくありません。


そのため、マインドフルネス瞑想を始めてみる意義とは、視覚や聴覚、味覚などの感覚や、イライラやモヤモヤなど、これまでの経験を元にわきあがってくる情動に対して、いつものように反応せず、なるべくニュートラル(中立)でいられるよう、心のトレーニング・練習をしていこう、ということなのだと、わたし自身は考えるのです。


マインドフルネスでいつもの習慣・サイクルから脱け出してみる。

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また、現代社会は、「もっと欲しい」「わかっちゃいるけどやめられない」と、依存症的に同じことを繰り返してしまうヒトの脳の習性や報酬系の仕組みを利用して、思わずはまってしまうゲームや美味しい食べものなど、利益を求める企業が様々な商品やサービスを生み出しています。

そのため、ストレスを感じる度に、つい魅力的な商品を高額な値段で購入したり、SNSで情報発信したりしたあとには、たくさんの「いいね!」を求めたりするようになってしまうのは、進化心理学の考察を鑑みても、当然のことなのかもしれません。

ですが、そのような商品やサービスを消費し続けても、心が本当の意味で満たされるか分かりませんし、資本主義における欲望が欲望を生みだすサイクルには、多くの方が感じていることかもしれませんが、きりがありません。


しかし、以前noteでご紹介した『あなたの脳は変えられる 「やめられない! 」の神経ループから抜け出す方法』(ジャドソン・ブルワー 著)の監訳をしている久賀谷亮氏は、本書の冒頭にある「解説 やめられない脳をどうにかする」のなかで、

「瞑想を継続すれば、脳の仕組みから生まれるやっかいな渇望を、外敵報酬とは異なる仕方で、いわば〝内側から〟満たせるようになります」

「そんな脳が手に入れば、スマホに多くの時間を奪われたり、独善的な振る舞いをして恋人を失ったり、暴飲暴食や禁煙失敗を繰り返したり、感情的になって怒鳴ってしまったり、いつまでも思考をループさせたりすることもなくなります。」

と述べているように、マインドフルネス瞑想の実践を継続すれば、同じ思考パターンや当たり前になっている生活サイクルから脱け出せるかもしれないのです。


 マインドフルネスを学べば、気づきと気遣いを深める生き方を身につけることができる。ドーパミンの分泌を求めて機械的にレバーを押し続けるよりも、あらゆる行動に注意を向けつつ、関わるものすべてを意識的に選択する生き方である。そのとき私たちは、浅い興奮に満たされるだけの人生ではなく、より幸せで健康的な人生を見出すだろう。

(ジャドソン・ブルワー『あなたの脳は変えられる』 岩坂 彰 訳 p325)


大切なのは地道にマインドフルネス瞑想を実践し続けようとする意志。

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とはいいつつも、マインドフルネス瞑想を毎日の習慣にするのは、簡単ではありません。

なぜなら、なにかと一方的な判断や思い込みをしてしまいがちな場合ほど、固定観念やいつもの思考パターンにとらわれ、これまでの習慣を変えてみるというのが難しいからです。

また、喫茶店で飲みものを注文する際など、何でも自由意志によって選択しているように感じられますが、自動操縦のごとく気づかないまま、特定の刺激に対して、同じように反応し、いつもと変わらない行動をとってしまっているケースは、1日のなかで数多くあります。


したがって大事なのは、世の中の流行りによってマインドフルネス瞑想を試してみて、何の効果もない、得られないと思い込んで、すぐにマインドフルネス瞑想を習慣化することをあきらめてしまうことではありません。

実際にマインドフルネス瞑想を始めても劇的な効果を感じられる場合は少なく、むしろ退屈さを感じることのほうが、多いかもしれません。


ですが、だからといって、マインドフルネス瞑想自体に、たいした効果を得られなかったなど、個人的な判断を下すと、やはり、これまでの生活習慣や思考パターンに戻ってしまいます。

大切なのは、最初は数分程度で構わないので、心のトレーニングとして地道にマインドフルネス瞑想を実践し続けることなのであり、そのことで自分のいつもの行動パターンを変えていくことなのです。

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以上ここまで、なぜ今、マインドフルネスをライフスタイルにとりいれることが必要なのか、ということについて述べてきました。

近頃、家族や友人といった人間関係や、テレビ、SNSなどが発信する情報に対して、心が何となくイライラしたりモヤモヤしたりすることが多いという方や、ストレスを感じる度に本当は必要がないのに買い物をしてしまったり、食べ過ぎたりしてしまう方は、令和の時代のこれからの健康と幸福のために、マインドフルネスを生活習慣にしてみてはいかがでしょうか?


マインドフルネス瞑想のよい点は、自分の感覚に無批判に反射的に従うのではなく、感覚を注意深く明晰に経験することで、喜びなり楽しみなり愛なり、自分が従いたい感覚を選べることだ。感覚とのこのような選択的なかかわり方、つまり感覚のいいなりにならないかかわり方には、私たちがものや人に見いだす本性を形づくっている感覚とのかかわり方も原理上は含まれる。

(『なぜ今、仏教なのか 瞑想・マインドフルネス・悟りの科学』 ロバート・ライト 著 熊谷 淳子 訳 早川書房 p235)
 マインドフルネスに興味を持ち、まずは挑戦してみようかなとお思いのの方にも、いや、毎日の時間を取るのはちょっと……とお思いの方にも、ぜひお勧めしたいことがある。生活の中に「マインドフル」な時間を、少しずつ作っていくことだ。

(NHKスペシャル取材班『キラーストレス 心と体をどう守るか』p191)


長くなりましたが、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。


『マインドフルネス習慣で「今・ここ」を選ぶ生き方 気づきの瞑想で情報社会のセルフケア』 塩川水秋 著

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