見出し画像

【脳内TRiP〜イスラエル編〜】世界でそれぞれの花金NiGHT!

その昔、バックパッカーで世界をぐるぐる巡る中インドにいた私は、「金曜日」をとても気にしていた。

あ、金曜日がやってくる、、今週の金曜日を逃したら来週の金曜日までチャンスがない、、って。

インドで”ねこぢる”読みながらうかうか長居してる場合じゃねーぞ、つって。金曜日はもうそこだぜ、つって。

画像1

なので、来たるべく金曜日のために、インド滞在の後半で行く予定にしていた最大の目的地、”バラナシのガンジス川”をすっ飛ばしましたよねワタクシ。

インドの列車なんて、何日間かかってデリー(今ここ)からバラナシまで辿り着けるかわからないし。どうせいつかまたインド来るし、と思ってすっ飛ばしました。

インドからヨルダンへ行き、ヨルダンでの滞在も予定よりだいぶすっ飛ばしました。

インディ・ジョーンズの舞台でもあるペトラ遺跡もスルーする勢いで。(ペトラ遺跡はやはり行っておけばよかったと今更だいぶ後悔している)

金曜日、、。

そう。私は「金曜日」に、あの国のあの場所にいなければならなかった。

画像2

あの国!あの場所!

ユダヤ教・キリスト教・イスラム教という3つの宗教が混在する国イスラエル!!そしてその3つの宗教の聖地が集まるエルサレムに!!!

3つの宗教の中でも、イスラエルで最も信仰者数が多いユダヤ教。

ユダヤ教には”シャバット”という安息日があり、金曜の日没から土曜の日没までは労働をしてはいけないことになっています。
ユダヤ人もしっかり花金だゼ!(違うか)

そんなユダヤ人が、聖地「嘆きの壁」に一同に会して祈りを捧げる日、それが何を隠そうこの安息日とされる”金曜日”なのです。

画像3
画像4
画像5

嘆きの壁には、ユダヤ人の中でも、黒い服に黒い帽子をかぶる「超正統派」と呼ばれる人たちが特に多く集まります。

長い髭、生まれてから一度たりとも切ることのないモミアゲがトレードマーク。

外見的な特徴以外にも、兵役義務の免除、仕事も納税もせずに国からの生活補助金ゲット、など、すべてはひたすら聖書を学び、ひたすら祈るために作られた特別ルールもあります。

画像6

彼らは聖書を読み、信仰を極めることが仕事なのです。

映画の中などで時々見かけるカッパのお皿みたいなものは”キッパ”という帽子で、頭上にいる神への謙遜の意思を表しているんだそう。

ユダヤ教徒の子供は、ユダヤ教徒としての生活を子供の頃から教え込まれます。

画像7
画像8

それほどの信仰心を持つユダヤ人たちが、一同に会する花金ナイトの嘆きの壁は、それはもう圧巻でございます。

皆、顔を壁に擦り付けながら祈る。

みんな真剣に自分の最大限を神に捧げて祈っているのですから、宗教にほとんど関心のない私たち日本人にとっては、もうなんていうか信じがたいような光景です。

年1とかじゃないんですよ。毎週だよ、毎週!!

画像9
画像10
画像11

お願い事があるときだけチョチョイと神様に祈っては、その願い叶わず、”チッ、神のヤツめ!”なんて心の中で舌打ちしているような、私みたいな人間の願いは叶うわきゃないない。

画像12

ちなみに安息日には、基本的に一切働いてはいけない日なので、公共の電車やバスもストップし、レストランやお店も閉められ、国境も閉鎖(どんだけやねん!)されます。

毎週金曜日、おそらく永遠に続くこの祈りの壁NiGHTを、皆さんにもいつかその目で見てほしい。いろいろなイメージがありますが、イスラエルが本当はどういう国なのか、行ってみないと絶対に分からない。

そして私は毎週金曜日、皆さんがどこかへふわりと脳内TRiPできるような、楽しい記事を書くことができたらいいなと思っています!

では日本の皆さん、世界の皆さん、飲みに行くも祈りを捧げるも、それぞれの素敵な花金をお過ごしくださいませ〜♩

【追記】
コロナの影響で、現在の嘆きの壁はこのような↓状態になっています。(画像はネットから拝借)

画像13

私が当時撮った写真と比較したら、その変化が凄まじい。
前述で、『おそらく永遠に続くこの祈りの壁NiGHT』と記していましたが、まさかその「永遠」に、閉ざされる日が来るなんて。

歴史や宗教の力を持ってさえも立ち向かうことができないほどの威力に、ユダヤ人の方たちはどんな想いを持って毎週金曜日を迎えているのでしょう。。
https://jp.sputniknews.com/covid-19/202004027322350/

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?