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円安に負けるな!スペインで試してほしい、お財布に優しいMenú del día(メヌー・デル・デイア)とは

こんにちは、しえです!いつもご覧いただきありがとうございます!

5月、6月はスペイン旅行に最適な季節。真夏になると暑すぎて観光どころではなくなるし、スペイン国内で長期休暇に入る人が多いのでホテルの価格が高騰します。その前の5月、6月が一年の中で一番チャンス。

しかしせっかくのいい季節、日本人の私達を襲う前代未聞の円安。先日も会社の中で「海外には行きたいけど、円安がねぇ」と話しているのを耳にしました。

確かに円は安い。しかし、スペインは工夫次第で旅行費用を抑えることができる国です。ヨーロッパの他国に比べると食べ物が安い!

バルでちょいちょいっとつまむこともできるし、私達にはしっかりとしたスペイン料理を比較的安価で堪能できるMenú del día(メヌー・デル・ディア/本日のメニュー)という強い味方が付いています。

今回は円安の今、スペインを旅行するなら無視できないMenú del díaについてご紹介します!

お金がかかろうが、スペインに行きたい

20ユーロが3000円超えという恐怖

止まらない円安。今朝もユーロ円を見て「なんやねんこれ!!」と声を上げてしまいました。1ユーロが現在169.5円。ほぼ170円!???こんなことある?なにこれ。1ユーロ120円前後だった頃が懐かしい。

この円安を見て、海外に行くのはもう少し待とうという理性的な方も多いでしょう。気持ちは分かります。

でも私はスペインオタクなので、「これから円高になる保証は?」とか「あの選手が引退するかもしれない。見られるのは最後になるかも」とか「ストレスが限界に達している」とかさまざまな理由(言い訳?)を見つけて常にスペインへ向かうチャンスを狙っています。

私にとってスペインとは、目の前のお金を使い切ってでも行きたい場所。出かける際に一番問題になるのはお金ではなく時間です。お金はひねり出す。

食費を抑えながらスペインを楽しむために

食べてみたいもの、いっぱいあるよね

お金はひねり出す!と言っておきながら何なのですが、やはり費用の問題は気になりますよね。

航空券や宿泊費は安いものを探しても限界がある。スペイン国内の移動費も仕方ない。お土産もやっぱり欲しいし、観光もしたい。節約しようにもできない出費が重なります。では食費は?

本場のガスパチョとかね

食料自給率の高いスペインでは、外食は比較的安価です。スーパーに行ってみると、食材もその他ヨーロッパの国々と比べるとかなり安い。

それでもすべての食事をスーパーで終わらせてしまっては物足りないですよね。なんと言ってもスペインは美食の国。バルにも行きたいしレストランにも入りたい!

金額をなるべく抑えながら、スペインの食を楽しむのなら絶対に欠かせないのがバルやレストラン、タベルナなどで提供される「Menú del día」です。メヌー・デル・ディアとは、日本で言うランチセットのようなもの。

このスペインのランチがとっても経済的で量も抜群に多い。しかもスペイン料理が提供されることが多いので、旅行にはもってこいなんです。

Menú del díaを味方に付けろ!

テラスでの食事はスペインの楽しみ

スペインではお昼ごはんが一番重い食事なので、メヌー・デル・ディアもボリュームたっぷり。

コース形式で最初にパンと飲み物、次にPrimer plato(一番目のお皿)、Segundo plato(2番目のお皿)、最後にPostre(デザート)という流れで提供されます。

しかも飲み物にはアルコールも含まれていることがほとんどで、ちょっと高いメヌー・デル・ディアになると選択できる飲み物とは別にワインがまるごと1本ついてくることも。

15〜20ユーロが相場

メヌー・デル・ディアは15から20ユーロほどが相場で、観光地の中心から離れれば12〜13ユーロで食べられるお店も。テラス席に座るとプラス1ユーロとなる場合があるので注意してくださいね。

スペインのランチタイムである14時から16時頃まで、主に平日に提供されています。お店の前の黒板が目印。

15ユーロは現在のレートで2500円ほど。日本のランチに比べると高く思えますが、量がすごいのでメヌー・デル・ディアを食べていれば夜ご飯はいらない。特に女性はもう何も食べられない状態になると思います。

Primer platoで既にお腹いっぱい

野菜料理でもボリュームたっぷり

まず第一のお皿、Primer plato(プリメール・プラト)でどんなものが選べるのか見てみましょう。

もちろん、その日やお店によってメニューは異なりますが、スープやサラダ、野菜料理、豆料理、卵料理、お米料理、パスタ料理などが含まれることが多いですね。3〜5種類ほど用意されており、その中から好きなものを選択します。

スペインを訪れたなら絶対に食べてほしいパエジャや夏のスープであるガスパチョ、スペイン産チーズが入ったサラダなどがプリメール・プラトの定番です。

スペインでは、日本のランチのようにサイズの小さいサラダやスープがサーブされることはありません。大きな一皿分、プリメール・プラトとパンだけで十分お腹が満たされる量が提供されます。

Segundo platoは食べきれるか不安

絶対に付いてるポテト

第二のお皿、Segundo plato(セグンド・プラト)ではメインとなるお肉料理やお魚料理をチョイス。地方の郷土料理が選択肢の中に含まれることもよくあります。

スペインはお肉もお魚もとてもおいしい国なので、どちらを食べてもハズレがありません。先日紹介した「鶏肉のチリンドロン」などの郷土料理や大きなステーキ、魚介類の煮込み料理などがセグンド・プラトとして提供されます。

もちろん、こちらもしっかり一人分。一皿で十分な量がいただけます。

Postreも種類豊富

デザートのPostre(ポストレ)も種類豊富です。ティラミス、チーズケーキ、アイス、ナティージャスなどが定番です。ナティージャスはこちら!

さんざん食べた後だというのに、ミニサイズのかわいらしいケーキではなく大きなデザートが一般的。

最近ではこのポストレをコーヒーに変更できるお店が増えており、甘いものはいらなーいと言う方もメヌー・デル・ディアを楽しめるようになっています。よく食べるスペイン人たちも、さすがに量の多さに気付いたのかもしれん。

バゲットとは違うスペインのパン

パンの種類もいろいろある

スペインの主食はパン。もちろん料金に含まれます。

スペインのパン、とってもおいしいんです。Barra de panと呼ばれる一般的な種類のパンで、フランスのバゲットよりも太く形作られるのが特徴。表面はパリパリしているもののバゲットほど固くはなく、中はふんわり。

私は長年この種類のパンを日本で探し求めていますが、出会ったことがありません。日本のバゲットは固めのフランス型が多い。誰かスペインのパン作ってくれへんかな、絶対買いに行くのに!

おいしすぎて止まらないスペインのパンですが、食べすぎるとメインのお料理が入らなくなってしまうので調節が必要。お料理と一緒に少しずついただいてくださいね。

飲み物はお酒も選べる

お酒が激安のスペイン

食事と一緒にいただく飲み物もセットです。お水、炭酸水、アイスティー、さらにワインやビールなどのアルコール類も選べますので、お昼から飲んじゃってください。プラス2ユーロほどでサングリアやレモンビールを選択できるお店もあります。

私が出会ったメヌー・デル・ディア

以上がメヌー・デル・ディアの形式です。では続いてどんなものがどのような量で提供されるのか、実際の写真でご覧ください。価格は当時のものなのでご注意を!

Leónのレストランの場合

コロナ前、まだ日本円が今より大幅に高かった時代にLeón(レオン)県のホテルで食べたメヌー・デル・ディア。郊外の三ツ星ホテルで提供されたメヌー・デル・ディアは12.5ユーロ、当時は1ユーロ130円代だったので約1630円ほどでした。

男性のこぶしくらいあるパン

プリメール・プラトは野菜の煮込み料理「Menestra de verduras」

おおきなモロッコいんげんがおいしい!

素朴な見た目の煮込み料理ですが、隠し味にスペインの生ハムjamón serrano(ハモン・セラーノ)が使われており旨味たっぷりの一皿です。ほどよい塩味でパンがすすむ!

セグンド・プラトは定番の牛肉のステーキ!「filete de ternera」

見てこの量

予想以上に大きなお肉が出てきました。スペインの牛肉は赤身で、日本のようにジューシーな脂がのっているお肉ではありません。そのため、意外にもさっぱりいけてしまいます。既に野菜でお腹が一杯ですが、ぺろり。

スペインでも牛ステーキは定番ですが、日本のようなステーキソースはありません。塩とコショウでお肉そのものの味を楽しむのがスペイン流です。

ポストレには自家製プリンが登場

固めの自家製プリン

デザートはレモンシャーベットか自家製プリン、ということでお腹がいっぱいにも関わらず自家製プリンを選択。カラメルたっぷりの固めのプリンをいただきました。プッチンプリンの大きいサイズくらいはありましたね。

予想通り、この後は何も食べられず夜ご飯はパス。朝ごはんは近くのバルでコーヒーとタパス1品だったので約4ユーロ(当時約500円)ほど、1日の食費合計2100円です。

San Sebastiánの路地裏のお店の場合

このパンがおいしいのよ!!

続いてスペインの中ではかなり物価が高いと言われるサン・セバスチャンのメヌー・デル・ディア。しかもこの時はもう円安状態でしたので、1ユーロは150円台です。

バルが立ち並ぶ旧市街の方ではなく住宅街の真ん中にあるお店を選びましたが、これが大当たり!地元価格で値段は控えめ、料理はおいしい、雰囲気良し!最高です。このお店のメヌー・デル・ディアは店内が12ユーロ(約1800円)、テラス席が13ユーロ(約1950円)でした。

プリメール・プラトはカルボナーラ!

カルボナーラはスペイン語でもcarbonaraです

パンがある、と分かっていながらパスタを選択してしまいました。パスタの口だったから仕方ない。チーズ味の濃い、おいしいカルボナーラでした。

友人のプリメール・プラトはきのこたっぷりのスクランブルエッグ!

きのこたっぷり!Revuelto de setas」

きのこたっぷり!北部はきのこの産地

このようにきのこや野菜のたっぷり入ったスクランブルエッグは、プリメール・プラトによく登場します。この卵をパンにのせて食べたら最高においしい。

セグンド・プラトは鶏肉のオーブン焼き「Pollo al asado」

鶏肉が半身まるまる

私のセグンド・プラトは鶏肉のオーブン焼き!こちらもスペインの定番料理です。パリパリに焼かれた鶏肉には、ポテトとアリオリソース(にんにくマヨネーズ)が添えられていました。完全に食べ過ぎですが、スペインにいる間はお腹いっぱい食べることを自分に許します。

豚肉と野菜のソテー「salteado de verduras con carne」

しっかり和風っぽい味付け

友人は豚肉のソテーをチョイス。「Salsa wok」というお醤油、お酢、レモン、お砂糖などで作られたソースで味付けされていました。このSalsa wok、日本では見かけませんがスペインではあのキッコーマンブランドで販売されています。これ、日本でも販売してほしい!

お醤油風味なのにさっぱり味で、お肉のソテーにぴったりです。醤油とお酢を混ぜてもこの味にならない・・ポン酢系かな。

15時頃にお昼を食べたため、夜ご飯はやはりパス。このお店はポストレをコーヒーに変更できたので助かりました。大満足です。サン・セバスチャンの路地裏、お店はこちらですのでお出かけの際はぜひ!

ピンチョス、タパスだけじゃない!

もちろんこちらもおいしいけどね

スペインといえばピンチョス、タパスの小皿料理が有名ですが、地元の人々はお昼はメヌー・デル・ディアです。ピンチョス、タパスは朝や夜に一皿、お昼はメヌー・デル・ディアを食べれば1日の食費は抑えられるはず!

旅行の間に節約を考えるのは野暮な気もしますが、選択肢のひとつとしてぜひ心に留めておいてくださいね。円安に負けない強い心で、スペイン旅行を楽しみましょう!

















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