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【アカデミー賞作品賞】個人的ランキング⑪ 1位~5位

みなさんこんばんは。
前回の記事はこちら↓


5位 『ラストエンペラー』(第60回/1987年)

受賞 : 作品賞、監督賞、撮影賞、脚色賞、編集賞、録音賞、衣裳デザイン賞、美術賞、作曲賞

 これはもう史上初めて劇映画で貸し切って撮影された紫禁城が主役と言っても過言ではないと思います!紫禁城の美術や豪華な衣装や装身具、膨大なエキストラはもはや今ではできないだろう規模感です。最後のハリウッド超大作映画の輝き!観ているだけでうっとりしてしまいます。
 溥儀の数奇な人生を丁寧に、というよりは時代を前後させながら語っていくのですが、キーとなるセリフや同じ動作で繋ぐなど脚本演出がとても上手いです。
 全てのシーンが好きな名作映画です。

4位 『アマデウス』(第57回/1984年)

受賞 : 作品賞、監督賞、主演男優賞(F・マーリー・エイブラハム)、脚色賞、美術賞、衣裳デザイン賞、メイクアップ賞、音響賞
ノミネート : 主演男優賞(トム・ハルス)、撮影賞、編集賞

 サリエリはモーツァルトに嫉妬と憧れを同時に抱きます。サリエリは終始モーツァルトのことしか考えていないのです。それはモーツァルトへの愛情と同じことなのではないでしょうか。
 その証拠に終盤、帰ってきたコンスタンツェとのやりとりは完全に三角関係のようになっていて、コンスタンツェは明らかに嫉妬しています。「私を必要としているのよね?」と確認しようとまでします。
 映画の中で音楽がひっきりなしに流れ、画面とも呼応し見事なダイナミズムを生み出しています。一秒たりとも無駄な部分がない傑作です。

3位 『アラビアのロレンス』(第35回/1962年)

受賞 : 作品賞、監督賞、撮影賞、編集賞、美術賞、作曲賞、録音賞
ノミネート : 主演男優賞(ピーター・オトゥール)、助演男優賞(オマー・シャリフ)、脚色賞

 いい意味で思っていたのと全く違いました。白人酋長ものの代表的作品だと思っていましたが、それは間違いではありません。しかし、白人をヒーローとする「英雄譚」ではなく、歴史の渦に巻き込まれながらもごくごくパーソナルな内面を描くという不思議なバランスの作品でした。
 砂漠という壮大な舞台に負けない、いやそれを活かす演出が物凄いです。シーンの繋ぎ、情感たっぷりかつスリリングな演出の数々に目が離せません。左から右へ移動する人々、点から人になるスリリングなカットの反復…全てが神がかっています。
 円環構造となるラストカットも素晴らしく、全てが計算しつくされた今観ても色褪せることない歴史的傑作だと思います。

2位 『サンライズ』(第1回/1927年)

受賞 : 芸術作品賞、主演女優賞(ジャネット・ゲイナー)、撮影賞
ノミネート : 美術賞

 第1回のアカデミー賞だけは作品賞が2つあります。娯楽映画の作品賞はパラマウントの大作『つばさ』、そして芸術映画の作品賞はこの作品です。
 とても美しくエモーショナル、そしてなによりジャネット・ゲイナーの美しさに驚きました。
 非の打ち所のない素晴らしい作品です。今みても文句なしに面白く、感動しました。日の出とともに抱き合う二人が美しかったです。本当に撮影が素晴らしいのです。
 サイレント映画でここまでの芸術が作り出せるんだという驚きがある作品でした。傑作です。

1位 『シェイプ・オブ・ウォーター』(第90回/2017年)

受賞 : 作品賞、監督賞、美術賞、作曲賞
ノミネート : 主演女優賞(サリー・ホーキンス)、助演男優賞(リチャード・ジェンキンス)、助演女優賞(オクタヴィア・スペンサー)、脚本賞、録音賞、音響編集賞、撮影賞、衣装デザイン賞、編集賞

 映画沼にがっつり浸かるきっかけになった特別な作品です。この作品がなければ今こうやって映画ブログを書いてはいないでしょう。人生を変えた作品と言っても過言ではありません。
 サリー・ホーキンス演じるイライザは途中「彼を助けなければ、私たちも人間じゃない」と言います。そこで涙腺決壊しました。ありのままの自分を理解してくれる存在をありのまま愛する。そんな尊さが二人の間にはありました。
 トランスヘイト、人種差別などがはびこる現在に響く作品です。生涯のオールタイム・ベストでもある歴史的傑作です。


ということでついに1位まで書いてしまいました。ちょっと寂しいですね…
今度は主演女優賞をコンプリートしたので書いていこうかなと思っています。
読んでいただきありがとうございました!

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