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空き家活用。真庭にミニシアター誕生!(ノーザンオカヤマのオモシロ人 vol.1続き)

こんにちは、衆楽舎の広報担当Haruです。桜の季節ですねー🌸ノーザンオカヤマももうすぐ満開を迎えようとしています。
前回からスタートした連載「ノーザンオカヤマのオモシロ人」は、ノーザンオカヤマの魅力を『人』を通じてご紹介しようという企画。記念すべき初回には、真庭市久世在住の河野さんにご登場いただきました。エネルギッシュでカッコよく、とっても素敵な方でしたよね。(前回記事は⏬を要チェック!)

久世にオープンしたばかりのミニシアターとは?

河野さんに最新情報として教えていただいたミニシアター「ビクトリーシアター:VictoryTheater」もっともっと知りたいですよね。今回はそれを深掘りしていきます!ミニシアター好きの私としても興味津々〜。
ということで、なんと、河野さんが特別ゲストを呼んでくださいましたー!👏👏👏👏

特別ゲスト① 映画監督 山﨑樹一郎さん

シネフィルの方なら、あ!と思うはず。山﨑監督は、オランダで開催されているインディペンデント映画の祭典・ロッテルダム国際映画祭にて、今年のメインコンペティション部門に最新作『やまぶき』(日本・フランス合作、今秋公開)が選ばれたことで話題になりました。そう、その監督です!

山﨑監督は岡山県真庭市で農業を営みながら映画制作を行っていらっしゃいます。そして、これからご紹介するミニシアターの発起人でもあります。

<山﨑樹一郎監督プロフィール>
1978年大阪市生まれ。京都文教大学で文化人類学を学ぶ傍ら、学生映画祭の企画運営や自主映画製作を始める。2006年に岡山県真庭市の山間に移住し、農業に携わりながら映画製作を始める。初長編作品『ひかりのおと』(2011)は岡山県内51カ所で巡回上映を行う一方、東京国際映画祭やロッテルダム国際映画祭ブライト・フューチャー部門にも招待される。また、ドイツのニッポンコネクション映画祭にてニッポン・ヴィジョンズ・アワードを受賞。第2作『新しき民』(2014)はニューヨーク・ジャパンカッツ映画祭にてクロージング上映され、ニューヨーク・タイムス紙でも高く評価された。さらに、高崎映画祭新進監督グランプリを受賞。映画制作と並行して、フランスのメソッドをモデルにした映画鑑賞教育を真庭市内の学校などで実践している。

映画『やまぶき』オフィシャルサイトより

特別ゲスト② ビクトリーシアター支配人  柴田祥子さん

柴田さんは、2021年7月に真庭市蒜山にオープンしたGREENable HIRUZENの蒜山ミュージアム運営業務に求人が出ていたのを見つけて、東京から真庭市に昨年移住された方です。ふだんは真庭市の文化振興課で、主に蒜山ミュージアムの学芸員補佐をされています。東京時代は、メディア系列のカルチャーセンターで社会人向けに教養講座の企画運営をされていたそうです。

ビクトリーシアターができるまで

ミニシアタープロジェクトは、山﨑監督の思いが発端となり、河野さん、柴田さんが加わり、毎週ミーティングを重ねながら丁寧に形にしていったそうです。3人お揃いになったところで、早速いろいろ聞いてみました!

山﨑監督、支配人柴田さん、河野さん

ここからはインタビュー形式でお届けします。

Q)どのようなきっかけでミニシアターを作ろうと思いましたか?それはいつぐらいから?

[山﨑監督]3年ほど前に真庭で突然思いました。

Q)どんな人に来て欲しいと考えましたか?

[山﨑監督]とにかくこどもが映画を楽しみに来られる劇場!とはいえ商業的な娯楽ではなく、見られる機会の少ないが世界的に評価の高いものや、知性を育めるような優秀な作品を上映したい。

Q)山﨑監督と河野さん、お二人の出会いは?

[河野さん]あー!最初の出会いは忘れました!

Q)空き家をリノベしたとのことですが、どのように進めて行きましたか?

[河野さん]僕がチームに入る一年前に、山﨑監督がリノベーションを進め、ハコだけは仕上がってました。空家の前はなんだったのかは、知らないんです。
コロナの影響もあり、ミニシアターとして稼働できてないのは知ってました。カルチャーに強い柴田さんが移住してきたのですぐに巻き込んで。運営チームが結成されて、週一MTGを重ねて行きました。

Q)柴田さんは、ミニシアター構想を聞いたときにどんな気持ちになりましたか?

[柴田さん]すぐに「やろうよ!」と言った覚えがあります。昨年の夏に、コロナ禍で止まってしまっているシアタープロジェクトがあると山﨑監督から聞いて、こんな面白いことはないとわくわくしました。
監督が真庭で取り組んでいる子どもへの映画教育に対してもとてもとてもいいなと思っていたので、興味を持ちました。小さなうちから家の中でアートや文学や音楽に触れることは、とても大事なことだと思います。カッコいいとか、知的とか、意識高いとかそういうことではなくて、単に人の想像力を育むから。それはご飯を食べるのと同じくらい大切なことだと私は思っています。もちろん外で遊んだり、スポーツに打ち込むのもいいと思います。言いたいのは、アートとかって決して特別なことではないということです。

Q)進めていく上で、難しい点はありましたか?

[河野さん]運営の部分で言うと、映画をお借りするのに、助成金等を活用しないとなかなか厳しく、チームをちょっと組織だった状況に持っていくところでしょうかね。でも、ここで相談させてもらったり助言もらった事で新たなメンバーが増え、頼れるチームになって行きました。物件のオーナーの「ひさかっちゃん(通称)」もチームメンバーなので、これからも館全体をアップグレードしていく予定です。
建物では、ミニシアターという事で、音の問題や座席からの見え方に気を使いました。配線も最初はざっくり床に出しておこうかなと思ったんですが、一本綺麗に天井這わせたらスッキリだったので、結局全部這わせました。腕がダルダルでした(笑)。

Q)ビクトリーシアターと名付けたのは山﨑監督だそうですが、その理由は?

[山﨑監督]「静」ではなく「動」のイメージ。また、勝つことにこだわる劇場って、単純で、なんか一周して面白いと思いました。

Q)柴田さんは支配人ということですが、どのような役目ですか?

[柴田さん]支配人という役を担うことになりましたが、実際は7名でシアターづくりを進めています。それぞれにできる役割が違うので、支配人といえど支配的要素はないです(笑)。むしろみんなに手を引いてもらいながらなんとかやっている感じです。役目としては運営全体をまとめるのと館の入口のようなものと思っています。自分にとっては新しい挑戦です。

プレオープンを迎えて

Q)3/13のプレオープンでは『ベルヴィル・ランデブー』を上映されたそうですね!プレオープンを迎えてどんな気持ちでしたか?

[山﨑監督]まず第一歩でホッと。けして無理せず、ゆっくりです。

[河野さん]ひとまずホッとしました。と同時に、アンケートや来てくださった人からのフィードバックをいただいたので、それを元に気を張り過ぎずチームでまた楽しんでアップデートして行きたいなと。地域の方に楽しんでいただける場所に。

[柴田さん]うれしいです。当日は遠方からもたくさんの方たちが来てくださって、満席になりました。初めて出会う人たちもそうでない人たちも、みんなが楽しそうにおしゃべりしている光景に、とても心が和みました。商店街を通りゆく人たちもなんとなく足を止めてくださったりして、そういう感じがとてもうれしかったです。

プレオープンで上映されたのは、フランス映画として初めてアカデミー長編アニメーション部門にノミネートされるなど世界的に高い評価を受けたシルバン・ショメ監督の長編アニメ『ベルヴィル・ランデブー』(2002年製作)。孫思いのおばあちゃん、自転車、ジャズなどなど一癖も二癖もあるユーモアたっぷりの作品。大人も子どもも一緒に楽しめる名作です。

Q)これから、どんなシアターに育って欲しいと思いますか?

[柴田さん]気軽で楽しい場になるといいです。客層に合わせて上映曜日時間を変えるのもいいなと思います。色々な人に来てもらいたい。非日常としての映画館で、懐かしの名作を楽しむ午後、こだわりの一作をたっぷり味わう夜会、好きな映画を語り合う会、などいろいろとアイディアはあります。

Q)うわー。どの時間帯も行きたいなー。今後の予定は?

[柴田さん]5月下旬に本格オープンを目指して準備を進めています。価格は少し変わると思いますが、子ども/大人料金/前売りで考えています。詳細が決まったら、SNSなどで告知しますので、楽しみに待っていてください!

Q)では最後に。発起人の山﨑監督から読者の皆さんへ一言お願いします。

[山﨑監督]一度機会があれば覗いてみてほしいです。あと、期待しすぎずに見守っていただければ。

プレオープンにはもちろん衆楽舎ボス北川も津山の仲間とお祝いに駆けつけました!

ということで、皆さんも行ってみたくなりましたよねー?私の感想は、「こんなシアターが地元にあるって羨ましい!」です。移住や2拠点を考えるとき、アートやカルチャーの存在って、大事な要素だったりしませんか?元々住んでる方にも嬉しい存在ですよね。本格オープンされたら、またまた詳しくレポートしますね!

今後の詳細はこちら⏬のサイトを要チェック!

そしてそして、山﨑監督にはロッテルダムでも話題になった次回公開作について詳しくお話を伺う機会を作ろうと思います。そちらも楽しみにしていてくださいねー!


ノーザンオカヤマ セレクション

さて。最後はまたまた衆楽舎おなじみの音楽コーナです。
今回は、インタビューにご参加いただいたビクトリーシアター支配人の柴田さんにお聞きます。

柴田さんへ追加インタビュー:移住してみて?

曲をセレクトいただく前に、真庭市に移住した経緯などもう少し詳しく聞いてみました。

Q)昨年、東京から真庭市に移住されたとのことでしたよね?東京では、メディア系列のカルチャーセンターで社会人向けに教養講座の企画運営をされていたそうですが、どういう転機があったのですか?

[柴田さん]いま私たちは大きな転換期にいると思います。それまで当たり前だったことが、どんどん目の前で崩れていく。消費に明け暮れた豊かな日々も、いろいろなところに限界があることに気づいてしまいました。そんなことを深く考えるような講座ばかり作っていたら、都会の生活への違和感が爆発してしまった(笑)。ふと人に出会うなんていう隙間がほとんどなかったなと思います。そんな矢先に蒜山ミュージアムの仕事が決まったので、いいきっかけでした。真庭に来てみたら、どんどん面白い人たちに出会いシアターづくりに関わることになった。ここに暮らす人たちの活力に驚いています。

Q)ノーザンオカヤマで一番好きな場所は?

[柴田さん]拠点を移してもうすぐ一年。ここ!という具体的な場所はないのですけど、ひたすらドライブして、季節ごとに変わる山や田圃の風景を楽しむのが好きです。車で移動していると、地形がわかるし、それに合わせて集落があったりするので、人間の野生的な感覚が面白いなと思います。あちこちに地神を祀る石塔がありますが、未だにきちんと手入れされているものが多くて、時間の積み重ねが美しいなと思います。

Q)では、そこで聴きたい1曲を教えてください。

[柴田さん]聞きたい1曲。ひとつに絞るの難しい!

…ということで、アルバムを1枚教えてもらいました。

ティグラン・ハマシアン『Shadow Theater』

運転中によく聴くのは、アルメニア出身のジャズピアニスト、ティグラン・ハマシアンの「Shadow Theater」というアルバムです。プリミティブな要素とエレクトリックな音が融合していて、めちゃくちゃかっこいい。その新旧合わさった感じが、ノーザンオカヤマの空気ととても合う気がします。(柴田さん)

Apple MusicとSpotifyのリンクを貼っておきますので、お好みの方でぜひ聴いてみてください♬


今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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衆楽舎の広報担当、Haruでした。










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