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治川しう
2022年9月30日 22:38
自己嫌悪に陥った僕に自己嫌悪から手紙が届いた『自己嫌悪ってどんな意味なの自己嫌悪って誰のことなの』自己嫌悪に陥った僕は自己嫌悪に手紙を書いた「自己嫌悪って言葉の通り自己嫌悪って意味なんだよ」あーあ今日も僕は理想と現実に挟まれていくつもの夢を諦めてしまったんだよ遠くに行ってしまった声がもう 聞こえないように遠くに行ってしまった過去へはもう 戻れないんだよ自己
2022年9月25日 19:29
黒猫が前を横切ると不幸が訪れるという迷信がある一方で白猫は福を招くと言われるらしいじゃあ黒と白の入り混じるこの猫ちゃんはどうなのか上から見ると黒猫で下から見ると白猫だ見方によって黒にも白にもなるのは人間のようで愛らしい黒にも白にも成れるのだから不自由ではないはずだ猫じゃらしに飛びつく手は指の先だけちょっと白い白黒つける必要あるの?と教え諭しているようだ
2022年9月18日 00:57
眠れない夜 ノートに向かって考えるこれまでのことと これからのこと古い記憶を取り出して懐かしさに 浸る 浸るそこにいる君を呼び寄せて尋ねるんだ生まれ変わったら何になりたい?光は一つで十分だ 時計を見つめて考える変わったことと 変わらないことそびえ立つビルを見上げながら懐かしさに 浸る 浸るそこにいた君を手招きして尋ねるんだ生まれ変わったら何になりたい?君
2022年9月12日 17:05
私の故郷は汚い街だ改札抜ければ 居酒屋 パチンコ 風俗店金と欲に塗れた街だ私の故郷は汚い街だ平日の朝は吐瀉物まみれ転がった空き缶に タバコの吸い殻でもそれが私の生まれ育った街だ都会に行けば綺麗な街塵ひとつ落ちてやしない造られた草木に 造られた平穏臭いものには蓋をするのか汚いものは排除するのかとても安全で とても苦しいとても平和で とても不気味だ電車のア
2022年9月5日 22:42
黒い服着て街を歩いて 影に隠れて光を覗いた眩しすぎる此の先の道は 白く染まって何も見えない石につまずき心は散った ひらりひらりと彷徨う体取り戻したく手を伸ばすけれど 嘲笑いながら飛んでったひゅるる ひゅる ひゅるりらひゅるる ひゅる ひゅるりら白いシャツ着てビルを見上げて 時計眺めて其の刻を待った流
2022年9月4日 22:06
どれが本当の私か なんて分からぬまま 大人になってこれが本当の私だなんて言い切れぬまま 今に至るずっと考えてきたことなんていつかは解決するなんて悩んできたもんバカみたいにわかったもんなんかありゃしません深夜一時 街は寝静まって夜更けと夜明けの狭間 何かに怯えて 空を睨むどれが本当の姿かなんて分からぬまま 大人になってこれが本当の姿だなんて言い切れぬまま この先も
2022年9月1日 13:47
雨上がりの木々の雫が揺れて落ちて メガネを濡らす木漏れ日はまだ夏の余韻を残して肌を刺すようにそれでいて柔らかい 白露の光誰もいない 平日の昼間草木と 風と 私だけの時間雨上がりの木々の雫が揺れて落ちて メガネを濡らす雫が視界を歪ませて 目隠しをする現世が見えないように この夢路から醒めないように