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小林・益川理論50周年
2023年、今年は小林・益川理論が発表されてから50年の節目にあたる。素粒子物理のなかで、いわゆるフレーバー物理と呼ばれるものはここに起源があると言ってもよいくらいなので、私も含め関係する研究者にとっても大きな節目の年になる。私の勤める研究所でも2月には記念するシンポジウムを開くことになっており、招待した(ほとんどが海外の)研究者の多くはほぼ二つ返事で承諾してくれた。この間の進歩に多少なりとも貢献
もっとみるあまりに退屈なシミュレーション? 〜 格子ゲージ理論
なにもなかった宇宙のはじめ。ガスが重力で徐々にあつまり星になって光り出す。それらが集まって銀河をつくり、多数の銀河がまたフィラメント状の構造をつくる。宇宙分野のシミュレーションを可視化したビデオを見せてもらうと、うっとりとするほど美しい。きっと専門家からするとビデオを作ることは研究の中心ではなく、あれが論文の代わりになるわけでもないだろう。それでも、見たらすぐに感動できるコンテンツがあるというのは
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